Trademark Appeal Case
称呼類似と語尾の有無
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2001−21675(T2001−21675/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「パオロン」の片仮名文字を横書きしてなり(標準文字による商標)、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,サンバイザー,応援用はちまき,その他のはちまき」を指定商品とし、平成12年8月28日の登録出願に係る平成12年商標登録願第94379号を原出願とする商標法第10条第1項の規定に基づく分割出願として、平成13年6月19日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、その拒絶の理由に引用した登録第1712450号商標(以下「引用商標」という。)は、昭和53年5月31日登録出願、「PAOLO」の欧文字を横書きしてなり、第17類「被服」を指定商品として、昭和59年9月26日に設定の登録がされ、平成6年11月29日に商標権の存続期間の更新登録がされているものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり、片仮名文字の「パオロン」の文字よりなるところ、これは、特定の意味を生じない造語と認められ「パオロン」の称呼を生ずるものである。
他方、引用商標は、「PAOLO」の文字よりなるところ、これも特定の語義を有しない一種の造語と認められることから、英語風に「パオロ」の称呼を生ずるものである。
そこで、本願商標より生ずる「パオロン」の称呼と引用商標より生ずる「パオロ」の称呼とを比較するに、両者は称呼における識別上重要な要素を占める語頭音を含めた「パオロ」の音を同じくし、異なるところは、僅かに語尾における「ン」の音の有無にすぎない。
そして、その差異音「ン」は、鼻音であって、それ自体の音の響きが弱いために前音の「ロ」の音に吸収され易く、しかも、明確に聴取し難い語尾に位置することから、該差異音が両称呼の全体に及ぼす影響は決して大きいものとはいえない。
そうすると、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語調・語感が近似し彼此聞き誤るおそれが少なからずあるものといわなければならない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観上の差異を考慮してもなお、称呼において互いに紛らわしく、また、両商標は、ともに造語であって、観念において比較することはできないから、結局、両者はその出所について混同を生ずるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。
そして、本願商標の指定商品は引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものである。
なお、請求人は、「パオロン」を中日ドラゴンズのキャラクターの愛称として採用し、中日ドラゴンズファンの間では「パオロン」は、中日ドラゴンズの独自の標章として広く認識されている旨主張しているが、当審において調査するも、本願商標「パオロン」が、請求人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているとはいい難く、また、これに接する需要者が直ちに中日ドラゴンズのマスコットを想起するものともいい得ないので、請求人の主張は採用することができない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消す限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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