結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2002−35356(T2002−35356/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4287021号商標(以下「本件商標」という。)は、「ゆめシリーズ」と、平仮名文字と片仮名文字とを横書きしてなり、平成8年9月9日登録出願、第10類「医療用機械器具,避妊用具,耳栓,しびん,病人用便器,耳かき」を指定商品として、同11年6月25日に設定登録されたものである。
請求人が、本件商標は商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、その登録を無効とすべきであるとして、引用する登録商標は、「DREAM」の欧文字と「ドリーム」の片仮名文字を上下二段に書してなり、昭和32年11月26日登録出願、第18類「理化学、医術、測定、写真、教育用の器械器具、眼鏡及び算数器の類並びにその各部」を指定商品として、同33年9月16日に設定登録された登録第527214号商標を、その指定商品中の「医術用器械器具及びその部品」の商標権について請求人に分割譲渡され、その移転の登録が平成8年12月16日になされた登録第527214号の2商標(以下「引用商標」という。)である。
請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第25号証を提出した。
(1)本件商標が登録査定された平成11年6月25日(平成11年6月25日は、本件商標の設定の登録日、登録査定日は平成11年5月17日であるから、「平成11年6月25日」は誤記と認める。)の時点において、引用商標の商標権が存続していた(甲第2号証)。
引用商標「DREAM/ドリーム」は、「夢」の意を有する英語である。このことは、「小学館ランダムハウス英和大辞典第2版」(小学館1996年2月10日発行;甲第3号証)、「旺文社ビジネスマンのためのカタカナ語新辞典」(旺文社1990年発行;甲第4号証)の記載によっても明らかである。さらに、「DREAM/ドリーム」は、「夢」の意を有する英語、外来語として一般に親しまれている、英語のなかでも平易な語である。具体的には、「夢叶えるドリームジャンボ宝くじ」(甲第5号証)、「宝くじファンの夢を呼ぶ宝くじドリーム館」(甲第6号証)、「ドリームダイレクトなら電話一本で夢とつながる(スルガ銀行)」(甲第7号証)、「旅の資金はドリームプランで!あなたの夢が膨らみます(日本旅行)」(甲第8号証)等の用例からもわかるように、「DREAM/ドリーム」は、「夢」と並列的に又は互換的に使用され、広く親しまれている語であるから、これより自然に「夢」の観念を生じるものである。
本件商標は、平仮名の「ゆめ」と片仮名の「シリーズ」を組み合わせてなるものであるが、「シリーズ」の語は、連続性を持つ一連のものを表す語であって、商品に使用される場合には、一定の共通性を有する一連の商品群を表すものであって、「シリーズ」の前後につく語によって、その「シリーズ」のテーマを表すのが通常である。このように、「シリーズ」の語は、「連続、同系列」等の意味を有するものとして普通に使用されているものであるから、本件商標は、その構成中自他商品の識別標識としての機能を果たすのは、「ゆめ」の文字部分にあるといえる。
したがって、本件商標は、「夢」の観念を生ずるから、引用商標とは観念において類似する。
なお、観念類似により、類似であるとの審決例は、甲第9号証ないし甲第25号証に示すとおりである。
(2)本件商標の指定商品「医療用機械器具」と引用商標の指定商品中「医術用器械器具及びその部品」は類似する。
(3)よって、本件商標は引用商標と類似するものであって、引用商標の指定商品と類似する商品に使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであり、これを無効とすべきである。
被請求人は、前記3の請求人の主張に対し、何ら答弁するところがない。
(1)本件商標は、前記したとおり、「ゆめシリーズ」の文字を書してなるものであるところ、その構成中の「ゆめ」の文字部分は、「夢」を平仮名表記したものと理解されるものである。また、「シリーズ」の文字部分は、「連続、ひと続き」等を意味する外来語としてよく知られ、各種商品を取り扱う分野において、先に発売した新商品が好評であったなどの理由により、該先発の商品と連続性をもつ一連の商品群の意味を表す、いわゆるシリーズもの商品について、普通に使用されているものであるから、商品の品質を表示するものと理解され、自他商品の識別機能を有しない部分であるといえる。
してみると、本件商標は、全体として親しまれた熟語的意味合いを有するものとは認められないばかりでなく、文字の種類が異なる平仮名文字と片仮名文字との組合せよりなるものであるから、観念及び外観上、「ゆめ」と「シリーズ」との結びつきは弱いといえることも相俟って、本件商標に接する取引者、需要者は、「ゆめ」の文字部分を捉えて商品の取引に当たる場合が多いとみるのが相当である。
そうすると、本件商標は、その構成中の「ゆめ」の文字部分より「夢」の観念を生ずるものといわなければならない。
(2)引用商標は、前記したとおり、「DREAM」と「ドリーム」の各文字を上下二段に書してなるものであるところ、これを構成する「DREAM」及び「ドリーム」は、「夢」を意味する英語ないし外来語としてわが国において一般によく知られているものであり、例えば、「ドリームチーム(dream team)」が「(スポーツ競技等でスター選手を集めた)夢の軍団」の意を、「アメリカンドリーム(American dream)」が「(建国以来持ち続けてきた)アメリカ的理想社会の夢」の意を、「ドリームランド(dream land)」が「夢の国」の意を、また、「ドリームゲーム」が「(プロ野球等の)夢の球宴」の意を、それぞれ表すものとして日常的に使用されている実情にあり、したがって、「dream」ないし「ドリーム」の語と「夢」の語とは、同じ意味を表すものとして一般に理解認識され、相互交換的に使用されているというのが相当である。
してみると、引用商標は、その構成文字より直ちに「夢」の観念を生ずるものといわなければならない。
(3)したがって、本件商標と引用商標とは、外観及び称呼において異なるところがあるとしても、「夢」の観念において類似する商標といわざるを得ない。
また、本件商標の指定商品中の「医療用機械器具」は、引用商標の指定商品中「医術用器械器具及びその部品」と同一又は類似の商品と認められる。
(4)以上のとおり、本件商標の指定商品中の「医療用機械器具」は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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