Trademark Appeal Case
防護標章の周知性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第18580号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願標章
本願標章は、「DIC」の文字を横書きしてなり、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,動物の調教,植物の供覧,動物の供覧,図書及び記録の供覧,美術品の展示,庭園の供覧,洞窟の供覧,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,ゴルフの興行の企画・運営又は開催,相撲の興行の企画・運営又は開催,ボクシングの興行の企画・運営又は開催,野球の興行の企画・運営又は開催,サッカーの興行の企画・運営又は開催,競馬の企画・運営又は開催,競輪の企画・運営又は開催,競艇の企画・運営又は開催,小型自動車競争の企画・運営又は開催,当せん金付証票の発売,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供,娯楽施設の提供,興行場の座席の手配,映写機及びその附属品の貸与,映写フィルムの貸与,楽器の貸与,スキー用具の貸与,スキンダイビング用具の貸与,テレビジョン受信機の貸与,ラジオ受信機の貸与,図書の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与,おもちゃの貸与,遊園地用機械器具の貸与,遊戯用器具の貸与」を指定役務とし、登録第2333016号商標(以下「原登録商標」という。)の防護標章登録願として、平成9年2月10日に登録出願されたものである。
そして、原登録商標は、別紙(1)に表示したとおり、「DIC」の文字を横書きしてなり、昭和62年11月13日に登録出願、第3類「印刷インキ、その他本類に属する商品」を指定商品として平成3年9月30日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
2 原査定の拒絶理由
原査定は、「本願に係る標章は、他人がこれを本願指定役務に使用しても役務の出所について混同を生じさせる程に需要者間に広く認識されているものとは認められない。したがって、本願に係る標章は商標法第64条の要件を具備しない。」旨認定、判断して本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
請求人は、本願標章及び原登録商標を構成する「DIC」の文字は請求人(出願人)会社の英文社名表示からとったもので、請求人会社の略称を示すものとして広く知られており、かつ、原登録商標は印刷インキ、顔料、塗料、着色剤製品の分野において使用され周知になっている旨主張し、証拠を提出している。
そこで、原審及び当審において請求人より提出された各証拠をみるに、原審での甲第2号証の1ないし94は、いずれも新聞の報道記事と認められるところ、これらの記事は、請求人の事業活動等に関するものであり、記事中において請求人の商号の次に「DIC」の文字が括弧書きされ、その見出しに「DIC」の文字が用いられているものが殆どであって、「DIC」の文字自体が具体的な商品についての商標として使用されていることを示すものは見出せない。
原審での甲第3及び第4号証は、請求人の事業部総合カタログ及び製品カタログと認められるところ、これらのカタログ中には「DIC」の文字をデザイン化したと思しき標章(以下「使用商標1」という。その構成については別紙(2)参照。)が請求人商号の略称と認められる「大日本インキ化学」の文字と共に使用されていることが認められる。しかしながら、使用商標1は、原登録商標とは著しく構成態様を異にしており、これの使用をもって原登録商標の使用とみることはできない。そして、原登録商標と同一と認められる「DIC」の標章(以下「使用商標2」という。)は、甲第3号証中の数カ所において商品の説明等の記述中に使用されているにすぎない。
原審での甲第5号証の1ないし20及び当審での甲第1号ないし第13号証は、各種新聞での広告であり、原審での甲第6号証の1ないし9は、雑誌類での広告と認められるところ、これらの広告においては、使用商標1及び上記商号の略称の使用が殆どであり、「DIC」の文字が請求人の略称として用いられているとみるべきものが含まれるなど、使用商標2自体が具体的な商品の商標として使用されているといい得るものは少ない。
原審での甲第7号及び第8号証は、請求人の会社概要及び会社案内と認められるが、これらにおいても、使用商標2が具体的な商品の商標として使用されているとはいい難い。
その他、使用商標2が具体的な商品の商標として使用されていると認めるに足る証拠はなく、また、使用商標2が使用された商品の販売実績、広告宣伝の期間、回数等について具体的に示すものはない。
以上の事実を総合勘案すると、原登録商標は、印刷インキ、顔料、塗料、着色剤製品の分野において使用された結果、請求人の業務に係る指定商品を表示するものとして需要者間に広く認識されているものということはできない。また、他人が本願の指定役務について原登録商標を使用しても、その役務と請求人の業務に係る商品との間に混同を生ずるおそれはないというのが相当である。
したがって、本願標章が商標法第64条の要件を具備しないものであるとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、これを取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。