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結論

敗訴(請求棄却)

商標「i」と「apple」の称呼類似と混同の恐れ(第4条第1項第15号|審判異議2002−90579(T2002−90579/J7))

審判番号
異議2002−90579(T2002−90579/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「i」引用商標「apple」
争点(論点)
称呼類似と混同の恐れ
適用条文
第4条第1項第15号
指定商品・役務の区分
第9類・第38類・第41類・第42類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2002−90579(T2002−90579/J7)・異議)は、本件商標「i」と引用商標「apple」について、商標法第4条第1項第15号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似と混同の恐れ」です。指定商品・役務は第9類・第38類・第41類・第42類に属します。特許庁は「登録第4571054号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4571054号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4571054号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成12年12月12日に登録出願、第9類、第38類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品・指定役務として、同14年5月24日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の7件の登録商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)を引用しており、いずれも現に有効に存続しているものである。

(a)別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和46年3月26日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同57年4月30日に設定登録された登録第1509661号商標

(b)別掲(3)のとおりの構成よりなり、出願日及び設定登録日を(a)と同じくし、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする登録第1509662号商標

(c)「APPLE」の文字を横書きしてなり、昭和63年11月2日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成6年6月29日に設定登録された登録第2676724号商標

(d)別掲(4)のとおりの構成よりなり、昭和43年7月5日に登録出願、第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同45年9月7日に設定登録された登録第872064号商標

(e)別掲(3)のとおりの構成よりなり、昭和45年7月23日に登録出願、第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同47年11月30日に設定登録された登録第989999号商標

(f)別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和45年7月23日に登録出願、第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同47年11月30日に設定登録された登録第990000号商標

(g)「APPLE」の文字を横書きしてなり、昭和63年11月2日に登録出願、第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年3月31日に設定登録された登録第2511520号商標

(2)商標法第4条第1項第15号の該当性について

本件商標は、その構成態様から「アップリ」の称呼をも生ずるのに対して、引用各商標からは「アップル」の称呼を生ずるものであるから、本件商標と引用各商標とは「アップリ」及び「アップル」の称呼において互いに類似する商標である。

しかして、申立人は、「ビートルズ」に関するすべての収入を管理する会社であり、引用各商標は、「ビートルズ」(The Beatles)によるレコード等の録音物、ビデオテープ等の録画物、楽譜等の出版物並びにその他の商品及び役務について、本件商標の出願以前から永年にわたり盛大に継続使用された結果、申立人が使用する世界的著名商標として認識されるに至っているものである。

してみれば、本件商標は、引用商標が使用されている商品と関係のない商品や役務について使用された場合にあっても、引用商標と出所の混同を生ずるおそれがあることは明白である。

(4)したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)本件商標と引用商標との類否について

本件商標は、別掲(1)のとおり、語頭部分に図案化した「i」の文字を表し、これに続けて、やゝ図案化した「aPPLI」の文字を書してなるところ、図案化した「i」の文字と「aPPLI」とは明らかに異なる構成よりなるから、これに接する取引者、需要者をして、図案化した「i」の部分と「aPPLI」の文字部分に構成上分離して観察されるというべきであり、該「aPPLI」の文字部分に相応して生ずる「アップリ」または「アプリ」の称呼をもって取引に資される場合も少なくないというのが相当である。

そうとすれば、本件商標は、その構成全体より「アイアプリ」の称呼を生ずるほか、構成中の「aPPLI」の文字部分より「アップリ」及び「アプリ」の称呼を生じ、特定の意味を有しない造語よりなるものである。

一方、引用商標は、前記のとおりの構成よりなり、その構成する図形部分及び「apple」の文字より、「アップル」の称呼、「リンゴ」の観念を生ずるものである

そこで、本件商標と引用商標について比較するに、それぞれの構成は前記のとおり明らかに相違するから外観上十分区別し得るものである。

次に、本件商標より生ずる「アイアプリ」、「アップリ」及び「アプリ」の称呼と、引用商標より生じる「アップル」の称呼について比較するに、「アイアプリ」及び「アプリ」と「アップル」の各称呼は「ア」と「プ」の音を共通にするものの、全体の音構成上明らかな差異を有するから十分に聴別し得るものであり、また、「アップリ」と「アップル」の称呼については、共に「アップ」の音を有し、語尾において「リ」と「ル」の音の差異を有するものであるが、それぞれの音構成が促音を含み4音という比較的短いものであること及び「アップル」が「リンゴ」の意味を有する親しまれた外来語であることと相俟って、該差異音がそれぞれの称呼全体に及ぼす影響は大きく、それぞれを称呼するときには彼此相紛れるおそれはないものである。

また、両商標は、前記のとおり観念上比較すべくもないものである。

してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

(2)商標法第4条第1項第15号について

本件商標と引用商標とは、上記のとおり、十分に区別し得る別異の商標であるから、商標権者が、本件商標をその指定商品あるいは指定役務に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品あるいは役務が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品・役務の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

(3)むすび

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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