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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成7年審判第6795号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、平成2年3月22日に登録出願され、商標の構成を別紙(1)に示す「Greenbelle」の欧文宇とし、指定商品を第4類「化粧品、その他本類に属する商品」とするものである。

2 引用商標

原査定が本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、その拒絶の理由に引用した登録第2047429号商標(以下、「引用商標」という。)は、昭和60年3月22日登録出願、商標の構成を別紙(2)に示す「BELLE」の欧文字とし、指定商品を第4類「せっけん類、歯みがき、化粧品、香料類」として、同63年5月26日に設定登録がされ、該権利は、平成10年3月31日に存続期間の更新登録がされているものである。

3 当審の判断

本願商標は、その構成前記したとおり、欧文字の「Greenbe11e」よりなるところ、これら文字の全体からは、直ちに特定の意味合いの熟語的文字とは認識し得ないものである。すなわち、構成前半の「Green」の文字部分は、一般に「グリーン」と読まれ、「緑、緑色」の意味合いをもって世上親しまれ、馴染まれている平易な英語といえるのに対し、同後半の「belle」の文字部分は、格別馴染みのある外国文字とはいい難く、むしろ、一種の造語と認識し把握されるとみるのが相当であり、したがって、該「belle」の文字部分は、この種外国文字に接する場合の一般的な読み方をもって英語風に「ベル」と読まれ、その称呼をもって取引に資されるものとみるのが自然である。

ところで、化粧品等の商品を取り扱う業界においては、取扱いに係る各商品とその色彩ないしは色材(色素)とは密接に関連し、その品質特性等を表示するものとして当該製品の設計、生産から販売に至るまでの製品管理又はそれを流通過程に置く場合の不可欠な構成要素というべきものであって、この種商品の取引者間においては、「Green」又は「グリーン」の文字(語)もその色彩、色材(色素)表示の一つとして取引上普通に使用しているのが実情である。

そうとすれば、本願商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、構成前半の「Green」の文字部分を当該商品の品質・色彩を表示したものと理解するに止まり、同後半の「belle」の文字部分をもって商品の出所を識別するための標識と捉え、これより生ずるとみられる「ベル」の称呼をもって取引に資する場合も決して少なくないといわなければならない。

したがって、本願商標からは、全体として生ずるとみられる「グリーンベル」の称呼のほか、単に「ベル」の称呼も生ずるものといわなければならない。

他方、引用商標は、その構成前記したとおり、「BELLE」の欧文字よりなるものであるから、本願商標における場合と同様に、これよりは、「ベル」の称呼を生ずるとみるのが自然である。

してみれば、本願商標と引用商標とは、「ベル」の称呼を共通にする点で互いに紛らわしく、その出所について混同を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

請求人は、請求の理由において、▲1▼本願商標は全体として「元気な美人」、「活気ある美人」、「若々しい美女」等の意味合いを直感させ、態様も同書、同大、同間隔で一体的に表されていて、これより生ずる「グリンベル」の称呼も冗長でなく一連に称呼しうるものであるから、構成全体をもって一体不可分のものとして認識されること、▲2▼請求人(商標登録出願人)は、その所有に係る「グリンベル」商標(商標登録第1586424号)と共に「Green Belle」を同人の取扱いに係る化粧品等について積極的に使用してきており(以下、これら使用に係る商標を「使用商標」という。)、今日、「Green Belle」と云えば、請求人会社の代表的商標として当業界において周知であること、との2点の理由により、引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれよりしても判然と識別されるものであって類似するものでない旨述べ、甲各号証(甲第1号証乃至甲第143号証)を提出している。

しかしながら、▲1▼使用商標の使用状況を示すものとして提出された甲第24号証乃至甲第93号証は、昭和53年から同60年半ばにかけて発行された都合70回に亘る新聞・雑誌の広告記事(写し)と認められるところ、このうち「フクニチ」なる福岡県地方の新聞への掲載が都合46回、次いで、愛媛新聞と長崎新聞への掲載が都合16回、その他は、一部の日刊新聞、雑誌記事であって、掲載回数の大半は前記の三紙に限られ、しかもその発行地域は主として九州、四国地域に止まっていること、▲2▼使用商標に係る具体的な広告記事は、一様にその取扱いに係る商品を「グリンベル化粧品」又は「グリンベル(シリーズ)」なる見出し記事の下に取り上げているものが主であって、「Green Belle」商標の単独使用のケースは殆ど皆無といえるから、「グリンベル」の場合はともかく、「Green Belle」商標の周知度を計る資料としては必ずしも適切でないこと、▲3▼使用商標の使用状況を示すものとして提出された甲第94号証乃至甲第143号証は、請求人会社に係る1984年から1995年にかけて都合50回に亘って発行された「グリンポスト」なるタイトルの広告・宣伝用印刷物及び関連製品パンフレット(各写し)とみられるところ、これら印刷物の中心テーマは、一様に「グリンベル」であって、「Green Belle」商標を単独に紹介しているケースは極めて僅かであるから、これをもって「Green Belle」商標の周知度を客観的に推し量ることは困難であること、▲4▼使用商標を付した製品の具体的な取引数量、期間、地域及び販売高等を示す資料は一切示されておらず、「Green Belle」商標の周知度を客観的に認めるに足りる資料に乏しいこと、等の各点よりして、「Green Belle」商標の周知性は必ずしも明らかでなく、したがって、提出に係る前記の甲各号証をもって、本願商標と引用商標とが取引場裏において判然と区別されるとする請求人の主張を証左するものとはいえない。

また、本願商標を構成する後半の「belle」の文字部分は、なるほど英和辞典等を徴してみれば、「美人、美女」の意味合いの英語と認め得るとしても、該語がその意味合いをもって世上親しまれているとする事情は見出し難く、ほかにその証左も見出せないから、本願商標が「元気な美人」等の固有の意味合いを有し構成全体をもって一体不可分のものと認識される旨述べる請求人の主張は妥当でなく、その理由をもって、本願商標と引用商標とが類似しないとする根拠となすことはできない。

加えて、本願商標の構成中の「be11e」の文字部分、すなわち、前記認定の「Green」の文字部分を除いた部分と引用商標(「BELLE」)とは、欧文の文字綴りを全く同じくするものであるから、両者は外観においても近似した印象を与えるものであり、かつ、観念において両者が峻別されるとする事情のないこと前示のとおりである。

そして、本願商標にあって、「Green」の文字(語)部分は当該商品の品質・色彩表示として理解されるに止まり、自他商品の識別標識たり得る部分は後半の「belle」にあるというべきこと前記認定のとおりであって、この点において本願商標と引用商標とは互いに紛れるおそれがあるというべきである。

さらに、請求人は、審決例(甲第3号証乃至甲第23号証)を挙げ、本願商標と引用商標とは非類似である旨主張しているが、それらの事例は、商標の具体的構成並びに指定商品の範囲等において本件とは事案を異にするから、それら類似例をもって直ちに本件の類否判断の基準とするのは必ずしも適切でなく、したがって、提出の審決例をもって本願商標と引用商標とが非類似であるとする請求人の主張を証左するものとはいえない。このほか、前記認定を左右するに足りる証左は見出せない。

そうとすれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念の各点を総合判断するに、両者は、その出所について混同を生じさせるおそれのある類似の商標というべきであり、かつ、両者は、その指定商品も同一のものと認め得るものである。

してみれば、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものといわざるを得ないから、同法条の規定に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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