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商標「earthveil」:「アース」商標の類似性(第4条第1項第11号・第4条第1項第10号・第4条第1項第15号|審判異議2002−90900(T2002−90900/J7))

審判番号
異議2002−90900(T2002−90900/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「earthveil」
争点(論点)
「アース」商標の類似性
適用条文
第4条第1項第11号・第4条第1項第10号・第4条第1項第15号
指定商品・役務の区分
第3類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2002−90900(T2002−90900/J7)・異議)は、本件商標「earthveil」について、商標法第4条第1項第11号・第4条第1項第10号・第4条第1項第15号への該当性が争われた事例です。主な争点は「「アース」商標の類似性」です。指定商品・役務は第3類に属します。特許庁は「登録第4607089号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4607089号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4607089号商標(以下「本件商標」という。)は、平成13年10月26日に登録出願、「earthveil」の欧文字と「アースヴェール」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなり、第3類「せっけん類,化粧品」を指定商品として、平成14年9月27日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、以下(a)ないし(p)に示す登録商標と類似する商標であり、かつ、申立人の著名商標「アース」、「EARTH」との関係で、申立人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがある商標であるから、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に該当し、その登録は取り消されるべきである旨申し立てた。

申立人の引用する登録商標は、以下のとおりである。

(a)「アース」の文字を縦書きしてなり、第5類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、昭和21年9月27日登録出願、同22年10月17日に設定登録された登録第369817号商標

(b)「EARTH」の文字を横書きしてなり、第5類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、昭和21年9月27日登録出願、同22年10月7日に設定登録された登録第369818号商標

(c)「アース」の文字を横書きしてなり、第4類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、昭和46年4月5日登録出願、同49年9月2日に設定登録された登録第1085293号商標

(d)「アースフレッシュ」の文字を横書きしてなり、第4類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、昭和46年4月5日登録出願、同49年9月2日に設定登録された登録第1085294号商標

(e)「アースエアフレッシ」の文字を横書きしてな、第4類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、昭和46年4月5日登録出願、同49年9月2日に設定登録された登録第1085295号商標

(f)別掲(1)のとおりの構成よりなり、第4類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、昭和49年7月31日登録出願、同53年12月22日に設定登録された登録第1365189号商標

(g)「アースホワイト」の文字を横書きしてなり、第4類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、昭和49年10月25日登録出願、同54年6月29日に設定登録された登録第1380942号商標

(h)「ホワイトアース」の文字を横書きしてなり、第4類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、昭和49年10月25日登録出願、同54年6月29日に設定登録された登録第1380943号商標

(i)「クリンアース」の文字を横書きしてなり、第4類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、昭和54年4月16日登録出願、同58年8月30日に設定登録された登録第1611673号商標

(j)赤塗りの横長楕円形内に「アース」の文字を白抜きして横書きしてなり、第4類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、昭和55年10月8日登録出願、同59年3月22日に設定登録された登録第1668872号商標

(k)赤色の横長楕円輪郭内に「アース」の文字を赤色で横書きしてなり、第4類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、昭和55年10月8日登録出願、同59年3月22日に設定登録された登録第1668873号商標

(l)「アース製薬株式会社」の文字を横書きしてなり、第4類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、昭和55年10月8日登録出願、同59年3月22日に設定登録された登録第1668874号商標

(m)別掲(2)のとおりの構成よりなり、第4類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、昭和61年10月16日登録出願、平成1年9月29日に設定登録された登録第2169482号商標

(n)別掲(3)のとおりの構成よりなり、第4類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、昭和63年6月17日登録出願、平成4年12月25日に設定登録された登録第2488151号商標

(o)「EARTH」の文字を横書きしてなり、第3類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、平成6年6月21日登録出願、同8年12月25日に設定登録された登録第3234062号商標

(p)「アース」の文字を横書きしてなり、第3類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、平成8年2月19日登録出願、同9年10月3日に設定登録された登録第4061824号商標

(上記引用した(a)ないし(p)の登録商標をまとめて、以下「引用商標」という。)

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、前記したとおり、「earthveil」の文字を上段に書し、下段に、該「earthveil」の片仮名表記と認められる「アースヴェール」の文字を書してなるものであるところ、いずれの文字も、同一の書体をもって一連に書されているものであって、文字全体の構成及びこれより生ずると認められる「アースヴェール」の称呼が極めて冗長というものではなく、他に本件商標を「earth」、「アース」の文字部分と「veil」、「ヴェール」の文字部分とに分離して、「earth」、「アース」の文字部分のみを抽出しなければならない特段の理由は見出せない。

してみると、本件商標は、その構成文字に相応して「アースヴェール」の称呼のみを生ずるものであって、全体として、特定の観念を生じさせない造語よりなるものとみるのが相当である。

他方、引用商標は、前記した(若しくは別掲のとおりの)構成よりなるものであるところ、その構成文字より、「アース」の称呼が生ずる場合があるとしても、本件商標は、前記したとおり、その構成文字から生ずる称呼は、「アースヴェール」の称呼のみであって、単に「アース」の称呼は生じないものであるから、本件商標と引用商標とは称呼上類似するものではない。

また、本件商標と引用商標は、前記した(若しくは別掲のとおりの)構成よりなるものであるから、外観上互いに区別し得る差異を有するものである。 さらに、本件商標は、前記したとおり、造語よりなるものであるから、引用商標と観念上比較することはできない。

したがって、本件商標と引用商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれの点においても非類似の商標というべきである。

(2)商標法第4条第1項第10号について

申立人は、甲第9号証ないし甲第18号証を提出し、「アース」、「EARTH」の文字よりなる商標(以下「使用商標」という。)は、申立人の業務に係る商品「トイレの芳香洗浄剤」、「口中清涼剤」、「泡浴剤」を表示するためのものとして、本件商標の登録出願前より、周知・著名であった旨主張する。

しかし、本件商標は、前記(1)で認定したとおり、その構成中の「earth」、「アース」の文字部分のみが独立して認識されるものではなく、使用商標とは非類似の商標であるのみならず、甲第9号証ないし甲第18号証における広告の表示方法からすると、使用商標よりむしろ、「トイレの芳香洗浄剤」には「セボン」商標が、「口中清涼剤」には「モンダミン」商標が需要者に強く印象付けられるといえるから、使用商標が申立人の業務に係る上記商品を表示するものとして、本件商標の登録出願前より、需要者の間に広く認識されていたという事実を認めることは困難であるといわざるを得ない。

(3)商標法第4条第1項第15号について

申立人は、甲第2号証ないし甲第9号証を提出し、使用商標は申立人の業務に係る商品「殺虫剤」を表示するためのものとして、本件商標の登録出願前より、周知・著名であった旨主張する。

確かに、使用商標が申立人の業務に係る商品「殺虫剤」を表示するものとして、本件商標の登録出願前より、需要者の間に広く認識されていたことは認め得るところである。

しかしながら、本件商標は、前記したとおり、使用商標とは商標それ自体異なるものであるばかりでなく、使用商標が使用される「殺虫剤」と本件商標の指定商品である「せっけん類,化粧品」とは、商品の品質、用途等において大きく異なるものであるから、本件商標をその指定商品について使用した場合、これに接する需要者は、申立人の使用商標を想起することは極めて少ないというべきであり、したがって、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、該商品が申立人又は申立人と経済的、組織的に関係のある者の業務に係るものであるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれはないというのが相当である。

(4)むすび

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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