Trademark Appeal Case
文字の配置と称呼の類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90462(T2002−90462/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4559396号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成12年12月26日に登録出願され、第12類「鉄道車両並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにその部品及び附属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,陸上の乗物用の動力機械(その部品を除く。),陸上の乗物用の機械要素,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。),タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片」を指定商品として、同14年4月12日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標の登録は取り消されるべきであるとして、その理由を次のように述べている。
(1)本件商標と、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成9年9月22日に登録出願され、第12類「船舶並びにその部品及び附属品,航空機並びにその部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにその部品及び附属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,乗物用盗難警報器,落下傘」を指定商品として、同11年10月29日に設定登録された登録第4330092号商標(以下「引用商標」という。)とは、「エフワン」の称呼・観念において類似するものであり、かつ、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品は同一又は類似するものであるから、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)本件商標中の「F1」の文字は、世界的に著名な自動車レースの名称及び「自動車レースの開催」という役務商標として知られている。また、種々の商品について、該名称・商標の使用許諾がなされており、商品商標としても著名なものであるから、たとえば、これをその指定商品中「自動車並びにその部品及び附属品」に使用された場合、申立人及び国際自動車連盟(FIA)によるもの又はそれらの許諾を受けたものの如く、商品の出所について誤認・混同が生ずるおそれがあるから、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。
(3)本件商標中の「F1」の文字は、世界的に著名な四輪による自動車レースを指称するものであるから、これを当該レースの主催者である「国際自動車連盟(FIA)」及び申立人等の承諾を得ることもなく出願・登録しようとする行為は、「エフワン」レースの信用を不当に利用しようとするものであり、かつ、国際信義に反するものであるから、本件商標は商標法第4条第1項第7号及び同第19号に該当する。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、別掲(1)のとおり、中央に大きく「X」の文字を表示し、その「X」の文字の左側に「F」、右側に「1」の文字を「X」の文字よりかなり小さく表示してなり、さらに、左側下部より右斜め上方に「X」の文字の下部及び「1」の文字の中央部を横切る形の太い線を描いてなるものである。
申立人は、本件商標中の「F」と「1」の文字部分からは、自動車レースを指称する「F1」の文字を認識できる旨主張しているが、本件商標中の「F」と「1」の文字は、前記のとおり中央に大きく書された「X」の文字により左右に分断された構成であり、「F」と「1」の文字はそれぞれ単独に配置された文字として認識されるものであるから、該文字部分よりは「エフワン」及び「F1」の一連の称呼及び観念は生じ得ないものと判断するのが相当である。
そして、両商標が外観上類似するという理由も発見し得ない。
したがって、本件商標と引用商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれからしても類似しないものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
「F1(エフワン)」の文字が、自動車レースの名称及び商品・役務を表示する商標として取引者・需要者の間に広く認識されているとしても、本件商標中の「F」と「1」の文字部分からは、「エフワン」及び「F1」の一連の称呼及び観念は生じ得ず、類似しない別異の商標であること前記のとおりであるばかりでなく、他に商品の出所について混同を生ずるとすべき格別の事情も見出し得ないものであるから、本件商標から自動車レースの「F1(エフワン)」を直ちに連想又は想起するようなことはないものといわざるを得ない。
してみれば、本件商標をその指定商品に使用した場合、その商品が申立人及び自動車レースを主催する国際自動車連盟(FIA)又はこれらと関係のある者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれもないものである。
(3)商標法第4条第1項第7号及び同第19号について
本件商標は、その構成自体が矯激、卑猥、差別的な印象を与えるような文字又は図形からなるものでなく、また、これをその指定商品について使用することが社会公共の利益・一般道徳観念に反するものでもないし、他の法律によってその使用が禁止されているものとも認められない。
また、本件商標は、前記のとおり、自動車レースの「F1(エフワン)」を認識させるものではないから、商標権者が本件商標を採択使用する行為に不正の目的があったものと推認し得るような事情も見出せない。
(4)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号、同第7号及び同第19号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録は維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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