結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2001−31103(T2001−31103/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4009279号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成7年2月8日に登録出願、第9類「理化学機械器具,測定機械器具,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,加工ガラス(建築用のものを除く。),レコード,ロケット,事故防護用手袋,消防車,消防艇,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,磁心,自動車用シガーライター,抵抗線,電極,溶接マスク,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,計算尺,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮き袋,エアタンク,水泳用浮き袋,レギュレーター,犬笛,家庭用テレビゲームおもちゃ,メトロノーム,万華鏡,防眩用まびさし」を指定商品として、同9年6月6日に設定登録されたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。
請求人の調査によれば、本件商標は、指定商品中「レコード,メトロノーム」について継続して3年以上日本国内において使用した事実が存しないこと及び本件商標を使用していないことについて正当な理由が存することも認められないから、前記商品についての登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。
(1)乙第3号証ないし乙第6号証には、本件商標と思しき図形とPodなる文字が使用されているが、これらをもって本件商標の使用といえない。本件商標の使用は、需要者が何人かの業務に係わる商品であることを認識することができない。
(2)乙第3号証ないし乙第6号証からすると、本件商標は、「GOGO’S ADVENTURES WITH ENGLISH」(ゴーゴーの英語の冒険)なるタイトルの英語の教材に登場するキャラクター(登場人物)の一つであり、乙第3号証のCD上には付されていない。
乙第3号証は、被請求人の関連会社及びそのライセンシーによる総合英語教材の宣伝パンフレットであり、この総合英語教材がビデオ、リーダー(基本テキスト)、アクティビティブック、CD、ぬり絵、ABCカード、ABCポスター、ペアレンツガイドから構成されていること、及びビデオのケース、ABCカードの表紙に本件商標が他のキャラクターとともに付されていることは認識されるが、本件商標もキャラクターを紹介するために付されているにすぎず、商標の出所識別、品質保証、宣伝広告の機能を発揮していない。本件商標のみが他のキャラクターと区別して商標として認識されることも、すべてのキャラクターが商標と認識されることにも無理がある。この総合英語教材のパンフレットをみると、乙第3号証(「乙第1号証」とあるが、「乙第3号証」の誤り)1頁目の「ロングマン」、「船の図形とLONGMAN」、「六角形の図形とTDK」が、この総合英語教材を他社の教材と識別するために使用されている標識である。
乙第4号証においては、アルファベットを覚えさせるためのABCカードを一枚のポスターにまとめたものにすぎず、「P」のカード上に本件商標が掲載されているが、他のカード同様カード上にPで始まる言葉とそれを表す絵を掲載しているにすぎない。また、このポスターがCDの包装に使用されたり、CDの宣伝をしているとは認識できない。
乙第6号証においても、この英語教材にはCDが含まれることは認識できても、カードの1枚上に掲載された本件商標がCDを識別のために使用されていると認識させることはできない。
乙第3号証ないし乙第6号証は、CDのみならず、いかなる商品に対しても本件商標が本質的に出所表示機能を有する標識、すなわち商標として使用されていることを示す証拠とはなり得ない。
以上、本件審判の予告登録前3年以内に日本国内において本件商標を使用した事実がないことは明白である。
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求める、と答弁し、その理由を要旨次のように述べ、乙第1号証ないし乙第6号証を提出した。
被請求人であるロングマン アジア リミテッドは、イギリス国に本社を置くAddison Wesley Longman Limited傘下の、教育関連の出版物を世界的に扱う法人であるところ、1996年に締結したマスターライセンス契約に基づく正式な通常使用権者である、TDKコア株式会社(TDK CORE Co Limited:東京都中央区)との提携により、本件商標を含む複数のキャラクターからなるストーリーを通じて英語を学ぶための学習教材セットを開発した。該教材セットはビデオ、CD、テキスト等からなり、少なくとも1998年には製造が開始され、乙第2号証のTDKコア株式会社による販売報告書(Licensee Royalty Report)に示されたとおり、2001年10月から12月の時点において販売されていた事実が認められる。なお、当販売報告書は、Addison Wesley Longman Limitedと合併したPierson Educationの要請により、定期的に作成されているものである。
乙第3号証ないし乙第6号証により明らかなように、本件商標と社会通念上同一の商標が使用されている学習セットには、請求に係る商品「レコード,メトロノーム」と類似の商品である「CD」が含まれる。
また、本件商標と学習セットの中に表れるキャラクター名「Pod」のそれぞれの外観は、当該キャラクターがアニメーションである事を鑑みれば、社会通念上同一である。TDKコア株式会社とのマスターライセンス契約書において呈示された「Pod」の外観が、本件商標と同一である事からも明らかである。
以上、本件審判請求の予告登録前3年以内に日本国内において通常使用権者が本件商標を「レコード,メトロノーム」について使用をしている。
乙第3号証ないし乙第6号証をみるに、乙第3号証は、英語を覚える教材としての「CD(録音済みのコンパクトディスク)」(以下単に「CD」という。)に、本件商標を構成する擬人化した動物図形を表示していることは認めるが、他の擬人化した動物と共に描き表示していることからすれば、本件商標を構成する擬人化した動物図形は、商標の使用と認識、理解されるとはいい難く、単に「GOGO’S ADVENTURES WITH ENGLISH」(ゴーゴーの英語の冒険)なるタイトルの英語の教材に登場するキャラクター(登場人物)の一つと認識、理解されるものであって、本件商標を「CD」に使用しているものと認めることはできない。
次に、乙第4号証は、「GOGO’S ADVENTURES WITH ENGLISH」をタイトルとする英語の教材の右上に表示された「かべにはっておぼえよう!!」の表示よりすれば、アルファベットを覚えさせるためのカードを一枚のポスターにまとめたものであり、「P」のカード上に本件商標が表示されているが、他のカードと同様にカード上に「P」で始まる言葉とそれを表す絵を表示しているものと認識、理解されるものであるから、この使用をもって、本件商標を「CD」使用しているものということはできない。
また、乙第5号証は、マスターライセンス契約書に本件商標を表したものであり、使用の事実ではない。
さらに、乙第6号証は、各種の英語教材を写した写真であり、この中に「CD」が含まれるていることは認めるとしても、本件商標の表示は、一枚のカード上に表示しているものであって、本件商標を「CD」使用しているものということはできない。。
してみれば 乙第3号証ないし乙第6号証よりは、いずれも、本件商標を「CD」使用していたものと認めることはできない。
そうとすれば、被請求人(商標権者)及び通常使用権者は、本件商標を本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品「レコード,メトロノーム」について、使用していたものということはできない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、指定商品中「結論掲記の指定商品」についての登録を取り消すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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