Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2001−7534(T2001−7534/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「マイレックス」の文字と「MILEX」の文字とを二段に横書きしてなり、平成11年2月19日に登録出願された平成11年商標登録願第13479号に係る商標登録出願を分割し、新たに第1類「のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。)」を指定商品として、平成12年6月27日に登録出願されたものである。
2 原査定の引用商標
原査定において、本願商標の査定に引用した登録第671328号商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、昭和36年5月29日に登録出願、第1類「化学品、薬剤及び医療補助品」を指定商品として、同40年3月29日に設定登録、その後、同50年5月26日、同60年6月18日、平成7年4月27日に商標権存続期間の更新登録がなされ、また、指定商品中の「薬剤」についての登録は、平成9年10月16日付けの審決により取り消され、その確定の登録が平成10年2月18日になされているものである。
同じく、登録第1675955号商標は、「マイラックス」の文字よりなり、昭和47年1月20日に登録出願、第1類「化学品(他の類に属するものを除く)薬剤、医療補助品」を指定商品として、昭和59年4月20日に設定登録、その後、平成6年5月30日に商標権存続期間の更新登録がなされ、また、指定商品中の「のりおよび接着剤」についての登録は、平成13年7月19日付けの審決により取り消され、その確定の登録が平成13年8月22日になされているものである。
同じく、登録第3214781号商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成5年12月21日に登録出願、第1類「化学品,植物成長調整剤類,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。),原料プラスチック,肥料,人工甘味料」を指定商品として、同8年10月31日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。(以下、登録第671328号商標及び登録第3214781号商標をまとめて、「引用商標」という。)
3 当審の判断
(1) 登録第1675955号商標については、前記のとおり、平成13年7月19日に、その指定商品中「のりおよび接着剤」について、登録を取り消された結果、その残余の指定商品と本願商標の指定商品とは、同一又は類似しない商品になったものと認められる。したがって、本願商標は、引用登録第1675955号商標を引用して商標法第4条第1項第11号に該当するとした、原査定の拒絶の理由は解消した。
(2) 本願商標と引用商標との類否についてみるに、本願商標は、前記のとおり「マイレックス」の文字と「MILEX」の文字とを二段に横書きしてなるものであるから、これより、「マイレックス」の称呼が生ずるものである。
これに対し、引用商標は、別掲(1)及び(2)のとおりの構成よりなるところ、その構成中の片仮名文字部分より「ミレックス」の称呼が生ずるものであることは否定し得ないところ、一般に簡易、迅速を尊ぶ商取引の実際においては、商標における、各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほどにまで不可分的に結合していない限り、常に必ずその構成部分全体の名称によって称呼、観念されるというわけではなく、しばしば、その一部だけによって簡略に称呼、観念され、その結果、一個の商標から二個以上の称呼、観念の生ずることがあるのは、経験則の教えるところである。
そして、引用商標についてみるに、引用商標は、別掲(1)、(2)のとおり、欧文字部分と片仮名文字部分との間に、やや広い間隔を有し、かつ、文字の幅に違いがあることから、両文字部分は、視覚上分離して看取されやすく、上段の「ミレックス」の片仮名文字が、常に下段の「Milex」の欧文字の読み方を限定するものとすることはできないとみるのが相当である。
そうとすれば、引用商標は、「ミレックス」の文字部分のみを捉えて取引に当たる場合があるほか、「Milex」の文字部分のみを捉え、これをもって取引に当たる場合も少なくないものというべきである。そして、該「Milex」の欧文字は、特定の観念を生じない造語と認められるところ、その構成中の「Mile」の文字部分は、「マイル」の発音をもって、距離の単位を表す語としてよく知られているところから、引用商標中の「Mi」を「マイ」と称呼し、引用商標全体として「マイレックス」と称呼して、商品の識別に当たる場合もあるというべきである。
してみると、本願商標と引用商標とは、「マイレックス」の称呼において類似する商標といわなければならない。
さらに、本願商標中の欧文字「MILEX」と、引用商標中、前記のとおり片仮名文字と分離して着目される欧文字「Milex」とは、大文字と小文字の違いがあるものの、綴り字を同じくするものであるから、時と所を異にして両商標に接するときには、外観上彼此相紛らわしく、両商標より特定の観念を生じないものであること、及び前記のとおり称呼を共通にする場合があることを併せ考えると、本願商標と引用商標は、互いに類似の商標というべきである。
また、両商標の指定商品も同一又は類似するものである。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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