Trademark Appeal Case
プロ仕様の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−932(T2000−932/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「プロ仕様」の文字を標準文字で書してなり、第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料」を指定商品として、平成10年11月24日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、食品業界では業務用の商品としてプロ仕様と称される商品が存在するところ、前記意味合いの商品であることを認識させるにすぎない『プロ仕様』の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これを本願の指定商品に使用するときは、単に商品の品質、用途を表示するにすぎないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」と認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、これは、一般に「専門家用に設計された商品、専門家のために作られた商品」という程の意味合いを有するものとして、「カメラ、調理器具、化粧品、スポーツ用品」をはじめ多種多様な商品に普通に使用されているものであるところ、食品に関しても「プロ仕様」の文字は、新聞記事において、例えば、「そうなると、
プロ仕様の業務用食品
を市販用に開発し、量販店の惣菜売場を基軸とした家庭市場への販路拡大につなげることができると考えている。」(中部業務用冷食特集:問屋・ユーザーに聞く 2001.02.28 日本食糧新聞)、「核家族化の進む中、『手軽に本格的な味を楽しみたい』とする生活者の期待にこたえるべく、家庭内で出しにくいスパイシーな
プロ仕様のソース
で、大人向け辛口。」(二幸、プロ仕様のソース「インドケララ地方風のカレーソース」2品発売 1998.06.19 日本食糧新聞)、「会場では、
業務用商品としてプロ仕様で作られた
ヤグチ開発商品(YGCオリジナル商品)の紹介」(ヤグチ、マルヤ会が素材に学ぶ料理の彩りテーマに秋季見本市開催 1996.11.20 日本食糧新聞)、「高級業務用『一流ホテルビーフカレー』商品など四種類や居酒屋向け・
プロ仕様「牛もつ煮込み」
などこだわり商品も差し込んでいる。」(一藤水産「黒潮市場下高井戸店」、生鮮カテゴリーキラーを導入 1996.03.22 日本食糧新聞)、「オランダ中央青果競売市場協会の長嶋孝彦さんは『栽培や包装での害虫対策にコストがかかり、加工済み野菜よりはるかに輸入は難しい』とする半面、
プロ仕様の食材
に対する消費者のニーズは高く・・・」(日本をねらう、′96国際食品・飲料展から1、野菜 1996.03.19 日本農業新聞 4面)等のように記載されている。
また、インターネットのホームページにおいて、該文字は、例えば、「コーヒーと
プロ仕様の業務用食材
をご家庭に・・・業務店価格で皆様にお届け致します。」(http://www.galstown.ne.jp/mayor/gourmet/nineteen/index_gourmet_mall11.html)、「
業務用(プロ仕様)
で培われた味を皆様へ」「
【プロ仕様】
料理人御用達の麺をお届け!」(http://www.rakuten.co.jp/akane/447676/)、「
プロ仕様の長冷むぎ
で、季節のご挨拶」(http://www.yoshizawa−mokei.com/sub03.htm)、「これは、
プロ仕様の中華麺
を、その味をキープしたままアマチュア仕様に変更するノウハウが無かったことによるものと推測される。」(http://e−awa.com/hp/akaike/)、「マーガリンやショートニングなど、
プロ仕様の加工油脂
をお届けしています。」(http://www.nisshin−seiyu.co.jp/jigyobu/index.shtml)、「業務用食品問屋さんに卸していた
プロ仕様の食品
をご提供いたします。」(http://bb.bidders.co.jp/maruhiro/)等の如く宣伝、広告の文言として普通に使用している例が少なくないことから、本願商標をその指定商品に使用した場合、上記実情からして、これに接する取引者、需要者は、その商品が「業務用の商品、プロ(専門家)用、プロ(専門家)が作ったものと同じ味の商品」等であると認識し、商品の品質、用途を表示したものと理解するにとどまるものであるから、本願商標は、結局、商品の品質、用途を表示したものであって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと判断するのが相当であり、独占適応性に欠けるものといわざるを得ない。
なお、請求人は、本願の指定商品について、商標「プロ仕様」を使用したのは請求人がはじめてであり、「図1」ないし「図23」の商標使用状況報告書を提出し、昭和62年6月から現在に至るまで、商標「プロ仕様」を使用した指定商品を継続的に販売した結果、現況では需要者に広く知られるようになっている。そして、商標「プロ仕様」を使用している商品名は、2品目であり、他店との差別化を計って販売してきた。さらに、「図24」及び「図25」は、その使用形態を示すものであり、業務用とも家庭用とも区別した特別な商品として販売し、現在では独自のブランドとして育ち、需要者に認識されている旨主張しているが、請求人の提出した証拠によっては、請求人の主張を認めるに足る商標が使用による識別力を有するに至った事実、同業組合又は同業者等による客観的な証明等もないから、本願商標それ自体が使用による識別性を有するに至っているものと認定することはできず、請求人の主張は、採用することができない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとした原査定は、妥当であって、これを取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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