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Trademark Appeal Case

称呼の類似性判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2002−90723(T2002−90723/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4589170号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4589170号商標(以下「本件商標」という。)は、「クリアシール」の文字と「CLEARSEAL」の文字とを二段に横書きしてなり、平成13年4月24日に登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年7月26日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の関連会社が使用する「クレアラシル」の文字からなる商標(以下「引用A商標」という。)及び「Clearasil」の文字からなる商標(以下「引用B商標」という。)は、ニキビ治療薬、ニキビ予防薬、ニキビ肌用洗顔剤その他のニキビ用製品のブランドとして周知であるから、本件商標は、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。また、本件商標は、「クレアラシル」の文字を横書きしてなり、昭和52年8月4日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和55年12月25日に設定登録、指定商品については、平成14年2月13日に指定商品の書換登録がされた登録第1446418号商標(以下「引用C商標」という。)、及び「クリアラシル」の文字を横書きしてなり、昭和52年8月4日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和55年12月25日に設定登録、指定商品については、平成14年2月13日に指定商品の書換登録がされた登録第1446419号商標(以下「引用D商標」という。)と、称呼において類似の商標であり、その指定商品も同一又は類似のものである。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号の規定に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)まず、本件商標と引用C商標及び引用D商標とが類似するか否かについて判断する。

本件商標は、前記のとおり「クリアシール」及び「CLEARSEAL」の両文字よりなるものであって、欧文字の「CLEARSEAL」は英語の発音方法により「クリアシール」と無理なく自然に称呼し得るものであるから、両構成文字に相応して「クリアシール」の称呼を生ずるものと認められる。

これに対し、引用C商標は「クレアラシル」の文字、引用D商標は「クリアラシル」の文字よりなるものであり、これら各文字に相応して引用C商標は「クレアラシル」、引用D商標は「クリアラシル」の称呼を生ずるものである。

そこで、本件商標より生ずる「クリアシール」の称呼と引用C商標より生ずる「クレアラシル」の称呼とを比較すると、両称呼は、第2音において「リ」と「レ」の音の差異、第4音における「ラ」の音の有無の差異、及び第4音又は第5音の「シ」の音が長音を伴うか否かの差異を有するものである。これらの相違音をみると、「リ」と「レ」の両音は音質が近似し、また、長音の有無の差異は全体の称呼において微差といえるとしても、これらの差異に加え、弱音として発音し聴取されるとはいい難い「ラ」の音の有無の差異を有するものであるから、それぞれを一連に称呼した場合、全体の音調、音感が異なったものとして聴取され、彼此相紛れるおそれはないものと認められる。

また、本件商標より生ずる「クリアシール」と引用D商標より生ずる「クリアラシル」の称呼とを比較すると、これらの称呼は、第4音の「ラ」の音の有無の差異及び第4音又は第5音の「シ」の音が長音を伴うか否かの差異を有するものであって、それぞれを一連に称呼した場合、これらの差異音が全体の音調、音感に与える影響は大きく、両称呼を聴別することは十分に可能であるといわなければならない。

したがって、本件商標は、引用C商標及び引用D商標と、称呼において類似するものではないと判断するのが相当である。

それぞれの構成よりして、本件商標は、引用C商標及び引用D商標と外観及び観念においても類似するものではない。

(2)申立人の提出に係る証拠によれば、申立人の関連会社がニキビ治療薬、ニキビ予防薬、ニキビ肌用洗顔剤などのニキビ用製品に使用する引用A商標及び引用B商標は、例えば株式会社研究社発行の「英和商品名辞典」(甲第10号証)にみられるように、欧文字よりなる引用B商標を含め「クレアラシル」ブランドとして取引者、需要者の間に広く認識されているものと認められる。したがって、引用A商標及び引用B商標は、「クレアラシル」の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当である。

そうすると、引用C商標の場合と同様の理由により、本件商標は、引用A商標及び引用B商標と称呼において類似するものではないと認めらる。

次に、本件商標が引用A商標、引用B商標と外観、観念において類似するか否かについてみるに、引用A商標と引用B商標が併記されて包装箱等に使用される場合を想定すると、本件商標と相違するところは、仮名文字にあっては、第2文字において「リ」と「レ」の文字の差異、第4文字の「ラ」の文字の有無の差異、及び語尾の文字の前に長音記号を有するか否かの差異を有するものである。欧文字にあっては、大文字小文字間の相違を除いても、後半部において「SEAL」と「asil」の文字の相違を有するものである。

そうすると、本件商標は、引用A商標、引用B商標のそれぞれとは、併記されたものと一行で表されたものという外観において明らかな差異を有するばかりでなく、これらが併用された場合であっても、上述の差異を有するものであるから、離隔的に観察しても、本件商標は、引用A商標及び引用B商標と外観において相紛れるおそれはないものといわなければならない。

また、本件商標が、取引の場において仮名文字のみあるいは欧文字のみで認識される場合があることを想定しても、仮名文字同士、欧文字同士において上述のような差異を有するものであるから、この場合においても、本件商標は、引用A商標及び引用B商標と彼此誤認混同されるおそれはないものと認められる。

してみれば、本件商標は、引用A商標及び引用B商標と外観においても類似するものではないと判断するのが相当である。

本件商標の「クリアシール」及び「CLEARSEAL」の両文字とも、特定の意味を有するものとして親しまれているとはいい難いものであるから、本件商標は、引用A商標、引用B商標と観念においても類似するものではない。

そうとすれば、本件商標は、引用A商標、引用B商標と称呼、外観、観念のいずれよりみても類似するものではなく、他に本件商標と引用A商標、引用B商標間には、誤認、混同を生ずる事由は見出せないものである。

したがって、申立人が挙げる判決例(甲第14号証ないし同第17号証)を考慮しても、本件商標をその指定商品に使用した場合、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものと認めるのが相当である。

(3)以上のとおりであり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号の規定に違反して登録されたものではない。

したがって、本件商標は、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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