sokuhyo

Trademark Appeal Case

図形商標からの文字抽出の可否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2002−90722(T2002−90722/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4585832号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4585832号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成13年10月15日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年7月12日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の3件の登録商標を引用しており、いずれも現に有効に存続しているものである。

(a)別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和54年11月9日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同58年11月25日に設定登録された登録第1632490号商標(以下「引用A商標」という。)

(b)別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成7年12月14日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年6月20日に設定登録された登録第4015321号商標(以下「引用B商標」という。)

(c)別掲(4)のとおりの構成よりなり、平成8年1月10日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年8月8日に設定登録された登録第4040675号商標(以下「引用C商標」という。)

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標と引用各商標とは、細部において相違する点があるものの、外枠の形状が近似しており、左側部分より「G」のモノグラムを抽出することができ、その全体構成において構成の軌を一にするものであるから、外観において類似する商標であり、指定商品においても抵触すること明らかである。

(3)商標法第4条第1項第15号について

申立人は、GUCCIO GUCCIによって創立されたファッション・メーカーであり、「GG」マーク(引用A商標)は、創立者であるGUCCIO GUCCIの姓名に由来するものであって、様々な「GG」をモチーフとしたマークを考案・採択し、時代、商品等により使い分けており、かばん、ハンドバッグ等の皮革製品ばかりでなく、靴、アクセサリー、時計、文房具、香水等の幅広い商品に関して、極めて著名となっている(甲第5号証ないし甲第124号証)。

したがって、本件商標がその指定商品に使用された場合には、あたかも申立人の業務と一定の関連性があるかのごとく、需要者、取引者をして認識させる可能性が高く、申立人の業務に係る商品と現実に混同を生ずるおそれがあるものである。

(4)したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号の規定に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、別掲(1)のとおり、太線で表された右側の一部分が欠けている楕円形と太線で表された左側の一部分が欠けている楕円形とを両者の欠けている部分で結合させ、左側の楕円の下方から伸びる曲線を右側楕円との結合部分からそのまま内部に伸ばし、両楕円形の中央部分で、左横方向に水平に短く折り返したかの如き構成からなるものである。

他方、引用各商標は、いずれも2つのGの文字の組み合わせからなるところ、引用A商標は、別掲(2)のとおり、2つの「G」の文字を左右対称に組み合わせた構成からなるものであり、引用B商標は、別掲(3)のとおり、一方のGの文字を180度回転させたものを組み合わせた構成からなるものであり、引用C商標は、別掲(4)のとおり、一方のGの文字を180度回転させたものを組み合わせ、外周を太線からなる楕円形状にしたかのごとき構成からなるものである。

そこで、本件商標と引用各商標とを比較するに、本件商標の左側部分から、申立人が主張するように、「G」の文字を看取し得る場合があるとしても、これと一体的に結合されている右側部分からは特定のアルファベットを想起することはできないから、本件商標は、特定の文字からなるモノグラムとみるのは困難であり、全体として、繭玉状の外形をした独特の構成からなる幾何図形とみるのが相当である。

これに対して、引用各商標は、Gの文字の組み合わせ方を異にするにしても、いずれも、申立人も主張しているように、2つのGの文字のモノグラムからなるものと理解、認識し得るものである。

そうとすれば、両者は、その構成態様を著しく異にし、図形全体から受ける視覚的印象を全く異にするものであるから、これを時と所を異にして離隔的に観察するも、外観において紛れるおそれはないものといわなければならない。

また、本件商標からは、特定の称呼、観念を生ずることはないものと認められるから、両商標は、称呼及び観念については比較すべくもない。

したがって、本件商標と引用各商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。

2)商標法第4条第1項第15号について

申立人の提出に係る甲各号証によれば、引用各商標及び使用に係る「GG」をモチーフとしたその他の商標(以下、これらをまとめて「引用各商標等」という。)が本件商標の登録出願時において、申立人の業務に係る商品「かばん、ハンドバッグ、靴、アクセサリー、時計」等を表示する商標として取引者、需要者の間に広く認識されていたものであるとしても、本件商標と引用各商標等とは、十分に識別し得る別異の商標であるから、商標権者が、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者をして引用各商標等を連想又は想起させるものとは認められない。

したがって、本件商標は、これを商標権者がその指定商品に使用しても、その商品が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の商品であるかのごとく、その商品の出所について混同を生ずるおそれのある商標であるとはいえない。

(3)むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。