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商標「STETSON」の称呼の類似性判断(第4条第1項第15号・第4条第1項第11号・第4条第1項第19号|審判異議2002−90764(T2002−90764/J7))

審判番号
異議2002−90764(T2002−90764/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「STETSON」
争点(論点)
称呼の類似性判断
適用条文
第4条第1項第15号・第4条第1項第11号・第4条第1項第19号
指定商品・役務の区分
第25類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2002−90764(T2002−90764/J7)・異議)は、本件商標「STETSON」について、商標法第4条第1項第15号・第4条第1項第11号・第4条第1項第19号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の類似性判断」です。指定商品・役務は第25類に属します。特許庁は「登録第4589353号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4589353号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4589353号商標(以下「本件商標」という。)は、「STETSON」の欧文字を標準文字として、平成11年9月10日に登録出願された平成11年商標登録願第81506号に係る商標登録出願を分割し、新たな商標登録出願として、平成12年11月28日に登録出願されたものであり、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年7月26日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要旨)

(1)本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件登録異議の申立ての理由に引用した登録商標(以下、まとめて「引用商標」という。)は、以下(a)ないし(c)のとおりである。

(a)登録第1694045号商標は、「STRELLSON」の欧文字と「ストレルソン」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなり、昭和57年1月19日登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同59年6月21日に設定登録されたものである。

(b)登録第1739794号商標は、「STRELLSON」の欧文字と「ストレルソン」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなり、昭和57年1月19日登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和60年1月23日に設定登録されたものである。

(c)登録第1765072号商標は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和57年1月19日登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同60年5月30日に設定登録されたものである。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、引用各商標と類似する商標であり、また、本件商標の指定商品と引用各商標の指定商品も抵触するものである。

(3)商標法第4条第1項第15号について

引用各商標は、申立人の「被服」等のメンズファッションブランドとして、本件商標の登録出願以前に周知、著名となっていたから、本件商標をその指定商品について使用した場合は、該商品が申立人の業務に係る商品と誤認し、又は申立人と経済的、組織的に関係のある者の業務に係る商品であると誤認し、その出所について混同を生ずるおそれがある。

(4)商標法第4条第1項第19号について

本件商標権者は、アパレル業界に属する者であるから、周知、著名である引用各商標の存在を本件商標の登録出願前に知っていたものと推認できる。また、周知、著名である引用各商標と紛らわしい本件商標をあえて選択したと考えられるから、引用各商標に化体した信用、名声、顧客吸引力にフリーライドする意図、若しくはその信用を希釈化する意図、即ち不正の目的をもってなされたものである。

(5)むすび

本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に該当し、その登録を取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、「STETSON」の文字に相応し「ステットソン」の称呼を生ずるものである。

他方、引用各商標は、前記した各文字と、別掲のとおりやや図案化した「strellson」の欧文字と「ストレルソン」の片仮名文字との構成よりなるものであるから、その構成文字に相応し、それぞれ「ストレルソン」の称呼を生ずるものである。

そこで、本件商標より生ずる「ステットソン」の称呼と引用各商標より生ずる「ストレルソン」の称呼とを比較するに、両者は、第1音において「ス」、第5音において「ソ」及び第6音において「ン」の音を共通にするとしても、第2音より第4音において「テット」と「トレル」という明らかな音の差異を有するものであるから、この差異音が全体の称呼に及ぼす影響は大きく、両者は、それぞれ一連に称呼するも、聞き誤るおそれのないものというのが相当である。

また、本件商標と引用各商標とは、外観において互いに区別し得る差異を有するものであり、本件商標は、全体として特定の意味を有しない造語よりなるものというのが相当であるから、観念においては比較することができない。

してみれば、本件商標と引用各商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれの点においても非類似の商標というべきである。

(2)商標法第4条第1項第15号について

申立人は、申立人の事業に関連するホームページ(甲第5号証)及び「STRELLSON」ブランドのショーの写真(甲第6号証)を提出しているが、引用各商標を実際に使用している事実、例えば、広告、宣伝の程度、使用時期、使用期間、売上高等を示す証左を提出していないから、前記甲号証をもって、引用各商標が「被服」に使用され、本件商標の登録出願時には、我が国において広く知られていたものと認めることはできない。

そうとすれば、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、当該商品が申立人の業務に係る商品と出所の混同を生ずるおそれはないものといわざるを得ない。

(3)商標法第4条第1項第19号について

申立人は、本件商標権者がアパレル業界に属する者であるから、周知、著名である引用各商標の存在を知り、引用各商標と紛らわしい本件商標を選択し、引用各商標に化体した信用、名声、顧客吸引力にフリーライドする意図若しくはその信用を希釈化する意図及び不正の目的をもってなされたものと主張するが、その事実を認めるに足りる証拠はなく、これを断定することはできない。

(4)むすび

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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