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Trademark Appeal Case

「やさしい口どけ」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2002−90420(T2002−90420/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4554132号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4554132号商標(以下「本件商標」という。)は、「やさしい口どけ」の文字を標準文字により書してなり、平成13年6月13日に登録出願され、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,酒かす」を指定商品として、同14年3月22日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立の理由

本件商標は、「口の中でなめらかに溶けること」程度の意味を示す「やさしい口どけ」という標章にほかならないから、本件指定商品に使用しても単に商品の品質を表示するにすぎず、自他商品識別標識としての機能を果たし得ない。

よって、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により取り消されるべきである。

3 取消理由の通知

当審は、平成14年11月29日、商標権者に対し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与え、本件商標の登録は、商標法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものと認める旨通知した(通知書発送日同年12月13日)。理由の要旨は次のとおりである。

登録異議申立人の提出に係る甲各号証によれば、「やさしい」の語は、人の性質を意味するばかりでなく、近年は食品の性状が「刺激的でないこと、マイルドなものであること」等の意味合いを表すものとして盛んに用いられており、又、「口どけ」の語は「口の中での溶け具合」の如き意味合いを表すものとして一般に使われている語であるから、本件商標は、全体として「マイルドな口どけ、なめらかな口どけ」程度の意味合いを容易に理解・認識させるものである。そして、食品業界においては、例えば、「生クリームを使用したやさしい口どけ(カバヤ食品株式会社)」、「冷やしても固くならない、やさしい口どけのチョコレートです(株式会社不二家)」、「新食感派デザート/ほろりと軽い、天使をイメージさせるやさしい口どけ(森永製菓株式会社)」、「やさしいくちどけ/ふんわりムース(名糖産業株式会社)」、「ラ・フランスアイスクリーム/お口いっぱいに広がる美味しさ!やさしい口どけ(天童市観光物産協会)」、「新食感マーガリン/ムース仕立てのふんわりとした、やさしい口溶けを楽しめます(日本リーバ株式会社)」、「カルケットボーロ/赤ちゃんの離乳食に最適なやさしい口どけ(明治製菓株式会社)」等々の如く、「やさしい口どけ」の文字は、幅広い食品にわたって、その性状を表す語として普通一般に使用されている事実を認めることができる。

してみれば、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、これに接する取引者・需要者をして、単に、商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものと理解・認識させるに止まるものであるから、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものといわなければならない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号に違反してされたものである。

4 商標権者の意見

上述した取消理由の通知に対し、商標権者は意見書を提出していない。

5 当審の判断

本件商標の登録は、上述した取消理由により、商標法第3条第1項第3号に違反してされたと認められるから、同法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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