Trademark Appeal Case
結合商標の称呼判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90809(T2002−90809/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4595628号商標(以下「本件商標」という。)は、平成13年11月30日に登録出願され、「つぶ雪いちご」の文字(「標準文字」による。)を書してなり、第30類「いちごを使用してなる菓子及びパン」を指定商品として、平成14年8月16日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、平成9年11月12日に登録出願され、「ゆきいちご」の平仮名文字と「雪苺娘」の漢字を2段に横書きしてなり、第30類「いちごを加味した菓子及びパン」を指定商品として、平成11年11月26日に設定登録された登録第4337911号商標(以下「引用商標」という。)と称呼において類似する商標であり、また、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品は同一又は類似のものである。
また、登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、その製造、販売に係る創作菓子に、引用商標を平成10年から現在に至るまで全国的に使用し当該製品が大ヒット商品となったものであり、引用商標は、本件商標の登録出願前より、当該製品の商標として需要者の間に広く認識されている周知商標であるところ、本件商標は、引用商標と類似するものであるから、本件商標が「菓子」に使用された場合、申立人の製造に係る上記商品と狭義又は広義の出所の混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反してなされたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、上記のとおり「つぶ雪いちご」の文字よりなるところ、その構成各文字は同じ書体、同じ大きさで、まとまりよく一体的に表されてなるものであり、全体をもって称呼してもよどみなく一連に称呼し得るものである。しかして、構成中「つぶ」の文字は、「小さい丸いもの」を意味する語であるとしても、同語を含む本件商標の構成文字「雪」「いちご」の各文字は、いずれも一般に馴染まれた語であって、いずれの語も軽重の差をもって看取されるものとはいえないから、これを殊更、「つぶ」と「雪いちご」の文字とに分離して認識、把握しなければならない格別の理由は見出せないものである。
そうとすると、本件商標は、その構成文字に相応して「ツブユキイチゴ」の称呼のみを生ずる、不可分一体のものと判断するが相当である。
これに対し、引用商標は、前記したとおりの構成よりなるから、その構成文字に相応して「ユキイチゴ」又は「ユキイチゴムスメ」の称呼を生ずるものと認められる。
しかして、本件商標より生ずる「ツブユキイチゴ」の称呼と引用商標より生ずる「ユキイチゴ」又は「ユキイチゴムスメ」の称呼は、音構成、構成音数において明瞭な差異を有するものであるから、両者は、称呼上、相紛れるおそれのないものである。
また、両者は、それぞれ前記したとおりの構成よりなるから、外観においては十分に区別し得る差異を有するものと認められる。
さらに、観念においては、共に造語と認められるものであり類似とすべきものではない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれからみても非類似の商標といわなければならない。
そして、申立人より提出された甲第5号証ないし同第14号証によれば、、引用商標が申立人の製造・販売に係る商品「菓子」を表示するものとして、本件商標の登録出願時に取引者・需要者の間に相当程度知られていたとしても、それは特徴のある「雪苺娘」の文字をもって知られていたものと判断するのが相当と認められ、しかして、本件商標は、上記認定のとおりであって、引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれよりみても十分に区別できる別異の商標といえるものであるから、本件商標より引用商標を連想・想起させることはないとみるのが相当である。そして、他に引用商標と混同を生ずるとすべき特段の事情は見出せないものである。
してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、その商品が申立人の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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