Trademark Appeal Case
果物図形の称呼・観念
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90735(T2002−90735/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4586267号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、平成13年3月23日に登録出願され、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年7月19日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用に係る、別掲2のとおりの構成よりなり、昭和45年7月23日に登録出願され、第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和47年11月30日に設定登録された登録第990000号商標(以下「引用A商標」という。)、別掲3のとおりの構成よりなり、昭和46年3月26日に登録出願され、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和57年4月30日に設定登録された登録第1509661号商標(以下「引用B商標」という。)、「APPLE」の文字を横書きしてなり、昭和63年11月2日に登録出願され、第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年3月31日に設定登録された登録第2511520号商標(以下「引用C商標」という。)、「APPLE」の文字を横書きしてなり、昭和63年11月2日に登録出願され、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成6年6月29日に設定登録された登録第2676724号商標(以下「引用D商標」という。)、及び別掲4のとおりの構成よりなり、昭和43年7月5日に登録出願され、第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和45年9月7日に設定登録、指定商品については、商標登録原簿に記載の商品について一部放棄がされ、登録の一部抹消の登録が平成11年2月8日にされた登録第872064号商標(以下「引用E商標」という。)と、「リンゴ」、「アップル」の称呼及び観念において互いに類似の商標であり、その指定商品も同一又は類似の関係にある。以下、引用A商標ないし引用E商標を総称する場合は「引用各商標」という。
(2)引用各商標は、イギリスのロックグループ「ビートルズ」によるレコード等の録音物、ビデオテープ等の録画物その他の商品及び役務に使用された結果、著名商標として認識されるに至っているから、本件商標は、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
(3)本件商標は、周知著名な引用各商標等の出所表示機能を希釈化させる目的をもって出願されたものである。
(4)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号、同第15号及び同第19号の規定に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標は、別掲1のとおり「ジ・アザーレコード」及び「THE OTHER RECORDS」の両文字を併記し、その左側に黒塗りの果物の図形を配してなるものである。
その黒塗りで表された果物の図形は、上方部に「the other」と思しき文字が白抜きで表され、また、ほぼ中間部の右側から中心部に至る複雑な曲線により大きな欠損部が描かれ、さらに左下部より斜め上部に小さな欠損部を有し、小さな葉が一枚付いている軸が描かれているものである。
上記該図形の形状からすると、該図形の果物は、その種類を特定することは困難なものであって、欠損部の形状を含め全体として極めて個性的な特徴を有する果物を表したものと認識されるに止まり、これよりは「アップル」、「リンゴ」などの特定の称呼、観念は生じないといわなければならない。
してみれば、本件商標は、その構成中の「ジ・アザーレコード」、「THE OTHER RECORDS」及び「the other」の各文字に相応して「ジアザーレコード」、「アザーレコード」及び「ジアザー」の各称呼を生じ、特定の観念は生じないものと判断するのが相当である。
これに対し、引用各商標は、別掲2ないし別掲4のとおりの構成、あるいは、前記のとおりの文字よりなるものであり、引用A商標及び引用B商標は、具象的に表された「リンゴ」の図形より「リンゴ」の称呼、観念を、引用C商標及び引用D商標は、「APPLE」の文字より「アップル」称呼及び「リンゴ」の観念を、引用E商標は「リンゴ」の図形と「apple」の文字より「アップル」及び「リンゴ」の称呼並びに「リンゴ」の観念をそれぞれ生ずるものと認められる。
そうとすれば、本件商標は、引用各商標と、外観においてはもとより、称呼においても引用各商標の前記の称呼と対比しても、音数の差異、各音の音質の差異により明瞭に聴別し得るものというべきであり、観念においては比較できないものである。
したがって、本件商標は、引用各商標と外観、称呼、観念のいずれの点よりみても類似するものとは認められない。
(2)本件商標は、引用各商標と類似するものでないこと上述のとおりであり、他に本件商標と引用各商標間には、誤認、混同を生ずる事由は見出せないものである。
してみれば、本件商標をその指定商品に使用した場合、申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。
(3)以上からすると、本件商標は、商標権者が不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的など不正の目的をもって使用をするものとは判断し得ず、この点を認めるに足りる証拠もない。
(4)そうとすれば、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号、同第15号及び同第19号の規定に違反して登録されたものではない。
したがって、本件商標は、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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