Trademark Appeal Case
称呼類似性及び著名性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90556(T2002−90556/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4568736号商標(以下「本件商標」という。)は、平成13年6月15日に登録出願、「FINISHKOWA」の欧文字(「標準文字」による)を横書きしてなり、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,かつら装着用接着剤,つけづめ,つけまつ毛,つけまつ毛用接着剤,歯磨き,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用漂白剤,洗濯用ふのり,つや出し剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,靴クリーム,靴墨,塗料用剥離剤」を指定商品として、同14年5月17日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、昭和60年5月20日に登録出願、「finish」の欧文字を横書きしてなり、第4類「食器洗い機用合成洗剤」を指定商品として、平成2年4月23日に設定登録された登録第2221822号商標(以下「引用商標」という。)と類似するものであり、かつ、本件商標の指定商品中の「せっけん類」と引用商標の指定商品は抵触するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
また、引用商標は、本件商標の出願前より商品「自動食器洗い機用洗剤」に使用されて、取引者・需要者の間に広く認識されている商標であり、かつ、引用商標の使用商品「自動食器洗い機用洗剤」は、本件商標の指定商品中に包含されるものである。
そして、本件商標と引用商標は類似する商標であり、かつ、本件商標をその指定商品に使用するときは、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の業務に係る商品とその出所について混同を生ずるおそれがあるから、本件商標は商標法第4条第1項第10号及び同第15号に該当する。
したがって、本件商標の登録は、取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、標準文字で「FINISHKOWA」の文字を同じ書体、同じ大きさで等間隔にまとまりよく表してなるものであるところ、これより生ずると認められる「フィニッシュコーワ」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、構成中の「KOWA」の文字部分も、かかる構成においては商標権者の商号の略称として直ちに理解し得るとも言い得ないものであるから、本件商標は、その構成文字に相応して「フィニッシュコーワ」の一連の称呼のみを生ずるものとみるのが相当である。
他方、引用商標は、「finish」の文字よりなるものであるから、構成文字に相応して「フィニッシュ」の称呼を生ずるものと認められる。
そこで、本件商標より生ずる「フィニッシュコーワ」の称呼と、引用商標より生ずる「フィニッシュ」の称呼とを比較するに、両者は後半部における「コーワ」の音の有無に明瞭な差異を有するものであるから、両者は称呼上相紛れるおそれはないものと判断するのが相当である。
さらに、本件商標は特定の観念を生じ得ない一連の造語と判断するのが相当であるから、両者は観念上比較し得ないものであり、それぞれの構成からみて外観において相紛れるおそれはないものというべきである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれからしても十分に区別し得る商標である。
また、申立人の提出に係る甲各号証によっては、引用商標の著名性を認めるには不十分であるというべきである。すなわち、申立人の販売している商品(引用商標が付されている。)は、日本ではエステー化学より2000年秋頃から発売されているとしているところ、同商品は「自動食器洗い機用洗剤の分野では、実に40%という世界第一位のシェアを誇る商品」であるとしつつも、欧米に比し自動食器洗い機の普及率が低い(甲第16号証)とされる我が国における当該商品の販売状況等が明らかでない。この点に関し提出された、甲第4号証乃至同第16号証はインターネットのホームページで公開されている情報を検索した結果を示すものであるが、インターネットのホームページで公開されていることが直ちに一般において広く知られていることを示すものとなるものではない。しかして、この程度の使用例をもってしては、申立人の使用する引用商標が、本件商標の出願前より取引者・需要者間に広く知られていたものとはいい得ないと判断するのが相当である。
そして、本件商標と引用商標が商標において別異のものであること前記のとおりであるから、商標権者が本件商標をその指定商品について使用した場合、その商品が申立人又は同人と関係のある者の業務に係る商品であるかのように、その出所について混同を生ずるおそれのないものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号のいずれにも違反して登録されたものではない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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