sokuhyo

Trademark Appeal Case

結合商標の地名誤認性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2002−90765(T2002−90765/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4589663号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4589663号商標(以下「本件商標」という。)は、「PARIS BLUES」の欧文字を標準文字として、平成12年9月5日に登録出願、第3類、第9類、第14類、第18類、第25類及び第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年7月26日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

本件商標は、フランスの首都名として世界的に著名であり、特に化粧品・香料類の本場として世界的に著名な地名となっている「PARIS」の文字をその構成中に有するものであるから、これを本件商標の指定商品中、第3類に属する「パリ製以外の商品」に使用した場合には、該商品が恰も「パリ製の商品」であるかの如く需要者に商品の商品の品質、産地、販売地等について誤認混同を生じさせるおそれがある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当するから、その登録を取り消されるべきである。

3 当審の判断

本件商標は、「PARIS BLUES」の文字よりなるところ、甲第2号証によれば、その構成中の「PARIS」の文字部分は、「フランス北部、セーヌ川の両岸にまたがる都市で首都」であり、また、「BLUES」の文字部分は、「気のふさぎ、憂鬱、米国の黒人たちの憂鬱な悲しい生活の中から生まれた歌、青色軍服」等の意味を有する語であることが認められる。

ところで、我が国においては、「ブルース」の語からは、「米国の黒人たちの憂鬱な悲しい生活の中から生まれた歌」の意を想起する場合が多いといえるところ、米国で黒人労働歌として生まれ、その後種々の音楽と混ざり合いしながら、変遷したブルースは、歌われた地域により、例えば、ミシシッピーブルース、ジョージアブルース、メンフィスブルース、シカゴブルースなどといわれていること、また、「ブルース」の語は、例えば、「東京ブルース」、「新宿ブルース」、「セントルイスブルース」、「ロンドンブルース」、「パリブルース」などのように、地名と結びついて、その土地で生活する人々の憂鬱な悲しさなどを表現した歌の題名として、多数使用されている実情にある。

そうすると、本件商標に接する取引者、需要者は、書された文字全体をもって、音楽の一種類であるブルースが、フランスのパリで盛んの歌われている形式のブルースを表したと理解するか、あるいは歌の題名を表したと理解する場合が多いというのが相当である。

してみれば、本件商標は、その構成中の「PARIS」の文字部分のみが独立して認識されるものではなく、構成する文字全体が一体不可分のものを表したと理解されるものであるから、構成中に「PARIS」の文字を含むとしても、これより直ちに商品の産地、販売地を認識させるものではない。したがって、本件商標は、これをその指定商品中「第3類に属するパリ製の商品以外の商品」について使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

登録異議申立人は、「PARIS」、「パリ」の文字を有する過去の審決例を挙げているが、該審決例における商標は、本件商標とはその構成が異なるばかりでなく、前記のとおり、本件商標は、その構成中の「PARIS」の文字部分のみが独立して認識されるものではないから、上記審決例が本件における前記判断を左右するものではない。

したがって、本件商標は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第16号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。