sokuhyo

Trademark Appeal Case

称呼の要部抽出判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2002−90487(T2002−90487/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4560528号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4560528号商標(以下「本件商標」という。)は、「セオリー ドライブ」の片仮名文字と「TheoryDrive」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成13年6月8日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年4月19日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の3件の登録商標を引用しており、いずれも現に有効に存続しているものである。

(a)「Theory」の欧文字を標準文字により書してなり、平成10年6月17日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年9月1日に設定登録された登録第4413156号商標(以下「引用A商標」という。)

(b)「THEORY」の欧文字を標準文字により書してなり、平成10年12月2日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年12月1日に設定登録された登録第4436425号商標(以下「引用B商標」という。)

(c)「NEW THEORY」の欧文字と「ニュー セオリー」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、平成10年2月24日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年9月10日に設定登録された登録第4314021号商標(以下「引用C商標」という。)

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、その構成上、「セオリー」と「ドライブ」、「Theory」と「Drive」とに分離して認識し得るものであり、また、両語は観念的に特に関係のあるものでもないから、全体から生じる「セオリードライブ」の称呼とは別個に、その要部「セオリー」「Theory」から「セオリー」の称呼をも生ずるものである。

他方、引用A商標ないし引用C商標からも「セオリー」の称呼を生ずる。

したがって、本件商標と引用各商標とは、称呼上類似するものであり、指定商品においても抵触するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(3)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について

引用各商標は、申立人が米国のみならず、我が国においても積極的にビジネス展開した結果(甲第5号証雑誌広告写し及び同第6号証雑誌記事写し)、特に若い女性を対象にした洋服等の分野において周知、著名なものとなっている。

そして、本件商標は、周知、著名な引用各商標と類似するものであるから、商標法第4条第1項第10号に該当し、本件商標がその指定商品に使用された場合には、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるから、同第15号に該当する。

(4)商標法第4条第1項第19号について

「THEORY」ブランドの著名性からみれば、本件商標権者は、明らかに申立人所有の著名商標の顧客吸引力にただ乗り(フリーライド)する目的で使用するものといえるから、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当する。

(5)したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、第11号、第15号及び第19号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、前記したとおりの構成からなるところ、前半の「Theory/セオリー」の文字と後半の「Drive/ドライブ」の文字とは外観上まとまりよく一体的に構成されており、また、これより生ずる「セオリードライブ」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものであり、構成中の「Theory/セオリー」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見い出せない。

そうとすれば、本件商標はその構成全体をもって、不可分一体の構成からなる一種の造語を表したものと認識し、把握されるとみるのが自然であるから、該構成文字に相応して「セオリードライブ」の称呼のみを生ずるものというのが相当である。

してみれば、本件商標から単に「セオリー」の称呼をも生ずるとし、その上で、本件商標と引用各商標とが該称呼において類似するものとする申立人の主張は採用できない。その他、本件商標と引用各商標とを類似のものとすべき理由は見出せない。

したがって、本件商標と引用各商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。

(2)商標法第4条第1項第10号について

申立人は、引用各商標の周知、著名性を立証するものとして、商標登録異議申立書と同時に甲第5号証(雑誌広告写し)及び同第6号証(雑誌記事写し)を提出し、その後、上申書として甲第7号証の1ないし26(雑誌記事写し)及び甲第8号証(総勘定元帳)を提出している。

これらの証拠を総合してみると、TheoryあるいはTHEORYの語が「女性用の洋服」の商標として使用されていた事実は、認められる。

しかしながら、これらの証拠には表紙あるいは奥付が掲載された頁の添付はなく、記事内容等からその発行年を確認できるのは、甲第7号証の2及び同号証の20の2件程度であり、その他の雑誌については、その発行年を確認できないことから使用の時期が定かでなく、提出に係る証拠のみをもってしては、本件商標の登録出願の時において、引用各商標が取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認めるに十分なものとはいえない。

そうとすれば、(1)で述べたとおり、本件商標と引用各商標とは非類似の商標と認められるものであり、引用各商標の周知、著名性も認められないものである。

(3)商標法第4条第1項第15号について

引用商標は、本件商標登録出願の時に申立人の業務に係るものとして、我が国の取引者、需要者間に広く知られたものでないことは、上記(2)で述べたとおりである。

さらに、「Theory/セオリー」の語が「理論」等を意味する英語あるいは外来語として親しまれている語であることをも併せみれば、本件商標は、これを商標権者がその指定商品に使用しても、その商品が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのごとく、その商品の出所について混同を生じさせるおそれのある商標であるとはいえない。

(4)商標法第4条第1項第19号について

本件商標と引用各商標が非類似であることは、(1)で述べたとおりであり、また、請求人が提出した証拠によっては、商標権者にフリーライドの目的があったものとは認められないものである。

(4)むすび

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、第11号、第15号及び第19号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。