Trademark Appeal Case
複合商標の称呼と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第17287号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「LEONARDO’S MULTIMEDIA TOOLBOX」の欧文字を標準文字により書してなり、願書記載の第9類、第41類及び第42類に属する商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成9年12月18日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品及び指定役務については、平成11年8月9日付け手続補正書をもって、第9類「配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,回転変流機,調相機,磁心,抵抗線,電極,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子スチルカメラ,録画済みCD-ROM」、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,図書及び記録の供覧,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,ゴルフの興行の企画・運営又は開催,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供,娯楽施設の提供,興行場の座席の手配,映写機及びその付属品の貸与,映写フィルムの貸与,テレビジョン受信機の貸与,ラジオ受信機の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与,おもちゃの貸与,遊園地用機械器具の貸与,遊戯用器具の貸与」及び第42類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,オフセット印刷,グラビア印刷,スクリーン印刷,石版印刷,凸版印刷,気象情報の提供,求人情報の提供,一般廃棄物の収集及び分別,産業廃棄物の収集及び分別,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらにより構成される設備の設計,デザインの考案,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究に関する情報の提供、公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究に関する情報の提供、機械器具に関する試験又は研究,翻訳、医療情報の提供,保育所における乳幼児の保育に関する情報の提供、老人の養護に関する情報の提供、身体障害者の養護に関する情報の提供、カメラの貸与,光学機械器具の貸与,計測器の貸与,暖冷房装置の貸与,超音波診断装置の貸与,加熱器の貸与,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与,理化学機械器具の貸与,ルームクーラーの貸与,コンピュータデータベースへのアクセスタイムの賃貸,オンラインによる情報処理,科学技術に関する情報の提供、知的財産権に関する情報の提供、新聞・雑誌に記載された記事に関する情報の提供、電子計算機及び電子計算機用プログラムの遠隔監視」に補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用された登録第2537392号商標は、「LEONARDO」の欧文字を書してなり、平成2年10月11日登録出願、第26類「印刷物(文房具類に属するものを除く)書画、彫刻、写真これらの附属品」を指定商品として、平成5年5月31日に設定登録されたものである。
同じく、登録第3304415号商標は、「Leonardo」の欧文字を書してなり、平成6年8月23日登録出願、第9類「電気通信機械器具,設計処理電子計算機,電子応用機械器具及びその部品、但し、電気通信機械器具、電子管、半導体素子、電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く)を除く」を指定商品として、平成9年5月16日に設定登録されたものである。
同じく、登録第3345468号商標は、「レオナルド」の片仮名文字を書してなり、平成6年8月26日登録出願、第9類「電気通信機械器具,設計処理電子計算機,その他の電子応用機械器具及びその部品、但し、電気通信機械器具,電子管,半導体素子,電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く)を除く」を指定商品として、平成9年9月12日に設定登録されたものである。(以下、これらを一括して「引用各商標」という。)
3 当審の判断
本願商標は、「LEONARDO’S MULTIMEDIA TOOLBOX」の文字よりなるところ、その構成文字数が27文字と多く、また、これより生ずる「レオナルドズマルチメディアツールボックス」の全体としての称呼もかなり冗長であって、一気に称呼し得るほど簡潔とは言い難く、かつ、全体が特定の名称や特定の熟語として特に親しまれたものと認めることもできない。
そして、その構成中前半の「LEONARDO’S」の文字部分は、イタリア・ルネッサンス期の画家・建築家・彫刻家として名高い「Leonardo da Vinci」の「Leonardo」と同一の人名であることからして、「レオナルドの〜」の意味で理解、認識されるのに対し、その構成中後半の「MULTIMEDIA」の文字は、岩波書店発行「広辞苑(第五版)」によれば、「コンピュータで映像・音声・文字などのメディアを複合し一元的に扱うこと。」を意味するIT用語であり、同じく、「TOOLBOX」の文字も、株式会社エクスメディア発行「超図解 パソコン用語辞典2002年版」によれば、「ソフトウエアなどでよく使用する機能をボタン化したツールボタンを機能別にまとめたもの。」を意味する語として、ソフトウエア・パッケージ(ワープロソフトや表計算ソフトなど)中で、IT用語として頻繁に使用されているものである。
そうすると、本願商標に接する取引者、需要者は、本願商標が冗長であることに加え、その構成中の「MULTIMEDIA TOOLBOX」の文字部分からは、「マルチメディア(映像・音声・文字などが統合・一元化されたメディア)を操作できる各種ツールソフトが収納されたソフトウエア」の如き意味合いを看取し、商品又は役務の質、内容等を表したものと認識するに止まり、これを自他商品・役務の識別標識としては認識し得ないというべきであって、簡易迅速を旨とする取引の場においては、その構成前半の「LEONARDO’S」の文字部分を捉え、これより生ずる「レオナルドズ」の称呼をもって、取引にあたる場合も決して少なくないものとみるのが相当であるから、本願商標は、単に「レオナルドズ」の称呼をも生ずるものといわなければならない。
他方、引用各商標は、その構成文字に相応して、単に「レオナルド」の称呼が生ずるものである。
そこで、本願商標から生ずる「レオナルドズ」の称呼と引用各商標から生ずる「レオナルド」の称呼とを比較するに、両者は、語頭から「レオナルド」の各音を同じくし、その異なるところは、語尾における「ズ」の音の有無の差にすぎない。しかも、両者は「レオナルド」という人名(観念)を共通にするものであることを考慮すると、このような場合、語尾音の「ズ」は、必ずしも明瞭に発音されるとも限らないから、両者をそれぞれを一連に称呼するときは、全体の語感、語調が極めて近似したものとなり、彼此聞き誤るおそれがあるものと判断するのが相当である。
してみれば、本願商標と引用各商標とは、両者の外観の差異を考慮するとしても、称呼及び観念を共通にする類似の商標といわなければならない。
また、本願商標の補正後の指定商品は、引用各商標の指定商品と同一又は類似のものを含むものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当であって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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