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Trademark Appeal Case

キャッチフレーズの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第17833号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、別紙に表示するとおりの構成よりなり、第9類「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,加工ガラス(建築用のものを除く。),救命用具,電気通信機械器具,レコード,電子応用機械器具及びその部品,オゾン発生器,電解槽,ロケット,遊園地用機械器具,回転変流機,調相機,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気式ワックス磨き機,電気掃除機,電気ブザー,鉄道用信号機,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,火災報知機,事故防護用手袋,消化器,消火栓,消火ホース用ノズル,消防車,消防艇,盗難警報器,保安用ヘルメット,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,磁心,自動車用シガーライター,抵抗線,電極,溶接マスク,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,金銭登録機,計算尺,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タンムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮き袋,エアタンク,水泳用浮き板,潜水用機械器具,レギュレーター,アーク溶接機,犬笛,家庭用テレビゲームおもちゃ,金属溶断機,検卵器,電気溶接装置,電動式扉自動開閉装置,メトロノーム」を指定商品として、平成8年9月11日に登録出願されたものである。

第2 原審の拒絶理由

原査定は、「本願商標は、『おしゃべりしよう』『パソコン通信でおしゃべりしよう』の意味合いを理解させる『LET’S CHAT』の文字を書してなるものであって、これを指定商品中、会話等の通信機能を有する商品、例えば、電話機・携帯用通信機械器具或はパーソナルコンピュータ等に使用するときは、上記意味合いからキャッチフレーズであるものと認識させるにすぎず、自他商品の識別標識として機能するものとは認められない。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」として本願を拒絶したものである。

第3 請求人の主張

1 本願商標は、極めて自然に「レッツチャット」の称呼が生じるものであり、前半部の「レッツ」と後半部の「チャット」を同音節数で同じ韻を含むように構成された語で、いわば「語呂合わせ」を楽しむような明朗で軽快な語調語感を有する商標である。

2 本願商標の後半部の「CHAT」は、「雑談する」「おしゃべりする」という意味の英語ではあるが、パソコン通信等を行う一部の階層を除き、一般人の日常生活において普通に用いられている慣習も事実もない。したがって、これから敢えて英語の意味を抽出し、「おしゃべりしよう」という観念に結びつけることは非常に不自然である。まして、「パソコン通信でおしゃべりしよう」という観念に飛躍することはあり得ない。

3 本願商標は、名詞、形容詞、副詞等を含まない、極めて短い呼びかけの語であることから、特定の商品を宣伝したり、或いは使用を勧奨するスローガン、キャッチフレーズを形成するとは言えない。

4 本願商標と類似の商標を所有している。これらは図形を伴っているが、文字部分は本願商標と同一である。文字部分と図形は明確に分離しているから、「レッツチャット」の称呼が発生し、それ以外の称呼は発生しない。これらの商標が登録されている事実から識別力を有するものである。

第4 当審の判断

本願商標は、別紙に表示するとおりの構成よりなるところ、その構成中の「LET’S」の欧文字部分は、「〜させる、〜する」等を意味する英語であり、「let’s go(さあいこう)」「let’s try(やってみよう)」等の如く呼びかけを表示する語としてしばしば用いられているものと認められる。

また、「CHAT」の欧文字部分は、「おしゃべり、雑談、うち解けた談話」「ネットワーク上で同時に複数の人がメッセージを交換すること、即時に会話を楽しむこと」等を意味する語(イミダス’98 1380頁)であり、しかも電子計算機、通信機械器具等を取り扱う業界においては、該語が前記意味を有する機能を表示するものとして取引上一般に使用されているのが実情といい得るものである。

さらに、昨今のパーソナルコンピュータの普及に伴い、パソコン通信、インターネットヘの接続が手軽に行える機能を特徴とするパーソナルコンピコ一夕が急速に普及しているのが実情であることをも考慮すると、「CHAT」の文字はその商品における一機能を強調して表す語として使用されているものとみるのが相当である。

そうとすると、上記構成よりなる本願商標をその指定商品中「パーソナルコンピュータ、通信機械器具」等に使用するときは、これに接する需要者は、本願商標全体からその商品がネットワーク上で同時に複数の人がメッセージを交換すること或いは即時に会話を楽しむことができる機能を有するものであることを表示したものと理解・認識するに止まり、何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものといわなければならない。

請求人は、本願商標と同一の文字と図形を伴う自己の登録商標をあげて、本願商標が自他識別力を有する旨主張するが、当該商標は、図形部分に識別力があるものとして登録されているものと認められ、本願商標が自他商品の識別力を有するものであるということはできず、前記認定を左右するものではないから、請求人の主張は採用することができない。

したがって、本願商標は商標法第3条第1項第6号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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