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Trademark Appeal Case

地名・原材料表示の識別力と誤認

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2000−790(T2000−790/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願は、1996年11月1日付けアメリカ合衆国を第一国出願とする商標登録出願を基礎としたパリ条約に基づく優先権を主張して、平成9年4月15日に登録出願された平成9年商標登録願第106794号を原登録出願とする商標法第10条第1項の規定による商標登録出願であり、本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第32類「果実飲料」を指定商品として、平成10年12月9日に登録出願、そして、願書記載の指定商品については、当審において、「タヒチ島産の果実を原料として含む果実飲料」と減縮補正されたものである。

2 当審における拒絶の理由

本願商標は、その構成中に、「タヒチ産の植物ノニの果実」の意味合いを認識させる「TAHITIAN NONI」の文字を有してなるものであるから、「タヒチ産の植物ノニの果実を原料とする果実飲料」以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。

3 請求人の意見

「モリンダ・シトリフオリア」は、地域によっては「ノニ」と呼ばれている場合があるようだが、そのように呼ばれているのはほんの少しの地域に過ぎず、世界各地で独自の呼び名が存在しているのが実情である。我が国においても別な呼び名が存在する。

したがって、本願指定商品に関する我が国の需要者及び取引者が「NONI」という文字を含む商標を見ても、この言葉が商品の原材料を表しているとは認識しない。

以下のように、商標「NONI」に関する登録がされている。

「NONI」(第 3類:登録第4377849号)

「NONI」(第 5類:登録第4191320号)

「NONI」(第32類:登録第4347138号)

これらについて自他商品識別力を得ている一方で、本願商標については、自他商品識別力がないと判断すべき合理的理由がない。

また、本願商標「TAHITIAN NONI」は、本来「タヒチ産のノニの果実」の意味合いを認識させるとしても、請求人(出願人)の広範かつ継続的な使用により、自他商品識別力を獲得しているため、本願商標を「タヒチ産の植物ノニの果実を原料とする果実飲料」以外の商品に使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはない。

請求人は、本願商標及び商標「TAHITIAN NONI」を使用して、本願指定商品を含むいわゆる健康食品・栄養補助食品の製造販売を、米国及び日本を中心とする世界中で行っている。

その結果、我が国における1999年の販売総額は、約75,000,000米ドル、2000年の販売総額は、約141,000,000米ドルになっている。

我が国についてだけでも本願商標が付された商品がこのように多く販売されているから、本願指定商品に属する需要者及び取引者が本願商標の付された商品を目にするとき、これが商品の産地・原材料を表す表示であるとは認識せず、請求人の製造販売にかかる商品であると認識するものである。

そうであれば、例え本願商標中、「TAHITIAN NONI」に本来は、自他商品識別力が認められないとしても、商標法第4条第1項第16号に該当しない。

4 当審の判断

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、その構成中に「タヒチ産の植物ノニの果実」の意味合いを認識させる「TAHITIAN NONI」の文字を有してなるものであるから、「タヒチ産の植物ノニの果実を原料とする果実飲料」以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあることについては、拒絶の理由のとおりである。

そして、そのことは、「ノニ果汁、パイナップル果汁、梨果汁、葡萄果汁を原料とした473mlと946mlの瓶入りの『ハワイアン アイランド ノニジュース』」が、輸入元 有限会社ノニノニインターナショナル(住所:大阪府八尾市若林町一丁目70−1−103)によって取り引きされている実情がある。

また、インターネットのホームページにおいて、例えば、

1.http//www.net-way.co.jp/category/category04/noni.htmlに

「『ノニ』とは、学名モリンダシトリフォリアという植物で、南太平洋の 島々で『奇跡のフルーツ』『驚異の果実』として2000年前より健康維 持のために珍重されてきました。」の掲載があること。

2.http//www.imj.ne.jp/green/sizen.html に

「大自然がくれた 驚異のパワーを実感! タヒチの奇跡のフルーツ『ノ ニ』」の掲載があること。

3.http//www.kenko.com/product/seibun/sei_785002.html に

「天国に一番近い島タヒチから届いた『奇跡のフルーツ』ノニが、現代人 の栄養バランスと健康維持をサポートします。」の掲載があること。

4.http//user.parknet.co.jp/miyataya/noni/noni.htmlに

「『ノニ』はアカネ科の植物で、南太平洋の島々で『奇跡のフルーツ』と 呼ばれ2000年前より健康維持のために珍重されてきました。」の掲載 があること。

5.http//www.curio-city.com/noni/6598/18765.html に

「ノニは、ポリネシア地方に自生するフルーツハーブの一種で、2000 年以上も諸島の人々に利用されてきました。」の掲載があること。

6.http//www.syatyu.com/shop/131/top.html に

「ノニは、ポリネシア地方に自生するフルーツハーブの一種で、2000 年以上も諸島の人々に薬として利用されてきました。」の掲載があること からも十分に裏付けられるところである。

しかして、請求人は、意見書において、「モリンダ・シトリフオリア」は地域によっては「ノニ」と呼ばれている場合があるようだが、そのように呼ばれているのはほんの少しの地域に過ぎず、世界各地で独自の呼び名が存在しているのが実情である。我が国においても別な呼び名が存在する旨主張するが、世界各地における「ノニ」以外の独自の呼び名を何も明らかにしていない。

したがって、請求人の主張は、本願商標が、ストレスや精神安定に効果がある植物の「ノニ」を認識することを妨げる事由とはなり得ない。

つぎに、商標「NONI」に関する登録がされている旨主張するが、商標「NONI」が登録になった時点と、現審決時とでは自他商品の識別力の判断時点が相違し、取引の実情も同じでないものであるから、前示のように判断するを相当とする。

さらに、請求人は、本願商標を使用して、本願指定商品を含むいわゆる健康食品・栄養補助食品の製造販売を、米国及び日本を中心とする世界中で行っている。

その結果、我が国における1999年の販売総額は、約75,000,000米ドル、2000年の販売総額は、約141,000,000米ドルになっており、我が国についてだけでも本願商標が付された商品がこのように多く販売されているから、本願指定商品に属する需要者及び取引者が本願商標の付された商品を目にするとき、これが商品の産地・原材料を表す表示であるとは認識せず、請求人の製造販売にかかる商品であると認識するものであり、例え本願商標中、「TAHITIAN NONI」に本来は、自他商品識別力が認められないとしても、商標法第4条第1項第16号に該当しない旨主張している。

しかして、本願商標は、別掲のとおり、図形と「TAHITIAN NONI」の文字の構成よりなるところ、「TAHITIAN NONI」の文字部分は、前記したように、「タヒチ産の植物ノニの果実」の意味合いを認識させるものであるから、これを指定商品「タヒチ産の植物である『ノニ』の果実を原材料として含む果実飲料」以外に使用するときには、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものというべきである。

したがって、本願商標は、これをその指定商品である「タヒチ島産の果実を原料として含む果実飲料」に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあること明らかであるから、同法第4条第1項第16号に該当するものであって、原査定は、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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