Trademark Appeal Case
欧文字の称呼と外観の類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−56(T2000−56/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ASSYST」の欧文字よりなり、第12類「自動車並びにその部品及び附属品,陸上の乗物用の動力機械(その部品を除く。)」を指定商品として、1996年8月28日ドイツ連邦共和国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成9年2月28日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第2721920号の2商標は、「ASSIST」の欧文字を書してなり、第9類「産業機械器具、動力機械器具(電動機を除く)風水力機械器具、事務用機械器具(電子応用機械器具に属するものを除く)その他の機械器具で他の類に属しないもの、これらの部品及び附属品(他の類に属するものを除く)機械要素」を指定商品として、平成4年3月6日登録出願、同9年5月30日に設定登録された登録第2721920号商標について、同13年1月9日に商標権の分割移転の登録がなされたものであり、その分割移転登録の結果、その指定商品が第9類「半導体製造装置並びに同付属品及び同部品」となったものである。同じく、登録第3312343号商標は、「ASSIST」の欧文字を書してなり、第12類「自動車並びにその部品及び附属品」を指定商品として、平成5年11月8日登録出願、同9年5月23日に設定登録がなされたものである。(以下これらを「引用各商標」という。)
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり「ASSYST」の欧文字よりなるところ、一般に当該欧文字が固有の称呼、観念を有しない造語の場合などにあって、その文字構成よりみて英語風に発音して無理なく発音し得る場合には、その読み方による称呼によって称呼が特定され、これをもって取引に資されるとみるのが自然であるというべきである。
そして、その読み方も、その綴り字における英語の一般的な発音方法に準じて発音されるのが取引の実情に即しているといえるから、本件商標の「ASSYST」の「SY」の文字部分は、例えば英単語の「SYSTEM(システム)」の「SYS」の文字部分が「シス」と発音されるのにならい「SY」は「シ」と発音されるのが一般的であると認められる。
してみれば、全体の構成文字に相応して、本件商標は、「アシスト」の称呼を生ずるものというのが自然であり、特定の観念を生じない造語よりなるものとみるのが相当である。
他方、引用各商標は前記のとおり「ASSIST」の欧文字よりなるものであるから、該構成文字に相応して、「アシスト」の称呼を生じ、「助力、援助」の観念を生ずるものである。
また、外観においても、本願商標の「ASSYST」と引用各商標の「ASSIST」とは、第4文字目において、「Y」と「I」の差異を有するにすぎないものであり、その他の構成文字及び配列が全て同一であるから、時と所を異にして離隔的に観察するときは、外観上近似した印象、連想を生じさせるおそれがあり、取引者、需要者に出所について誤認混同を生じさせることも否定できない。
してみれば、本願商標と引用各商標とは、観念において比較することができないが、「アシスト」の称呼を共通にし、外観上もある程度近似した印象をあたえるものであって、全体として、類似する商標というべきであり、かつ、本願商標の指定商品と引用各商標の指定商品とは同一又は類似する商品を包含している。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原査定は妥当であって、取り消すべき限りでない。
なお、請求人は、原審における意見書及び審判請求書において、引用各商標の譲渡交渉を理由に審理の猶予を求めているが、該譲渡交渉開始より相当期間が経過した現在に至るも、当該手続が完了した事実もなく、かつ、当審における審尋に対しても何らの回答がなされていない。したがって、これ以上本件の審理を遅滞させるべき理由はないものと認め、審理を行うこととした。
よって、結論のとおり決定する。
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