結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2002−35227(T2002−35227/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4005869号商標(以下「本件商標」という。)は、「メタファイン」の片仮名文字と「METAFINE」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成7年7月24日に登録出願、第19類「陶磁製建築専用材料,れんが及び耐火物,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,建造物組立てセット(金属製のものを除く。),セメント及びその製品,木材,石材,建築用ガラス,建具(金属製のものを除く。),鉱物性基礎材料」を指定商品として、平成9年5月30日に設定登録されたものである。その後、指定商品について、その一部放棄により、上記指定商品中「陶磁製建築専用材料,れんが及び耐火物,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,建造物組立てセット(金属製のものを除く。),セメント及びその製品,木材,石材,建具(金属製のものを除く。),鉱物性基礎材料」についての登録の一部抹消が平成14年9月6日に登録され、さらに、平成14年7月10日に請求の登録がされた商標法第50条第1項の規定による商標登録の取消審判により、上記指定商品中「陶磁製建築専用材料,れんが及び耐火物,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,建造物組立てセット(金属製のものを除く),セメント及びその製品,木材,石材,建具(金属製のものを除く),鉱物性基礎材料」についての登録は取り消す旨の確定した審決の登録が平成15年1月8日にされている。
請求人が本件商標の登録無効の理由に引用する登録第2279595号商標は、「メタシャイン」の片仮名文字と「METASHINE」の欧文字とを二段に横書きしてなり、昭和63年6月27日に登録出願、第7類「鱗片状ガラス,その他本類に属する商品」を指定商品として、平成2年11月30日に設定登録され、その後、指定商品については、平成13年11月19日の書換登録の申請により、第21類「鱗片状ガラス,その他のガラス製基礎製品(建築用のものを除く。)」に書換登録が平成14年10月30日にされたものである。また、この商標権については平成12年10月17日に存続期間の更新登録がされている。同じく登録第2347144号商標は、「メタシャイン」の片仮名文字と「METASHINE」の欧文字とを二段に横書きしてなり、昭和63年6月27日に登録出願、第34類「プラスチツク材料に分散混合させる金属被覆鱗片状ガラスからなる鉱物性基礎材料、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成3年10月30日に設定登録され、その後、指定商品については、平成13年11月19日の書換登録の申請により、第19類「金属を被覆した鱗片状ガラスからなる鉱物性基礎材料,その他の鉱物性基礎材料」に書換登録が平成14年10月30日にされたものである。また、この商標権は平成13年11月6日に存続期間の更新登録がされている(以下、これらの登録商標を一括して「引用商標」という。)。
請求人は、「本件商標の登録はこれを無効とする、審判費用は被請求人の負担とする」との審決を求めると申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び同第2号証を提出している。
本件商標は、「メタファイン」と「METAFINE」の文字を二段に横書きしてなり、本件商標からは「メタファイン」の称呼が生じる。
一方、引用商標は、「メタシャイン」と「METASHINE」の文字を二段に横書きしたものであり、引用商標からは「メタシャイン」の称呼が生じる。
本件商標と、引用商標の各称呼を比較すると、共に5音からなり、称呼における識別上重要な要素を占める冒頭の2音「メタ」を含めた4音を共通にし、中間に位置する第3音の「ファ」と「シャ」の差異が認められるのみである。「ファ」と「シャ」の両音は共に母音を同じくする近似の音であって、全体の称呼に与える影響は少ないので、両称呼は、それぞれ一連に称呼するときには、音調音感が似通って聴取され、聞き誤るおそれがある。
以上より、本件商標は、引用商標とその称呼が類似するものであり、指定商品も同一又は類似のものである。
被請求人の主張は、適切ではない。以下にその理由を述べる。
本件商標と引用商標の各称呼は、いずれも特定の意味合いを想起しない造語であるので、「メタファイン」「メタシャイン」とも一体不可分のものであり、一気一連に発音・聴取されるものである。殊更に「メタ・ファイン」、「メタ・シャイン」のように分離して発音・聴取されることはない。両称呼は一連に発音されるものであるので、中間に位置する第3音の「ファ」と「シャ」のみの違いが称呼全体に与える影響は少ないものである。
以上述べたように、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項(第1号)の規定により無効とされるべきである。
被請求人は、結論と同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし同第3号証(被請求人は甲号証として提出しているが、被請求人の提出に係る証拠であるから、これを乙号証として審理した。)を提出している。
(1)外観について
本件商標と引用商標とを比較するに、両者の構成は、片仮名文字表記部分における「ファ」と「シャ」、及び、欧文字表記部分における「F」と「SH」の文字をそれぞれ相違させるものであるから、本件商標と引用商標とは外観上明らかに区別し得るものである。
(2)称呼について
本件商標は、「メタファイン」「METAFINE」の文字に相応し「メタファイン」の称呼が生ずる。
一方、引用商標は、「メタシャイン」「METASHINE」の文字に相応し「メタシャイン」の称呼が生ずる。
そこで、本件商標から生ずる「メタファイン」の称呼と引用商標から生ずる「メタシャイン」の称呼とを比較するに、両称呼は語頭部の「メ」「夕」の音と語尾部の「イ」「ン」の音を共通にし、中間部における「ファ」と「シャ」の音を相違させるものである。
しかして、相違する「ファ」と「シャ」の音は、その子音部において、前者が両唇音であるに対し、後者は歯茎音であって、その音質(調音の位置)を大きく異にするものである。さらに、母音の部分は、これを形式的にみれば母音(a)を共通にするものであるが、むしろ、母音(a)と半母音(ya)の相違と見るのが自然であって、その音質(調音方法)を異にするものである。
してみれば、上記子音と母音とを結合した「ファ」の音節と、同じく上記子音と半母音とを結合した「シャ」の音節とは、その音質を大きく異にするものである。
加えて、「メタファイン」と「メタシャイン」の称呼は、「メタ」と「ファイン」との間、及び、「メタ」と「シャイン」との間に、恰も、段落を有するが如く「メタ・ファイン」及び「メタ・シャイン」と2音節風に発音、聴取されるものであり、上記「ファ」と「シャ」の音は、例え中間に位置するとはいえ、2音節風に発音、聴取される両称呼の後半部の語頭音として位置付けられるものであることからすると、強く明確に発音、聴取されるものである。
そうとすれば、上記の点を相違とする「ファ」と「シャ」の音節の両称呼全体に与える影響は極めて大きく、聴者をして互いに別異のものと聴取されるものであるから、両者の称呼をそれぞれ一連に称呼するも相紛れるおそれはない。
(3)観念について
さらに、観念においても、本件商標及び引用商標は、共に特定の語義を有するものでないから、両者の観念については比較すべくもない。
以上のとおり、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼、観念のいずれの点よりみても相紛れるおそれのない非類似の商標である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものでないから、商標法第46条第1項の規定により無効とすべきでない。
(1)外観について
本件商標は、前記のとおり「メタファイン」の片仮名文字及び「METAFINE」の欧文字を二段に併記してなるのに対し、引用商標は、「メタシャイン」の片仮名文字及び「METASHINE」の欧文字を二段に併記してなるものであり、両商標の構成文字は、片仮名文字にあっては「ファ」と「シャ」の文字に、欧文字にあっては「F」と「SH」の文字にそれぞれ相違するものであって、これらの相違する文字間に際立った固有の外形的特徴において相紛らわしい構成となっているなど混同を生ずるおそれのあるような視覚上の共通点も見出し得ないものであるから、片仮名文字及び欧文字間においてこの程度の差異を有していれば、両商標は、外観において見誤るおそれのあるものと判断することはできないとみるのが相当である。
(2)称呼について
本件商標及び引用商標は、それぞれ上記のとおりの文字構成よりなるものであり、それぞれの構成文字に相応して、本件商標は「メタファイン」の称呼を、引用商標は「メタシャイン」の称呼を生ずるものと認められる。
そこで、本件商標より生ずる「メタファイン」の称呼と引用商標より生ずる「メタシャイン」の称呼とを比較するに、両称呼は、5音よりなるうちの第3音において「ファ」と「シャ」の音に差異を有していて、相違する「ファ」の音は、両唇を接近させて、その間から発する無声の摩擦音であるのに対し、「シャ」の音は、舌尖を前硬口蓋によせ、前歯との間に空洞を作って発する無声の摩擦音であって、これら両音は、調音位置が異なる異質の音と認められ、後に続く第4音及び末尾音の「イン」の音との関係上、中間に位置するとはいえ比較的強い音として発音し聴取されるものといえるから、「メタファイン」と「メタシャイン」をそれぞれ一連に称呼した場合、これらの差異音が全体の音調、音感に与える影響は大きく、両称呼は、彼此相紛れるおそれはないといわなければならない。
してみれば、本件商標は、引用商標と称呼において類似するものとは判断することができない。
(3)観念について
本件商標及び引用商標は、それぞれの構成文字よりして、いずれも格別の意味を看取し得ない造語よりなるものといえるから、両商標は、観念においても類似するものということはできない。
以上のとおりであり、本件商標は、引用商標と外観、称呼、観念のいずれの点においても類似するものとは認められないから、その登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではない。
したがって、本件商標は、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすることはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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