Trademark Appeal Case
記述的結合商標の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2001−20734(T2001−20734/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「おてがるコールセンター」の文字を横書きしてなり(標準文字による商標)、第42類に属する願書記載のとおりの役務を指定して、平成12年7月10日に登録出願、その後、指定役務については、平成13年10月9日付け手続補正書により「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『手軽に電話やインターネットを通じて製品の修理や部品の補充の依頼あるいはそれらの相談等顧客に対する対応を集中的に行う窓口』のごとき意味合いを表したと認識させるにすぎないものであるから、このようなものを、その指定役務について使用しても、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定し、判断して本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標は、「おてがるコールセンター」の文字よりなるところ、その構成前半の「おてがる」は、「手数がかからないこと、簡易、動作が機敏なこと」の意味合いである「てがる(手軽)」を丁寧にいう語であり、その構成後半の「コールセンター」は、「注文、問い合わせ、苦情などを受け付けたり、営業活動を行う小顧客対応窓口」(「imidas 2002」集英社発行)を意味する語である。
ところで、「おてがる」の文字は、他の文字(単語)に冠し、それが「手間がかからず簡単に(手軽な値段で)できる」という意味合いのごとく、後続の文字(単語)を強調するために一般に使用されており、そして、「コールセンター」は、単なる受注センターや問い合わせセンターに留まらず、家庭や企業におけるコンピュータの普及に伴って、高度な知識を要するIT技術サポートとして幅広い需要を生み出している実情がある。また、IT技術の進歩に伴い、コールセンタービジネスとして企業の経営戦略と連携し、マーケティング変革の推進役となりつつある状況にある。
これらの事実は、例えば、以下の新聞記事及びインターネットのホームページ情報等によっても首肯し得るものである。
(ア)2003.02.20付日刊工業新聞20頁
YKK AP(東京都千代田区、吉田忠裕社長、03・3864・2200)は、「おてがるシャッター窓 電すけ=写真」を3月3日に発売する。コントローラーなど一部電気部品の採用をやめるなど、機能の簡素化で価格を従来品に比べて30%抑えた。つまみ式スイッチは操作が簡単。シャッターケースと枠の一体化、スイッチをサッシ縦枠に内蔵するなど施工の省力化も実現した。
(イ)2002.05.28付毎日新聞・地方版/新潟22頁
長岡市と三条市でケーブルテレビ事業を行っているNCT(本社・長岡市、望田良男社長)は6月1日から、インターネット接続サービスを強化し、個人向けの利用速度を現在の4倍である毎秒8メガビット(最良条件)に引き上げる。・・・同時に、毎秒520キロビット、月額通信料3000円の低料金コース「おてがるライトセット」も新設する。
(ウ)2000.09.26付日刊工業新聞10頁
富士通は25日、ウィンドウズ用ワープロソフト「オアシスV8・0」を発売した。一度入力した語句や固有名詞などを自動登録し、それ以後は2文字を入力するだけで文書作成できる「おてがる入力」機能や活字印刷された文章や図表をイメージスキャナーで読み込むOCR機能を標準装備する。またパソコン標準日本語キーボードで親指シフト入力も可能にした。
(エ)http://www.otegaru2han.com/friends/voice.html
おてがる通販で販売管理・顧客管理をされているショップマスター様の生の声を掲載しました。ショップマスターならではの悩みを、おてがる通販で解決された方々です。[おてがる通販Ver1] [おてがる通販Ver2 アドバンス] [年間サポートサービス]おてがる通販を使うと具体的にどんな事ができるの?という方は「おてがる通販でできること」へ、おてがるで効率化・省力化できたことまたは効果・・・同時進行で色々なお客様のご要望に対応している時にも、メール履歴などで瞬時に頭の中も整理されるので大変ありがたいです。おてがるで一番気に入っているところ、購入の決め手となりましたのが『お客様毎のご注文履歴やメール履歴を簡単に確認できます。
(オ)http://maruken.style.ne.jp/cgi/otindex.html
おてがるインデックス ver1.0このプログラムは、提供するCGIプログラムによりリモート書き込みされた「一言メッセージ」をトップページなどのHTML中に組み込み、表示させるプログラムです。「まるけんのホームページ」でもトップページに採用されており、とても重宝しています。
(カ)http://vpack.kingdom.biglobe.ne.jp/ml2_karu.html
(おてがるバージョン)次の設定方法にそって、メール送信ページの作成を行ってください。おてがるバージョンをはじめて利用するときは、新規作成から行ってください。・・・かんたん作成 メール送信ページをかんたん作成するときに行う。※おてがるバージョンご利用される場合のみ、このページから新規作成/環境管理を行ってください。
(キ)2002.11.19付朝日新聞・西部地方版/鹿児島26頁
かごしま産業支援センター(鹿児島市)はこのほど、起業家育成のための「かごしま起業家応援プログラム」の助成対象者を発表した。コールセンター(企業に寄せられる苦情・相談の窓口)やアニマルセラピー(動物を使った療法)などを志す3人が選ばれた。東市来町の二田正章さん(57)はコールセンターを他の2、3人と立ち上げる計画。内容を記録してデータベース化し、企業に伝えることで消費者ニーズの把握に役立ててもらう狙いもある。
(ク)2002.12.10付日刊工業新聞25頁
日本航空は自社開発したコールセンター向け座席指定(アサイン)支援ソフトの拡販に乗り出す。このほどプログラム特許を取得したのを機に、販売代理店の拡大などを通じてコールセンター運営費の上昇に悩む金融機関など他業種に売り込む。並行して、経営統合した日本エアシステムのコールセンターへの導入も検討する。・・・国内のコールセンター市場はハードを含め約1600億円に達する一方、運営費の6―7割を占める人件費の抑制が課題。日航では先月末に特許を取得したのを弾みに同ソフトの積極販売に乗り出す。
(ケ)http://www.city.sapporo.jp/keizai/cc/CCT.html
コールセンターとは、通信を介したカスタマーサービス拠点電話やインターネットを通じて顧客対応を集中的に行う窓口です。分かりやすい例では、商品広告やテレホンショッピングで「お問い合わせ・購入申込みはフリーダイヤル○○○番へ」とある先で、これを専門に受け付けている拠点がコールセンターです。日本のコールセンタービジネスは、通信販売の顧客対応を中心に拡大してきましたが、IT技術の進歩や企業間競争の激化等の要因により質的進化を続けています。IT技術による可能性:CTI(コンピュータと電話の融合)発信者番号通知サービスの開始により、コンピュータの顧客情報との連動が可能となり、一人一人に対するきめ細やかな顧客対応など、IT技術の活用によるサービス内容の高度化が実現してきています。また、一方では、家庭や企業におけるコンピュータの普及が、高度な知識を要するIT技術サポートのコールセンター需要を生み出してきています。顧客重視の経営戦略(CRM)の拠点としての可能性企業間競争の激化により、コールセンターは顧客対応の効率化の視点から注目される一方、顧客の満足度を上げ、企業の優良顧客を増やしていくという戦略(CRM)を実現するための戦略的拠点として注目され、コールセンターを導入する企業が増えています。
(コ)http://www.hokkaido.dbj.go.jp/report/0206callcenter/
コールセンターとは、顧客からの注文、問い合わせ等の電話対応業務を専門的・集中的に行う組織・施設をいう。その形態は自社内にコールセンターをもつインハウスとテレマーケッティング事業者等が保有するコールセンターに業務を委託するアウトソースとに大別される。コールセンター誘致に先鞭をつけたのは沖縄県であるが、地方立地の関心が高まった背景には、90年代後半以降のコールセンター市場の拡大(電話とコンピュータとの連携を可能とするCTI技術普及や企業間競争の激化等が背景)、通信コスト低下(規制緩和等が背景)、コールセンターは労働集約的色彩が強いこと(運営費中の人件費比率は7割程度)などがある。北海道でも99年12月から立地助成制度を設け誘致に着手しているが、市場拡大という追い風もあり、札幌市を中心に20件を超えるコールセンターが立地している。
(サ)http://www2.pref.shimane.jp/roudou/box/news001.htm
平成14年度コールセンター科 (ITリテラシーコース、テクニカルサポートコース)訓練生募集 松江市内、出雲市内、平田市内で実施。コールセンターでは、コンピュータと電話を利用し、商品の受付や問い合わせ、マーケティング(市場調査)等の業務を行っています。身近な例では、通信販売の申し込みや、パソコンなどのサポートセンター、旅券などの予約受付センターなどがあります。また、最近は企業の「顔」としてその企業の経営戦略と連携し、マーケティング変革の推進役となりつつあります。
(シ)「imidas2002」集英社発行、「コールセンター」の欄
インターネットやパソコン、携帯電話や電子メールの利用が高まり、顧客にきめ細かく対応できるようになってきた。これまで苦情処理が主たる仕事と考えられていたのに、IT革命によって営業の基地が変わってきた。パソコン画面上の製品情報を顧客に示しながら会話を進めて営業活動を行うようになってきている。メーカーや金融機関が自前で設けたり専業の企業にサービスを委託している。主婦などを採用した在宅センターもでてきた。
(2)以上によれば、「おてがるコールセンター」の文字よりなる本願商標からは、「手間がかからず簡単に問い合わせ、相談できる窓口」、あるいは、「手頃の値段で手軽に利用できる問い合わせ・相談窓口」のごとき意味合いを容易に理解し得るものであり、これをその指定役務に使用しても、取引者・需要者は、自他役務を識別するための標識とは認識し得ないものと判断するのが相当である。
ところで、商標法第3条第1項各号列挙のいわゆる自他商品又は役務の識別機能を有しない商標について商標登録できないこととするのは、「これらは通常、商品又は役務を流通過程又は取引過程に置く場合に必要な表示であるから何人も使用をする必要があり、かつ、何人もその使用を欲するものだから一私人に独占を認めることは妥当でないこと、また、多くの場合にすでに一般的に使用されているものであるから、これらのものに自他商品又は役務の識別力を認めることができないこと」(特許庁編「工業所有権法逐条解説」社団法人発明協会 平成4年9月25日改訂発行)と解される。
そうすると、本願商標は、上記のとおり、すでに一般的に使用されている「コールセンター」の文字に「おてがる」の文字を冠して、それが簡単にできることを強調しているにすぎないものであるから、自他役務の識別力を認めることができないというのが相当であり、一私人に独占を認めるには妥当でないものであるというべきである。
(3)結 論
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。