sokuhyo

Trademark Appeal Case

造語の識別力と記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2000−18362(T2000−18362/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,仮装用衣服,運動用特殊衣服」を指定商品として、平成11年8月11日に登録出願されたものである。

2 原査定の理由

原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、『でんじはごろも』の文字を波打つようにうねらせて書してなるが(『は』の文字部分には、白抜きした稲妻と思しき図形が描かれている。)、近時、商標の構成文字にレタリングを施して使用する場合が少なくないから、本願商標は、『でんじはごろも』の文字を未だ普通に用いられる域を脱しない程度に表示してなるものと認められる。そして、指定商品との関係において、本願商標中の『でんじは』の文字は、『電磁波』の意を、『ごろも』の文字は、『人の身にまとうものの総称』を意味する『ころも(衣)』の意に通じるものと認められる。一方、被服を取り扱う業界において、電磁波を遮蔽するエプロン、ジャケット、カーディガン等が販売されている事実があることからすれば(1994年12月8日付け朝日新聞大阪版夕刊第2面『OAエプロン 有害な電磁波をカット〔街で〕』の記事、1988年6月9日付け日刊工業新聞第11面『サンタック、有害な電磁波99%をカットするエプロン発売』の記事、1993年8月25日付け日刊工業新聞第34面『安江、OA作業用オフィスウエアを販売。裏地で電磁波を遮断』の記事等)、本願商標からは、『電磁波を遮蔽する衣服』の意を容易に想起することができるものと認められる。そうすると、本願商標をその指定商品中の『電磁波を遮蔽する衣服』(例えば、『エプロン,ジャケット』等)に使用するときには、これに接する取引者、需要者は、その商品が『電磁波を遮蔽する衣服』の意を表示したものと理解するに止まり、単に商品の品質(内容)を表示するにすぎないものと認められる。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、その商品が恰も『電磁波を遮断する衣服』であるかの如く、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなるものであるところ、その構成中の「は」の文字部分は、その文字中に稲妻様の図形が小さく白抜きで描かれているものであるとしても、「でんじはごろも」の各文字は、同一の書体をもって、同一の大きさ、同一の間隔で書されているものであるから、外観上、各文字の一体不可分性は強く、いずれかの文字部分で分離して観察するのが相当であるとの要素は見出せない。

仮に本願商標を「でんじは」と「ごろも」とに分離し、「電磁波衣」の観念を想起する場合があるとしても、これが原審説示の「電磁波を遮蔽する衣服」の意味合いを直ちに看取させるものであるともいい難いところである。

また、本願商標は、その指定商品の分野において、「電磁波を遮蔽する衣服」の意をもって、商品の品質等を表示するためのものとして、普通に使用されているという事実も見当たらない。

そうすると、本願商標は、構成する文字全体をもって、一種の造語を表したと理解されるとみるのが相当である。

したがって、本願商標は、これをその指定商品のいずれについて使用しても、自他商品の識別機能を果たし得る商標というべきであって、かつ、商品の品質について誤認を生ずるおそれもない商標とわなければならないから、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消を免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。