Trademark Appeal Case
称呼類似性における促音の有無
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2002−65004(T2002−65004/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲(1)に示すとおり「AROMA−FIT」の欧文字を横書きしてなり、第3類「Perfumery goods,cosmetics,make−up products.」を指定商品として、2000年6月14日フランス国においてした出願に基づいてパリ条約第4条により優先権を主張し、2000年(平成12年)11月2日を国際登録の日とするものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第3325381号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)に示すとおり「AROMAPHYTO」の欧文字及び「アロマフィト」の片仮名文字を二段に書してなり、平成7年6月1日登録出願、第3類「せっけん類,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,化粧品,歯磨き」を指定商品として同9年6月20日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり「AROMA−FIT」(「−」は半角程度)の文字を書してなるところ、これを構成する前半の「AROMA」と同後半の「FIT」の各文字部分は、それぞれ「におい、香り」、「合う、適合する」等の意味合いでともに一般に親しまれている平易な英語であるが、全体としては特定の観念を生じさせない一連の造語というのを相当とし、構成全体より「アロマフィット」の称呼を生じるものである。
他方、引用商標は、その構成前記のとおり、「AROMAPHYTO」、「アロマフィト」の各文字よりなるところ、これよりは特定の観念を生じさせない造語と認められるものであり、かつ、下段の片仮名文字は上段の欧文字の読みを特定すべく振り仮名風に表記したものと無理なく認識し得るものであるから、これより「アロマフィト」の称呼を生ずるとみるのが自然である。
そこで、本願商標より生ずる「アロマフィット」の称呼と引用商標より生ずる「アロマフィト」の称呼を比較するに、両者は中間の「フィッ」と「フィ」において「ッ」の音の有無に差異を有するほかは、他の全ての音を同じくするものである。
そして、該差異音である促音「ッ」は、次の音節の初めの子音と同じ長音の構えで中止的破裂または摩擦をなす、「つまる感じ」のする音であって、この音自体明瞭に聴取され難いものであり、また、称呼の識別において明瞭に聴取され難い中間に位置することとも相俟って、この音の有無が両称呼の全体に及ぼす影響は決して大きいということはできない。
してみれば、それぞれを一連に称呼した場合、両称呼は、全体の語感が極めて近似したものとなり、彼此相紛れるおそれがあるものといわなければならない。
また、前記のとおり、両商標はともに特定の観念を生じさせない造語であるから、その観念の違いによって、両者を区別することもできない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、外観の差異を考慮しても、なお称呼において互いに紛らわしく、両者はその出所について混同を生ずるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。そして、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品中に含まれるものと認められる。
してみれば、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものといわざるを得ないから、これを理由に本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すべき限りでない。
なお、請求人(出願人)は、審判請求の理由中の「本願商標が登録されるべき理由」として、引用商標の一部取消審判(2002−30164)を請求しており、その審決を待ってほしい旨述べているが、該商標権の商標登録原簿によれば、当該審判事件は、平成14年3月12日に審判請求の取り下げがなされているものである。
よって、結論のとおり審決する。
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