結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2000−31509(T2000−31509/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第1544380号商標(以下「本件商標」という。)は、昭和53年3月8日に登録出願、「KEWPIE」の欧文字を横書きしてなり、第9類「産業機械器具、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和57年10月27日に設定登録されたものである。
請求人は、本件商標の指定商品中、「風水力機械器具」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
したがって、本件商標の指定商品中「風水力機械器具」についての登録は、商標法第53条第2項(取消理由の趣旨より判断すれば、商標法第50条の誤記と認める。)の規定により、取消を免れない。
(1)乙第1号証について
乙第1号証が「風水力機械器具」の「広告」であるためには、乙第1号証において、「風水力機械器具」を具体的に「商品」として特定したうえで表示していなければならない。
しかるに、乙第1号証には、独立した商品として「風水力機械器具」は全く存在しない。
たとえ、被請求人が「ポンプ、ドラムフィーダー」の調達、設置などの業務に関与しているとしても、そのような内容が乙第1号証に表示されている訳ではなく、また客観的に当該表示を裏付ける記載も存在しない。
よって、乙第1号証は、指定商品中の「風水力機械器具」の使用を証明する証拠方法に該当しない。
(2)乙第2号証ないし乙第8号証について
乙第2号証ないし乙第8号証による伝票のうち、各請求書には、「キユーピー」による片仮名文字及び「キユーピー人形」の図形による標章が表示されている。
しかしながら、本件商標は「KEWPIE」であって、「キユーピー」ではない。
「キユーピー」の片仮名文字の使用は、「KEWPIE」によるアルファベット文字の使用を意味する訳ではない。
特許庁の審査基準では、登録商標の使用とは認められない事例として、「ミカジン」と「MIKAZIN」の相互間の変更使用が挙げられているが、本件の「キユーピー」と「KEWPIE」との関係はこの事例に該当する。
同様の点は、「キューピー人形」の図形と本件商標である「KEWPIE」との間にも該当する。
特許庁の審査基準では、登録商標の使用とは認められない事例として、「カエル」を表す図形と「蛙」の文字との間の相互間の変更使用が挙げられているが、「キューピー人形」の図形と本件商標「KEWPIE」との関係はこの事例に該当する。
よって、乙第2号証ないし乙第8号証の各伝票は、指定商品中の「風水力機械器具」の使用を証明する証拠方法に該当しない。
(3)乙第9号証の1、乙第9号証の2、乙第7号証の2及び乙第8号証の2について
乙第9号証の1及び乙第9号証の2の「ドラムフィーダー」に関する各パンフレットの代理店欄には、「キユーピー」の片仮名文字が表示されている。
乙第7号証の2及び乙第8号証の2の各写真の内、末尾の写真には、「ドラムフイーダー」に「キユーピー」の片仮名文字による標章が示されている。
しかしながら、各末尾の写真とこれ以外の写真との関連性が不明であるために、上記「キユーピー」が「ドラムフイーダー」に貼付されていることについては、客観的な証明が行われていないことに帰する。
たとえ、「キユーピー」の片仮名文字による標章が、「ドラムフイーダー」に貼付されているものと解したとしても、「キューピー」の片仮名文字が、本件商標の使用に該当しないことは、(2)で述べたとおりである。
よって、乙第9号証の1、乙第9号証の2、乙第7号証の2及び乙第8号証の2は、「風水力機械器具」の使用を証明する証拠方法に該当しない。
被請求人は、結論同旨の審決を求める、と答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第9号証(枝番を含む。)を提出した。
被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、本件商標をその指定商品中の「風水力機械器具」に属する商品について使用しているものである。
(1)被請求人は、社内の組織にエンジニアリング事業部を有し、該事業部は、食品、医薬、建設に関するエンジニアリング事業を行っているものであり、エンジニアリング事業のパンフレットには、本件商標と同一の「KEWPIE」の文字よりなる商標が表示されている(乙第1号証)。
エンジニアリング事業部では、食品、医薬に関して、工場建設から生産設備の調達、設置、稼働、メンテナンス等のエンジニアリング事業を行っているものであり、その中には、本件商標の指定商品中の「風水力機械器具」に属する商品である「ポンプ、ドラムフィーダー」も包含されている。
(2)被請求人は、エンジニアリング事業の一つとして、顧客の工場で使用する「ポンプ、ドラムフィーダー」についての注文を受け、以下のように納入している。
(a)「Zバイデルポンプ」(VLN−3D−ZN)を三浦工業株式会社より買い入れ、有限会社みやげ食品に納入(平成12年3月7日〜平成12年4月27日)(乙第2号証)。
(b)「Zバイデルポンプ」(VLN−3P−ZH)を三浦工業株式会社より購入し、有限会社三共技研に納入(平成12年5月10日〜平成12年4月29日)(第3号証の記載より、平成12年4月29日は平成12年5月29日の誤記と認める。以下同じ)(乙第3号証)。
(c)「サ二夕リポンプ」(M38−0.8−110)を岩井機械工業株式会社より購入し,株式会社力ナエフーズ・春日井工場に納入(平成12年6月30日〜平成12年10月31日)(乙第4号証)。
(d)「ケミポンプ」(NSC03−PAPC−IOCE)を有限会社鈴木商店に納入(平成12年8月28日〜平成12年9月19日)(乙第5号証)
(e)「にがり注入ポンプ」(ヘイシンモーノポンプ 2NL08F)を兵神装備株式会社より購入し、株式会社マルツネに納入(平成12年8月30日〜平成12年10月30日)(乙第6号証)。
(f)「ドラムフイーダー 一式」を三井リース事業株式会社より受注し、有限会社鬼怒川屋食品(後に「株式会社きぬがわや」に商号変更)に納入(平成12年10月17日〜平成12年11月30日)(乙第7号証の1及び乙第7号証の2)。
(g)「ドラムフイーダー 一式」を三井リース事業株式会社より受注し、株式会社三幸横浜工場に納入(平成12年10月13日〜平成12年12月28日)(乙第8号証の1及び乙第8号証の2)。
(3)上記「ポンプ及びドラムフィーダー」に係る請求書の上部右側には「キユーピー」の文字よりなる商標と「キューピー人形」の図形よりなる商標が表示されているところ、「キユーピー」の文字よりなる商標は、「KEWPIE」の文字よりなる本件商標とは、片仮名及びローマ字の文字の表示を相互に変更するものであって、同一の称呼及び観念を生ずる商標であり、社会通念上同一と認められる商標であるから、本件商標を使用しているというべきものである。
また、「ドラムフィーダー」は、「風水力機械器具」の範囲に属する商品である。
上記「ドラムフィーダー」は、大同メタル工業株式会社(以下「大同メタル」という。)の製造に係る商品であるが、被請求人と大同メタルの間の平成5年5月20日付けの契約により又は平成10年5月24日の契約終了後は大同メタルの了承のもと、大同メタルのポンプ及びドラムフィーダーのパンフレットの代理店欄にキユーピー株式会社独自の標章を付している。
しかして、代理店欄に表示されたキユーピー株式会社独自の標章とは、「キユーピー」の文字よりなる商標である(乙第9号証の1及び乙第9号証の2)。
そして、「ドラムフイーダー」には,操作盤の側面に「キユーピー」の商標を表示したシールが貼付されている(乙第7号証の2及び乙第8号証の2)。
よって、被請求人は、本件商標を本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、その指定商品中の「風水力機械器具」に属する商品「ポンプ及びドラムフィーダー」に使用していたものである。
(1)乙第1号証のエンジニアリング事業営業案内のパンフレットによれば、被請求人は、社内の組織にエンジニアリング事業部を有し、該事業部では、食品、医薬等に関する事業において、工場建設から生産設備の調達、設置、稼働、メンテナンス等のエンジニアリング事業を行い、そのパンフレットには、「KEWPIE」の文字が使用されていること。
(2)乙第2号証の取引書類(平成12年3月7日〜平成12年4月27日)によれば、被請求人は、「Zバイデルポンプ」(VLN−3D−ZN)を三浦工業株式会社より買い入れ、有限会社みやげ食品に納入していること。
(3)乙第3号証の取引書類(平成12年5月10日〜平成12年4月29日)によれば、被請求人は、「Zバイデルポンプ」(VLN−3P−ZH)を三浦工業株式会社より購入し、有限会社三共技研に納入していること。
(4)乙第4号証の取引書類(平成12年6月30日〜平成12年10月31日)によれば、被請求人は、「サ二夕リポンプ」(M38−0.8−110)を岩井機械工業株式会社より購入し、株式会社力ナエフーズ・春日井工場に納入していること。
(5)乙第5号証の取引書類(平成12年8月28日〜平成12年9月19日)によれば、被請求人は、「ケミポンプ」(NSC03−PAPC−IOCE)を有限会社鈴木商店に納入していること。
(6)乙第6号証の取引書類(平成12年8月30日〜平成12年10月30日)によれば、被請求人は、「にがり注入ポンプ」(ヘイシンモーノポンプ 2NL08F)を兵神装備株式会社より購入し、株式会社マルツネに納入していること。
(7)乙第7号証の1及び乙第7号証の2の取引書類(平成12年10月17日〜平成12年11月30日)によれば、被請求人は、「ドラムフイーダー 一式」を三井リース事業株式会社より受注し、有限会社鬼怒川屋食品に納入していること。
(8)乙第8号証の1及び乙第8号証の2の取引書類(平成12年10月13日〜平成12年12月28日)によれば、被請求人は、「ドラムフイーダー 一式」を三井リース事業株式会社より受注し、株式会社三幸横浜工場に納入していること。
(9)上記、(2)ないし(8)の取引書類中の請求書の右側上部には、「キユーピー」の文字と「キューピー人形」の図形が表示されていること。
(10)乙第9号証の1及び乙第9号証の2の大同メタルのポンプ及びドラムフィーダーのパンフレットの代理店欄には、「キユーピー株式会社 エンジニアリング部」の文字と共に「キューピー」の文字を使用していることが認められる。
さらに、本件商標は、「KEWPIE」の文字よりなるところ、本件商標と被請求人の使用する「キユーピー」の文字とは、ローマ文字及び片仮名文字の表示を相互に変更するものであって、「キューピー」(キューピッドを戯化したキューピー人形)の称呼及び観念を同一にする商標であるから、その使用は本件商標と社会通念上同一のものというのが相当である。
また、被請求人が「キユーピー」の文字使用している商品「ポンプ、ドラムフィーダー」は、「風水力機械器具」に属する商品といえるものである。
そうとすれば、被請求人(商標権者)は、本件商標を本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、請求に係る商品「風水力機械器具」に属する商品「ポンプ、ドラムフィーダー」に使用していたものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、請求に係る商品「風水力機械器具」について、その登録を取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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