Trademark Appeal Case
原材料表示の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−9742(T2000−9742/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、後掲に示すとおりの構成よりなり、第30類「クッキー」を指定商品として、平成11年5月21日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、蓮根を用いたクッキーであることを認識させる『レンコン』『クッキー』の文字及び商品の原材料である蓮根の写実的な図形を表してなるから、これを本願指定商品中前記商品に使用するときは、単に商品の品質、原材料を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といえる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、後掲に示すとおり、「レンコン」「クッキー」の文字と図形の結合よりなるものであるところ、その構成中の「クッキー」の文字は、指定商品「クッキー」を表示したものであり、「レンコン」の文字は、「ハスの地下茎。花後に肥大した末端部を食用とする。はすね。はすのね。蓮茎。」等を意味する「れんこん(蓮根)」(広辞苑第五版:三省堂)を片仮名文字で表したものと認められ、下部の図形部分は、該「レンコン」の文字よりまさに「れんこん」そのものが描かれているものとみるのが相当である。
そして、「れんこん」は、洋焼き菓子の一種である「クッキー」の原材料の一つとして使用されているところである。
このような原材料名と結合して指称される「クッキー」の名称には、例えば「バタークッキー、アーモンドクッキー、ココナッツクッキー、レモンクッキー」等があり、「れんこん」を使用した「クッキー」は、「レンコンクッキー」の名称で一般に称され普通に用いられているものと認められる。
なお、「レンコンクッキー」については、新聞記事において、例えば、「レンコンクッキー好調、徳島県板野町のふるさと味づくり研究会」「徳島県板野町の特産、レンコンを使ったクッキーが、好調な売れ行きをみせている。」(1999.08.14日本農業新聞社ブロック版/中国・四国),「茨城県のJA土浦は、・・・これはレンコンの消費拡大のために、県とともに粉末を共同開発し、それを利用したもの。レンコンの粉末は地元の菓子屋でレンコンクッキーとしても販売され、話題になっている。」(1995.10.03日本農業新聞10面)のように記載されている。
そうとすれば、本願商標は、全体としてまとまりよく表されたクッキーの一つの指称である「レンコンクッキー」の文字とその原材料であるれんこんの図形からなり、構成中のどこにも商標の本質的な要素として必要な自他商品の識別標識としての機能を果たす部分が見当たらないものである。
してみれば、本願商標をその指定商品中「レンコンクッキー」について使用しても、これに接する取引者、需要者は、該商品が、「れんこんを使用したクッキー。(クッキーの原材料である)れんこん。」という、商品の品質、原材料を表示したものとして理解するに止まり、自他商品の識別標識とは認識し得ないものというべきであり、かつ前記以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、妥当であって、これを取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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