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Trademark Appeal Case

結合商標の同一性判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第30323号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第431006号商標の商標登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第431006号商標(以下「本件商標」という。)は、昭和27年6月4日に登録出願され、「MAGIC」の文字と「マヂック」の文字とを二段に横書きしてなり、第3類「香料及び他類に属しない化粧品」を指定商品として、昭和28年9月10日に設定登録され、その後、昭和49年3月8日、同58年8月29日及び平成5年10月28日に商標権の存続期間の更新登録がされているものである。

また、本件商標と相互に連合商標となっていた登録第644077号商標は、昭和37年12月26日に登録出願され、「Magic」の文字を横書きしてなり、第4類「化粧品、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和39年6月3日に設定登録されたものであるが、その商標登録を取り消すとの審決が確定し、平成13年9月12日に抹消の登録がされたものである。同じく、登録第1325609号商標(以下、それらを合わせて「本件連合商標」という。)は、昭和49年4月19日に登録出願され、「マジック」の文字を横書きしてなり、第4類「せっけん類(薬剤に属するものを除く)歯みがき、化粧品(薬剤に属するものを除く)香料類(但し、薫料を除く)」を指定商品として、昭和53年3月9日に設定登録されたものであるが、その商標登録を取り消すとの審決が確定し、平成14年1月9日に抹消の登録がされたものである。

2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第4号証を提出した。

(1)本件商標は、継続して3年以上、日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが、その指定商品について使用をしていないものであるから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。

(2)平成11年7月7日付けの審判事件答弁書に対して次のとおり弁駁する。

乙第8号証ないし乙第25号証に見られる被請求人の使用商標は、後述のように、商標法第50条にいう社会通念上の同一の商標とはいえない。

商標法附則(平成8年法律第68号)第10条第2項の規定にいう改正前商標法第50条第2項の特別規定が認められるのは、平成8年改正法施行日以前の連合商標の使用に限られ、施行日以降の連合登録商標の使用によっては、取消しを免れることはできない。

すなわち、特別規定が認められる連合商標の使用は、本件審判の予告登録日の3年前である平成8年4月7日から、平成8年法改正施行日前である平成9年3月31日までの期間の使用に限られる。

しかしながら、被請求人が提出した乙第8号証ないし乙第25号証には、後述のように、かかる期間の連合商標の使用を示す証拠はない。

したがって、乙第8号証ないし乙第25号証は、商標法改正附則第10条第2項の規定に基づく適法な使用であるとはいえず、本件連合商標の使用を示す証拠としての価値はない。

以下、被請求人の提出した乙第8号証ないし乙第25号証について検討する。

(ア)乙第8号証ないし乙第11号証(「LIP MAGIC」「リップマジック」)について

そもそも商標法第50条にいう登録商標の使用とは、(a)書体のみに変更を加えた同一の文字からなる商標(b)平仮名、片仮名及びローマ字の文字の表示を相互に変更するものであって同一の称呼及び観念を生ずる商標(c)外観において同視される図形からなる商標(d)その他の当該登標と社会通念上同一と認められる商標の使用をいうものであり、「LIP」「リップ」のように識別力の弱い文字を結合させ、商標全体の態様を著しく変更した形での商標の使用は、類似商標といえる場合はあっても、社会通念上同一と認められる商標とはいえない。

すなわち、被請求人が使用している商標「LIP MAGIC」「リップマジック」は、本件連合商標と同一の文字からなる商標でもなく、同一の称呼及び観念を生ずる商標でもないから、社会通念上の同一性に欠ける使用であり、本件連合商標「Magic」及び「マジック」の使用といえるものではない。被請求人の使用商標は、「LIP」「リップ」の文字と組み合されることによって、外観・称呼・観念すべてにおいて本件連合商標「MAGIC」「マジック」とは異なることとなり、本件連合商標「MAGIC」「マジック」そのものの独立性は完全に失われているものであるといえる。

したがって、被請求人の使用商標「LIP MAGIC」「リップマジック」のように登録商標をその一部に含む商標であっても、他の部分と合体して登録商標そのものの独立性が失われているような場合においては、社会通念上登録商標の使用があったとはいえないから、登録商標の態様がそのまま含まれていても不使用取消の対象とすべきである。

また、仮に被請求人が主張するように、識別力の弱い文字を結合させての使用が社会通念上同一と判断されるならば、「EYE」「アイ」等の指定商品との関係で識別力の弱い文字を結合させた、例えば「EYE MAGIC」「アイマジック」のような類似商標を「MAGIC」「マジック」の商標を1つ持っているだけで社会通念上同一の商標としていくらでも使用することができることとなり、妥当ではない。

さらに被請求人は、「LIP」「リップ」の文字が付記的な部分にすぎないものであるからということを主張するのみで、他に指定商品の属する分野において、これらの文字を付けることが社会通念上同一性を有するものと認識され通用していると認めるべき証拠が何ら示されていない。

したがって、「LIP」「リップ」のように識別力の弱い文字を結合させた商標は、類似商標といえる場合はあるかもしれないが、商標法第50条にいう社会通念上同一の商標といえるものではなく、「LIP MAGIC」「リップマジック」のような単に類似するにすぎない商標を使用していても、不使用による取消しを免れない。

以上のように、被請求人の上記主張は、商標の類似性と商標法第50条にいう商標の社会通念上の同一性を同一視した主張であり、妥当ではなく、乙第8号証における「LIP MAGIC」「リップマジック」のような社会通念上同一とはいえない形での使用をもってしては、本件連合商標「MAGIC」「マジック」の使用とはいえない。

また、被請求人は乙第8号証の写真について、平成11年6月11日に撮影したと説明するが、この日付は本件審判が予告登録された平成11年4月7日よりも後であり、これをもってしては本件連合商標「MAGIC」「マジック」が本件審判が予告登録された平成11年4月7日前3年以内に使用されたものと認めることはできない。

乙第9号証「化粧品製造製品届書」及び乙第10号証「納品書」及び乙第11号証「納入証明書」には、「リップマジック」との記載があるが、上述したように、そもそも社会通念上同一とはいえない「リップマジック」の使用をもってしては本件連合商標「MAGIC」「マジック」の使用であるということはできない。

また、乙第9号証ないし乙第11号証の各証拠に記載されている日付は、いずれも改正前商標法第50条第2項の特別規定が認められる期間を経過したものであり、かかる期間を経過した本件連合商標の使用によっては、取消しを免れることはできない。

さらにいうならば、被請求人は、乙第9号証として「化粧品製造製品届書」を提出するが、単に「化粧品製造製品届書」をもってしては、本件連合商標「MAGIC」「マジック」の使用を何ら示すものではない。

次に、乙第10号証「納品書」及び乙第11号証「納入証明書」は、いずれも「株式会社ジュテーム」に対するものであるが、「株式会社ジュテーム」の代表取締役である「八木常治」は、被請求人が乙第4号証で提出した「株式会社ピカソ美化学研究所の登記簿謄本」から明らかなように、「株式会社ピカソ美化学研究所」の取締役でもあり、「株式会社ジュテーム」と「株式会社ピカソ美化学研究所」は実質的な関連会社といえるものである。

したがって、かかる関連会社による「証明書」は、客観性に欠けるものであり、本件連合商標「MAGIC」「マジック」の使用を示す証拠としては不十分である。

(イ)乙第12号証ないし乙第15号証(「MAGIC COLOR」「マジックカラー」)について

上記の理由と同様の理由により、乙第12号証及び乙第13号証における「MAGIC COLOR」「マジックカラー」のような社会通念上同一とはいえない形での使用をもってしては、本件連合商標「MAGIC」「マジック」の使用とはいえない。

また、被請求人は乙第12号証の写真について、平成11年6月11日に撮影したと説明するが、この日付は本件審判が予告登録された平成11年4月7日よりも後であり、これをもってしては本件連合商標「MAGIC」「マジック」が本件審判が予告登録された平成11年4月7日前3年以内に使用されたものと認めることはできない。

さらに、乙第13号証の「パンフレット」は「’94秋メイクフェア」とあり、かかる日付は5年も前の日付であり、これをもってしては本件連合商標「MAGIC」「マジック」が本件審判が予告登録された平成11年4月7日前3年以内に使用されたものと認めることはできない。

乙第14号証「化粧品製造製品届書」及び乙第15号証「納品書」には、「マジックカラー」との記載があるが、上述したように、そもそも「マジックカラー」をもってしては本件連合商標「MAGIC」「マジック」の使用であるということはできないだけでなく、単に「化粧品製造製品届書」をもってしては、本件連合商標「MAGIC」「マジック」の使用を何ら示すものでもない。

さらに、乙第15号証「納品書」に記載されている日付は、「94.08.17」とあり、被請求人も答弁書の中で「1994年8月17日付の仕入台帳」と認めている。かかる日付は5年も前の日付であり、これをもってしては本件連合商標「MAGIC」「マジック」が本件審判が予告登録された平成11年4月7日前3年以内に使用されたものと認めることはできない。

また、そもそも実際に使用しているのであれば、5年も前の仕入伝票を証拠として提出する必要は全くなく、3年以内の使用を示す証拠を積極的に示すべきである。

被請求人は乙第15号証「納品書」について、「株式会社ピカソ美化学研究所」より「株式会社ジュテーム」に販売した事実を示すものであると主張するが、上述のように両会社は実質的な関連会社といえるものであり、本件連合商標「MAGIC」「マジック」の使用を示す証拠としては客観性に欠けるものである。

(ウ)乙第16号証ないし乙第19号証(「COVER MAGIC」「カバーマジック」)について

上記の理由と同様の理由により、乙第16号証及び乙第17号証における「COVER MAGIC」「カバーマジック」のような社会通念上同一とはいえない形での使用をもってしては、本件連合商標「MAGIC」「マジック」の使用とはいえない。

また、被請求人は乙第16号証の写真について、平成11年6月11日に撮影したと説明するが、この日付は本件審判が予告登録された平成11年4月7日よりも後であり、これをもってしては本件連合商標「MAGIC」「マジック」が本件審判が予告登録された平成11年4月7日前3年以内に使用されたものと認めることはできない。

また、乙第17号証のパンフレットには、「’99年2月21日〜’99年4月20日」とあるが、かかる期間は、改正前商標法第50条第2項の特別規定が認められる期間を経過したものであり、かかる期間を経過した本件連合商標の使用によっては、取消しを免れることはできない。

乙第18号証「化粧品製造製品届書」及び乙第19号証「納品書」には、「カバーマジック」との記載があるが、上述したように、そもそも「カバーマジック」をもってしては、本件連合商標「MAGIC」「マジック」の使用であるということはできないだけでなく、単に「化粧品製造製品届書」をもってしては、本件連合商標「MAGIC」「マジック」の使用を何ら示すものでもない。

また、乙第18号証及び乙第19号証の各証拠に記載されている日付は、いずれも改正前商標法第50条第2項の特別規定が認められる期間を経過したものであり、かかる期間を経過した本件連合商標の使用によっては、取消しを免れることはできない。

さらに、被請求人は乙第19号証「納品書」について、「株式会社ピカソ美化学研究所」より「株式会社ジュテーム」に販売した事実を示すものであると主張するが、上述のように両会社は実質的な関連会社といえるものであり、本件連合商標「MAGIC」「マジック」の使用を示す証拠としては客観性に欠けるものである。

(エ)乙第20号証ないし乙第25号証(「ALOEMAGIC」「アロエマジック」)について

上記の理由と同様の理由により、乙第20号証及び乙第21号証における「ALOE MAGIC」「アロエマジック」のような社会通念上同一とはいえない形での使用をもってしては、本件連合商標「MAGIC」「マジック」の使用とはいえない。

また、被請求人は乙第20号証の写真について、平成11年6月11日に撮影したと説明するが、この日付は本件審判が予告登録された平成11年4月7日よりも後であり、これをもってしては本件連合商標「MAGIC」「マジック」が本件審判が予告登録された平成11年4月7日前3年以内に使用されたものと認めることはできない。

さらに、乙第21号証の「パンフレット」は一切日付が示されておらず、そもそもこれをもってしては本件連合商標「MAGIC」「マジック」が本件審判が予告登録された平成11年4月7日前3年以内に使用されたものと認めることはできない。

乙第22号証「化粧品製造製品届書」、乙第23号証及び乙第24号証「納品書」、乙第25号証「証明書」には、「マジック アロクリーム」及び「アロエ マジック

クリーム」との記載があるが、上述したように、かかる使用態様での使用をもってしては本件連合商標「MAGIC」「マジック」と社会通念上同一の使用であるということはできないだけでなく、単に「化粧品製造製品届書」をもってしては、本件連合商標「MAGIC」「マジック」の使用を何ら示すものでもない。

また、乙第22号証ないし乙第25号証の各証拠に記載されている日付は、いずれも改正前商標法第50条第2項の特別規定が認められる期間を経過したものであり、かかる期間を経過した本件連合商標の使用によっては、取消しを免れることはできない。

(3)甲第1号証は、被請求人の関連会社である「ピカソ美化学研究所」が申立人となって「LipMagic」の文字からなる登録第4126786号商標(平成8年2月23日出願、平成10年3月20日登録;甲第2号証)に対して申し立てた登録異議の申立てについての決定である。

当該登録異議の申立てにおいては、本件商標「MAGIC/マヂック」及び本件商標の連合商標登録である第644077号「Magic」と「LipMagic」の文字からなる登録第4126786号商標とが非類似と認められ、登録第4126786号商標は商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないと判断されている。

同様に甲第3号証は、被請求人の関連会社である「ピカソ美化学研究所」が申立人となって「NailMagic」の文字からなる登録第4126787号商標(平成8年2月23日出願、平成10年3月20日登録;甲第4号証)に対して申し立てた登録異議の申立てについての決定である。

当該登録異議の申立てにおいても、本件商標「MAGIC/マヂック」及び本件商標の連合商標登録である第644077号「Magic」と「NailMagic」の文字からなる登録第4126787号商標とが非類似と認められ、登録第4126787号商標は商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないと判断されている。

したがって、社会通念上同一の商標とはいえない「LIP MAGIC」「リップマジック」、「MAGlC COLOR」「マジック カラー」、「COVER MAGIC」「カバー マジック」、「ALOE MAGIC」「アロエ マジック」の各登録商標を使用していても、本件連合商標「MAGIC」「マジック」の使用とはいえない。

以上述べたとおり、被請求人が本件連合商標の使用の事実を立証するために提出した乙第8号証ないし乙第25号証に見られる商標の使用態様は、社会通念上同一の商標の使用といえるものでないだけでなく、連合商標の特別規定が認められる期間の使用を示す証拠が何ら示されていないものであるから、かかる証拠に基づく被請求人の使用事実の主張は、明らかに失当であり、本件商標の取消しを免れることはできないものである。

3 被請求人の答弁

被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由及び弁駁に対する答弁を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第25号証(枝番号を含む。)を提出した。

(1)本件商標は、その商標登録原簿謄本(乙第1号証)から明らかなとおり、登録第644077号商標及び登録第1325609号商標の連合商標として登録されていたものである。

そして、かかる本件連合商標は、平成6年より継続的に現在に至るまで適法に使用しているものであって、「平成12年3月31日までに請求された不使用取消審判については、被請求人が連合商標の使用の特則によって使用の証明をしたときは取消しを免れる。」旨の商標法改正附則第10条第2項の規定に基づく適法な使用である。

すなわち、本件商標の商標権者である「八木弦三郎」は、添付の登記簿謄本(乙第4号証)から明らかなとおり、自ら代表取締役を務める「株式会社ピカソ美化学研究所(本店;兵庫県西宮市池田町9番20号、支店;兵庫県西宮市西宮浜3丁目9番1号」)」に対し、本件商標権のみならず本件連合商標の商標権について通常使用権を許諾しているものである。かかる事実を証明するため、株式会社ピカソ美化学研究所の証明書を乙第5号証として提出する。そして、通常使用権者である「株式会社ピカソ美化学研究所」は、前記乙第4号証、及び原紙定款(乙第7号証)からも明らかなとおり、「化粧品の製造販売等」を業とするもので、本件連合商標を現に適法に使用しているものである。かかる事実を立証するため、乙第8号証ないし乙第25号証を提出する。

(ア)乙第8号証ないし乙第11号証

乙第8号証は「商品およびパッケージ」の写真(平成11年6月11日撮影)を示すもので、「LIP MAGIC」「リップマジック」の英文字および片仮名文字が明確に表示され、「LIP」「リップ」の文字が付記的な部分にすぎないものであるから自他商品の識別機能は「MAGIC」「マジック」の文字にあり、明らかに本件連合商標と同一性を有するものであって、しかも、使用商品は「口唇化粧品」であってみれば、本件連合商標の適法な使用事実を明確に示すものである。

さらに、本件連合商標は、平成6年より継続的に現在においても使用中であり、かかる事実を立証するため乙第9号証ないし乙第11号証を提出する。

乙第9号証は、本件使用商品の製造事実を示す「化粧品製造製品届書(内容の変更により再届)」。

乙第10号証の1ないし8は、通常使用権者たる株式会社ピカソ美化学研究所より株式会社ジュテーム(大阪市西区西本町1丁目10番10号)に販売した事実を示す1998年2月3日〜同年9月7日付の納品書控(直送分及び引取り分)。

乙第11号証は、平成6年より通常使用権者たる株式会社ピカソ美化学研究所から株式会社ジュテーム(大阪市西区西本町1丁目10番10号)に販売した事実を示す納入証明書。

かかる乙第9号証ないし乙第11号証からも明らかなごとく、遅くとも平成6年より本件連合商標の継続的な使用事実を明確に示すものである。

(イ)乙第12号証ないし乙第15号証

乙第12号証は「商品およびパッケージ」の写真(平成11年6月11日撮影)、乙第13号証は「パンフレット」を示すもので、乙第12号証は「MAGIC COLOR」「マジックカラー」の英文字および片仮名文字が明確に表示され、「COLOR」「カラー」の文字が付記的な部分にすぎないものであるから自他商品の識別機能は「MAGIC」「マジック」の文字にあり、明らかに本件連合商標と同一性を有するのみならず、使用商品は「アイシャドウ」であってみれば、本件連合商標の適法な使用事実を明確に示すものである。同様に、乙第13号証に係る「パンフレット」には「マジックカラー」の文字が表示されているものであって、乙第3号証に係る本件連合商標の使用事実を明確に示すものである。

さらに、本件連合商標は、平成6年より継続的に現在においても使用中であり、かかる事実を立証するため乙第14号証及び乙第15号証を提出する。

乙第14号証は本件使用商品の適法な製造事実を示す「化粧品製造製品届書(内容の変更により再届)」。

乙第15号証は、通常使用権者たる株式会社ピカソ美化学研究所より株式会社ジュテーム(大阪市西区西本町1丁目10番10号)に販売した事実を示す1994年8月17日付けの仕入台帳である。

かかる乙第14号証、乙第15号証及び前記乙第11号証に示す株式会社ジュテームの納入証明書からも明らかなごとく、平成6年より本件連合商標の継続的な使用事実を明確に示すものである。

(ウ)乙第16号証ないし乙第19号証

乙第16号証は、「商品およびパッケージ」の写真(平成11年6月11日撮影)、乙第17号証は「パンフレット」を示すもので、乙第16号証には「COVER MAGIC」「カバーマジック」の英文字および片仮名文字が明確に表示され、「COVER」「カバー」の文字が付記的な部分にすぎないものであるから自他商品の識別機能は「MAGIC」「マジック」の文字にあり、明らかに本件連合商標と同一性を有するのみならず、使用商品は「メークアップ化粧品」であってみれば、本件連合商標の適法な使用事実を明確に示すものである。

同様に、乙第17号証に係る「パンフレット」には「カバーマジック」の文字が明確に表示され、乙第3号証に係る本件連合商標の使用事実を明確に示すものである。

さらに、本件連合商標は、平成6年より継続的に現在も使用中であり、かかる事実を立証するため乙第18号証及び乙第19号証を提出する。

乙第18号証は本件使用商品の適法な製造事実を示す「化粧品製造製品届書(内容の変更により再届)」。

乙第19号証は、通常使用権者たる株式会社ピカソ美化学研究所より株式会社ジュテーム(大阪市西区西本町1丁目10番10号)に販売した事実を示す1999年2月3日及び同年2月19日付けの納品書控である。

かかる乙第18号証、乙第19号証及び前記乙第11号証に示す株式会社ジュテームの納入証明書からも明らかなごとく、平成6年より本件連合商標の継続的な使用事実を明確に示すものである。

(エ)乙第20証ないし乙第25号証

乙第20号証は、「商品の正面および背面」の写真(平成11年6月11日撮影)を示すもので、「アロエマジック」「ALOE MAGIC」「ALOE」「MAGIC」の英文字が明確に表示され、「アロエ」「ALOE」の文字が付記的な部分にすぎないものであるから自他商品の識別機能は「マジック」「MAGIC」の文字にあり、本件連合商標と同一性を有するのみならず、使用商品は「スキンケアクリーム」であってみれば、本件連合商標の適法な使用事実を明確に示すものである。

乙第21号証は、「使用商品」のパンフレットを示すもので、「ALOE/MAGIC」の英文字と「アロエマジック」の片仮名文字とが明確に表示され、同様に、明らかに本件連合商標と同一性を有するのみならず、使用商品は「スキンケアクリーム」であって、本件連合商標の適法な使用事実を示すものである。

さらに、本件連合商標は、平成6年より継続的に現在も使用中であり、かかる事実を立証するため乙第22号証ないし乙第25号証を各々提出する。

乙第22号証は、本件使用商品の適法な製造事実を示す「化粧品製造製品届書」である。

乙第23号証の1ないし3は、本件使用商品に係る「容器」につき、石堂硝子株式会社(大阪市東成区大今里西1丁目9番12号)より1998年10月9日、同年10月13日、1999年1月20日付けで通常使用権者たる株式会社ピカソ美化学研究所に納品された事実を示す納品書である。

また、乙第23号証の4ないし5は、本件使用商品に係る「チラシ」および「アロエマジック比較表(布亀説明会用資料)」につき、株式会社サカモト美術印刷(大阪市都島区都島中通3丁目19−13)より平成10年11月12日、同年11月13日付けで通常使用権者たる株式会社ピカソ美化学研究所に納品された事実を示す納品書である。

乙第24号証の1及び2は、本件使用商品につき、通常使用権者たる株式会社ピカソ美化学研究所より平成9年4月3日、同年6月30日付けで「布亀通商株式会社」に納品した事実を示す「納品書」、乙第24号証の3ないし5は平成10年6月29日、1998年11月30日、1999年6月4日付けで「株式会社エイチビー(西宮市今津二葉町3−6)に納品した事実を示す納品書、乙第24号証の6は、1998年10月2日付けで「株式会社コスモプラス(福岡市博多区博多駅前2−6−10)」に納品した事実を示す納品書、乙第24号証の7は、1999年4月30日付けで「株式会社ヤマノ(東京都渋谷区代々木1−34−15)に納品した事実を示す納品書である。

乙第25号証は、「通常使用権者である株式会社ピカソ美化学研究所より本件使用商品を平成2年より現在に至るまで納入している」事実を示す前記販売業者たる「株式会社エイチビー」の証明書である。

してみれば、本件使用商品は、かかる乙第20号証ないし乙第25号証より明らかなとおり、遅くとも平成6年より通常使用権者である株式会社ピカソ美化学研究所において本件連合商標を継続的に使用している事実を明確に立証し得るものである。

よって、上記乙第4号証ないし乙第25号証から明らかなとおり、本件商標権のみならず、本件連合商標の商標権者「八木弦三郎」より「株式会社ピカソ美化学研究所」に対して通常使用権が適法に許諾され、かかる通常使用権者により本件連合商標が平成6年より継続的に現在も有効に使用しているものであって、商標法改正附則第10条第2項の規定に基づく使用であること明らかである。

以上述べたとおり、請求人の主張は明らかに失当であり、本件商標が取り消されるべき理由は全くないものである。

4 当審の判断

乙第8号証は、被請求人が「口唇化粧品」の「商品およびパッケージ」の写真としているものであり、この写真によれば、商品の外箱(パッケージ)に「JE T’AIME」の欧文字と「LIP MAGIC」の欧文字とを上下2段に横書きした商標が付されていること、そのうちの「LIP MAGIC」の文字部分は、「JE T’AIME」の文字部分と色彩が異なり、また、構成文字の大きさが小さく表されていること、そして、「LIP MAGIC」の文字部分の「LIP」の各文字の横幅は「MAGIC」の各文字のおおむね3分の1の横幅であるものの、「LIP MAGIC」の文字部分全体として、各文字が書体及び色彩を同じくしてまとまりよく配置されていることが認められる。

これに加え、この「LlP MAGIC」の文字部分は、「リップマジック」と一連によどみなく称呼し得ることをもかんがみれば、商品の用途に関連する「LIP」の語と「魔法」を意味する「MAGIC」の語とを組み合せた「LIP MAGIC」との造語を表すものであって、この「LIP MAGIC」の文字部分全体に自他商品識別機能があり、この文字部分全体として1個の商標を構成するものと認めるのが相当である。

そして、この「LIP MAGIC」の商標は、上記のように「リップマジック」の称呼を生じ、また、特定の具体的観念は生じないと認められるから、上記認定の構成よりなり、単に「マジック」と称呼され、「魔法」との意を観念させると認められる本件連合商標と称呼及び観念において異なり、さらに、本件商標と外観が顕著に異なるものであって、本件連合商標と社会通念上同一と認められる商標とはいえない。

また、乙第8号証の写真によれば、「口唇化粧品」に「ジュテーム」と「リップマジック」の片仮名文字を二段に横書きした商標が付されていることが認められるが、上記「LIP MAGIC」の商標と同様の理由により、この「リップマジック」の商標は、この片仮名文字全体として1個の商標を構成するものというべきであるから、本件連合商標とは称呼、観念において異なり、外観も顕著に異なるものであって、本件連合商標と社会通念上同一と認められる商標とはいえないものである。

さらに、被請求人が本件連合商標の使用に当たるものと主張の「MAGIC COLOR」の欧文字よりなる商標及び「マジックカラー」の片仮名文字よりなる商標(乙第12号証ないし乙第15号証により、この主張事実につき立証をしようとするもの)、同じく「COVER MAGIC」の欧文字よりなる商標、「カバー」と「マジック」の片仮名文字を二段に横書きしてなる商標又は「カバーマジック」の片仮名文字を一連に横書きしてなる商標(乙第16号証ないし乙第19号証により立証をしようとするもの)、同じく「アロエマジック」の片仮名文字と「ALOE MAGIC」の欧文字を二段に横書きしてなる商標、「ALOE」と「MAGIC」の欧文字を二段に横書きしてなる商標、「アロエマジッククリーム」の片仮名文字よりなる商標、「マジック アロクリーム」の片仮名文字よりなる商標(乙第20証ないし乙第25号証により立証をしようとするもの)についても、上記「LIP MAGIC」の商標と同様の理由により、それぞれを構成する欧文字又は片仮名文字全体として1個の商標を構成するもの(ただし、「アロエマジッククリーム」の片仮名文字よりなる商標、「マジック アロクリーム」の片仮名文字よりなる商標については、商品クリームとの関係において、その「アロエマジック」又は「マジック アロ」の文字部分を商標の要部として認識できる。)というべきであるから、本件連合商標とは称呼、観念及び外観が異なるものであり、本件連合商標と社会通念上同一と認められる商標とはいえない。

ところで、被請求人は、「乙第20号証は、商品(スキンケア)クリームの正面及び背面の写真を示すもので、「アロエマジック」「ALOE MAGIC」「ALOE」「MAGIC」の英文字が明確に表示され、「アロエ」「ALOE」の文字が付記的な部分にすぎないものであるから自他商品の識別機能は「マジック」「MAGIC」の文字にあり、本件連合商標と同一性を有する」旨主張する。

しかし、クリームの容器が示されている写真(乙第20号証)及びパンフレット(乙第21号証)によれば、クリームの円筒形容器の側面の緑色の地に、いずれも白色の欧文字によって、「ALOE」と「MAGIC」の欧文字を二段に横書きした商標が認められるところ、これを構成する欧文字は、書体及び大きさが同一であること、上段の「ALOE」と下段の「MAGIC」の文字部分との間隔は極めて近接しており、全体に上下段の文字部分がまとまりよく配置されている態様等に照らすと、二段に表されているとしても、その全体が外観において極めて緊密な一体性を有しているものというべきである。

そして、このようなの態様に照らせば、上記の「ALOE」と「MAGIC」の欧文字を二段に横書きした商標は、これを使用する商品であるクリームの原材料に由来する「ALOE」の語と「魔法」を意味する「MAGIC」の語とを組み合せた「ALOE MAGIC」との造語を表す全体として1個の商標を構成するものというべきである。

そしてまた、乙第20号証に示されているクリームの容器に表示されている「アロエマジック」の片仮名文字と「ALOE MAGIC」の欧文字を二段に横書きしてなる商標についても同様というべきである。

したがって、「アロエ」「ALOE」の文字が付記的な部分にすぎないものとする被請求人の主張は理由がないものであり、採用できない。

そして、被請求人の提出した証拠方法によっては、本件連合商標が化粧品に使用された事実を認めることができないものであり、また、他に、本件商標(本件商標と社会通念上同一と認められる商標を含む。)がその指定商品のいずれかについて使用された事実を示す証拠はない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定に基づき、取り消すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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