Trademark Appeal Case
称呼の全体称呼と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90495(T2002−90495/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4563258号商標(以下「本件商標」という。)は、「ローレルラケット」の片仮名文字と「LAURELRACKET」の欧文字を2段に横書きしてなり、平成13年2月23日登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年4月26日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標の登録は取り消されるべきであるとして引用する登録商標は、以下のとおりである。
ア.別掲(1)のとおりの構成よりなり、昭和21年12月30日登録出願、第36類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同24年4月28日に設定登録された登録第375279号商標。
なお、上記登録第375279号商標の指定商品中の「ブロ―チ、ネクタイピン、ネクタイ止め、帯留め、ボタン、こはぜ、ホツク、びじよう」、「洋服、コ―ト、セ―タ―類、ワイシヤツ類、下着、ねまき類、和服、消防服、頭から冠る防虫網、帽子、ずきん、ヘルメツト、すげ笠、あみ笠、ナイトキヤツプ、手巾類」、「くつ下、足袋、手袋、えりまき、マフラ―、スカ―フ、ネツカチ―フ、シヨ―ル、ネクタイ、ゲ―トル、足袋カバ―、エプロン、おしめ」及び「バンド類」についての登録は、いずれも平成5年4月9日付けの審決により取り消され、その確定の登録が同5年10月15日になされているものである。
イ.「laurel」の欧文字を横書きしてなり、昭和61年1月25日に登録出願され、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成6年7月29日に設定登録された登録第2686703号商標。
ウ.別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成8年7月26日登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成10年11月20日に設定登録された登録第4212816号商標。
エ.「ローレル」の片仮名文字を横書きしてなり、平成8年9月2日登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年3月26日に設定登録された登録第4254270号商標。
(2)本件商標は、引用各商標と称呼において類似する商標であり、また、本件商標の指定商品と引用各商標の指定商品は同一又は類似のものである。
さらに、登録第4212816号商標と同一態様よりなる商標は、申立人の業務に係る商品「被服」を表示するものとして、国際的に周知、著名な商標であり、日本においても同様である(甲第5号証ないし甲第37号証)。 しかるところ、本件商標は、構成全体が、特定の意味合いを看取し得ないものであり、かつ、やや冗長である。そして、本件商標は、申立人の所有する著名商標を語頭に含むものであり、たとえ本件商標が一連の構成態様であるとしても、本件商標をその指定商品について使用した場合は、これに接する取引者、需要者は、本件商標中の語頭部分に着目し、該商品が申立人と何等かの経済的、組織的な関係がある者の取扱いに係るものであると誤認し、その商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
(3)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してなされたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記した構成よりなるものであるところ、その構成に係る上段及び下段の各文字は同書、同大、同間隔にまとまりよく一連に表されていて、これより生ずると認められる「ローレルラケット」の称呼も冗長でなく語呂よく一気に称呼し得るものであって、これを「ローレル/LAUREL」と「ラケット/RACKET」とに分離して称呼しなしなければならない格別の理由は存しないものである。
してみると、本件商標は、その構成文字に相応して「ローレルラケット」の一連の称呼のみを生ずるものであって、構成全体をもって一つの造語を表したと理解されるとみるのが相当である。
これに対し、引用各商標は、それぞれ前記した構成よりなるものであるから、その構成文字に相応して「ローレル」の称呼を生ずるものである。
そして、本件商標より生ずる「ローレルラケット」の称呼と引用各商標より生ずる「ローレル」の称呼は、「ラケット」の音の有無の差異という顕著な差異を有するものであるから、それぞれを全体として称呼した場合においても、称呼上相紛れるおそれはない。
また、本件商標と引用各商標は、それぞれ前記した構成よりみて、外観上十分に区別し得る差異を有するものである。
さらに、本件商標は、前記のとおり、造語よりなるものと認められるから、引用各商標とは観念上比較することができない。
してみれば、本件商標と引用各商標は、称呼、外観及び観念のいずれからみても非類似の商標といわなければならない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
甲第5号証ないし甲第37号証によれば、別掲(2)の商標と同一態様からなる商標及び「ローレル」の表示が、申立人若しくはその関連会社の取扱いに係る被服とともに使用されていることが認められるが、その殆どのものが本件商標の登録出願後に発行又は作成されたものか、あるいは発行又は作成年月日の不明のものである。
そうすると、上記証拠をもって、別掲(2)の商標と同一態様からなる商標及び「ローレル」の表示が、申立人の業務に係る商品「被服」を表示するものとして、本件商標の登録出願時には既にその取引者・需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。
加えて、本件商標は、前記したとおり、引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれよりみても、商標それ自体異なるものである。
したがって、本件商標は、これを商標権者がその指定商品について使用しても、その商品が申立人の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものということはできない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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