Trademark Appeal Case
引用商標との類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−68006(T2002−68006/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件国際登録第757737号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に示すとおりの構成よりなり、2000(平成12)年8月3日付でドイツ連邦共和国においてしたパリ条約第4条に基づく優先権を主張して、2001(平成13)年2月2日を国際登録の日とし、第9類「Optical devices,apparatus and instruments,particularly lenses for glasses and the other lenses in this class;magnifying glasses;reading glasses;special vision aids and optical helping instruments,namely monoculars,binoculars,microscopes and eyeglasses;electrical apparatus and devices(included in this class)for enlargement of images;devices for recording,transmitting and reproducing images and sound;recording carriers;data processing devices and computers;screens(photography);terrestrial and astronomical telescopes and binoculars.」、第16類「Printed pamphlets and teaching material relating to the field of optics,medicine and development of optical apparatus and devices.」、第41類「Education,training,organisation of seminars,particularly relating to optical problems such as defective vision.」及び第42類「Eye clinic services;optometry.」を指定商品又は指定役務として、平成14年7月12日に設定登録されたものである。
2 引用商標
(イ)本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用した登録第4167430号商標(以下「引用1商標」という。)は、別掲(2)に示すとおりの構成よりなり、平成1年2月28日に登録出願、第10類「カメラ、カメラ用のスタンドおよび三脚、カメラ支持用台、これらの部品および取付具、その他本類に属する商品」を指定商品として、同10年7月17日に設定登録され、その後、指定商品中の「補聴器、医療用の補助器具及び矯正器具、その他の医療用機械器具」については、その登録を取り消すとの審決が同14年2月12日にされ、同年7月24日に確定の登録がされたものである。
(ロ)同じく、登録第2721172号商標(以下「引用2商標」という。)は、別掲(3)に示すとおりの構成よりなり、昭和63年7月21日に登録出願、第11類「コンピュータ等の入力装置を備えた電光表示装置、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成9年5月2日に設定登録されたものである。
(ハ)同じく、登録第3371321号商標(以下「引用3商標」という。)は、別掲(4)に示すとおりの構成よりなり、平成5年9月7日に登録出願、第9類「配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気通信機械器具,レコード,電子応用機械器具及びその部品,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,遊園地用機械器具,自動販売機,家庭用テレビゲームおもちゃ」を指定商品として、同11年9月24日に設定登録されたものである。
(ニ)同じく、登録第4301655号商標(以下「引用4商標」という。)は、別掲(5)に示すとおりの構成よりなり、平成10年2月23日に登録出願、第9類「配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、同11年8月6日に設定登録されたものである。
(ホ)同じく、登録第4147869号商標(以下「引用5商標」という。)は、別掲(6)に示すとおりの構成よりなり、平成7年9月14日に登録出願、第9類「コンタクトレンズ,サングラス,水中マスク,水中眼鏡,鼻眼鏡,普通眼鏡,防じん眼鏡,コンタクトレンズ用容器,つる,鼻眼鏡のマウント,鼻眼鏡用鎖,鼻眼鏡用ひも,眼鏡ケース,眼鏡ふき,レンズ,枠,紫外線透過ガラス,赤外線吸収ガラス,レンズ用ガラス」を指定商品として、同10年5月22日に設定登録されたものである。
(へ)同じく、登録第2537103号商標(以下「引用6商標」という。)は、別掲(7)に示すとおりの構成よりなり、平成2年12月21日に登録出願、第26類「録画済み磁気テープ」を指定商品として、同5年5月31日に設定登録されたものである。
(ト)同じく、登録第4217994号商標(以下「引用7商標」という。)は、別掲(6)に示すとおりの構成よりなり、平成7年9月14日に登録出願、第42類「視力の測定,視力の検査,視力回復,聴力の測定,聴力の検査,聴力回復,宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,美容,理容,入浴施設の提供,写真の撮影,オフセット印刷,グラビア印刷,スクリーン印刷,石版印刷,凸版印刷,気象情報の提供,求人情報の提供,結婚又は交際を希望する者への異性の紹介,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供,葬儀の執行,墓地又は納骨堂の提供,一般廃棄物の収集及び処分,産業廃棄物の収集及び処分,庭園又は花壇の手入れ,庭園樹の植樹,肥料の散布,雑草の防除,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものに限る。),デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,通訳,翻訳,施設の警備,身辺の警備,個人の身元又は行動に関する調査,栄養の指導,家畜の診療,保育所における乳幼児の保育,老人の養護,編機の貸与,ミシンの貸与,衣服の貸与,植木の貸与,計測器の貸与,コンバインの貸与,祭壇の貸与,自動販売機の貸与,消火器の貸与,超音波診断装置の貸与,展示施設の貸与,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与,布団の貸与,ルームクーラーの貸与」を指定役務として、平成10年12月4日に設定登録されたものである(以下、これらの引用商標をまとめていうときには、「引用各商標」という。)。
3 登録異議申立の理由の要点
本件商標は、欧文字「LOW」と「VISION」とを一体不可分に結合してなるが、そのうちの「V」の文字部分は、他の文字の約2倍の大きさであり、また、前記各文字中の「WVIS」の部分の背景に黒色楕円形が配され、該「WVIS」の文字部分のみが白抜きしてなることからすると、簡易迅速を旨とする商取引にあっては、「VISION」の文字部分のみが看取される場合が少なくないので、これより「ビジョン」の称呼を生ずる。
また、本件商標の構成文字中「LOW」の文字部分は、商品若しくは役務の品位を表示し、「HIGH」若しくは「ハイ」に対立する概念であることから、識別力を発揮せず商標の要部とはなり得ないので、上記外観における特徴とも相俟って、「VISION」の文字が強調される。
他方、申立人の引用する引用1商標ないし引用7商標は、いずれも欧文字「VISION」を包含してなるから、これよりは、「VISION」の外観及び「ビジョン」の称呼を生ずる。
しかも、本件商標と引用1商標ないし引用7商標の指定商品及び指定役務は、前記のとおり同一又は類似である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものであり、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきである。
4 当審の判断
本件商標は、別掲(1)に示すとおり、黒塗りの横長楕円形図形を上辺の2箇所から底辺の真ん中付近にかけて楔形状に切り欠き、合計、左、中、右の3つの断片とした図形を背景に描き、これに欧文字の「LOW」及び「ISION」を横書きした構成よりなるものである(なお、「LOW」の文字中、「W」の文字は、上記黒塗りの左断片中に白抜きで配され、また、「ISION」の文字中、「IS」の文字は、上記黒塗りの右断片中に白抜きで配されている。)。
しかるところ、申立人は、本件商標より「LOWVISION」の文字が直ちに認識され、かつ、当該文字中、後半の「VISION」の文字部分のみが自他商品(役務)識別標識としての機能を果たす主要部として認識されるから、本件商標と引用各商標とは、「VISION」の外観及び「ビジョン」の称呼を共通にする類似の商標である旨述べている。
しかしながら、本件商標の構成は、上述したとおりであって、これよりは、「LOW」及び「ISION」の文字が認識される場合があるとしても、これより「VISION」の文字までもが認識されるとは到底認め難いものである。
すなわち、申立人が主張している「V」字に相当する部分は、図形中に埋没し、到底「V」とは認識できないものであり、本件商標は、当該部分を介して、左側に「LOW」の文字を、右側に「ISION」の文字を配した構成からなるものと看取されるというのが自然であって、該「LOW」及び「ISION」の文字は、外観上まとまりよく一体的に表されていて、これより生ずると認められる「ローイジョン」の称呼も冗長でなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そうすると、本件商標は、当該構成文字の全体をもって一体不可分の造語よりなるものというのが相当であり、該構成文字に相応して、「ローイジョン」の称呼のみを生ずるものといわなければならない。
また、本件商標よりは、特定の観念を看取し難いものである。
これに対し、引用1、5及び7商標は、その構成に相応して、「ビジョン」の称呼及び「視力、未来像」等の観念を生ずるものである。
引用2商標は、別掲(3)に示すとおりの構成からなるものであって、「s」の文字と「Vision」の文字とを合わせた「エスビジョン」の一連の称呼を生ずるほか、読み易い「Vision」の文字部分自体を捉えて、単に「ビジョン」の称呼をも生ずるとみるのが自然である。
引用3商標は、別掲(4)に示すとおり、黒塗りし、かつ、やや斜めに配した楕円形図形内に「α」の文字を大きく白抜きし、該楕円形図形の直下に「VISIOn」の文字を小さく横書きした構成よりなるものであるところ、該「α」の文字と「VISIOn」の文字とを合わせた「アルファービジョン]の一連の称呼を生ずるほか、読み易い「VISIOn」の文字部分自体を捉えて、単に「ビジョン」の称呼をも生ずるとみるのが自然である。
引用6商標は、別掲(7)に示すとおり、「cinE」の文字を横書きし、その下に右斜め上がりとなるように筆記体の「Vision」の文字を下線を施して配した構成よりなるものであるところ、該「cinE」の文字と「Vision」の文字とを合わせた「シネビジョン」の一連の称呼を生ずるほか、読み易い「Vision」の文字部分自体を捉えて、単に「ビジョン」の称呼をも生ずるとみるのが自然である。
しかして、本件商標から生ずる「ローイジョン」の称呼と、引用各商標から生ずる「ビジョン」ほかの称呼とは、構成音の相違により明瞭に区別できるものである。
また、本件商標と引用各商標とは、外観においても判然と区別できるものであり、観念上も比較すべくもない。
してみると、本件商標と引用各商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標であるといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものということはできないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。