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Trademark Appeal Case

宣伝文句の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第3330号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「IT’S ALL WITHIN YOUR REACH」の欧文字を横書きしてなり、第9類「電話機,代理応答装置,コードレステレホン,ワイヤーレステレホン又はセルラーテレホン,その他の位置に無関係な電話機」を指定商品として、1997年2月10日に米国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成9年3月31日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶理由

原査定は、「本願商標は、『IT’S ALL WITHIN YOUR REACH 』の文字を書してなるところ、これよりは『すべてあなたの手に届く 』程度の意味合いを英語により表現してなるものと理解され、これを指定商品に使用するときは、電話機が利用者の移動に或いは携帯に便利な機構・機能を有した商品であること、所謂、商品の品質・特徴等を簡潔に表した宣伝文句と認識させるにすぎないものである。また、自他商品の識別標識としての需要者の注意をひく特徴的な部分もない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり、「IT’S ALL WITHIN YOUR REACH」の欧文字を書してなるものであるところ、我が国の英語の普及度からみれば、これを構成する各語はいずれも比較的親しまれた英単語といえるものであり、また、その中で、自他商品の識別標識として認識されるほど特別注意を引く部分もないものであるから、全体として一つの叙述文として把握され、「すべてあなたの手の届くところにある」の意味合いを理解させるものであるというのが相当である。

ところで、近年、我が国においては、電話機に関する技術が急速に進展し、その技術を利用した新製品が多数製造販売され、またそれに伴って新たな役務も提供されているところである。その例として、「自動(代理)応答装置付き電話機」(かかってきた電話に対し、不在の受信者に代わり自動的に応答する機能を有する電話機)や、一般家庭内の電気製品のスイッチを外出先から遠隔操作できる携帯電話等が製造・販売され、また、一般家庭内でおきた火災・侵入者などの危機的状況を家庭内に設置された端末からインターネット経由で携帯電話端末にメールと音声で連絡するというセキュリティーサービス等も提供されている実情にある。

そして、このような商品は、実際には手の届かない又は見ることのできない所にいながらにして、あたかも手の届くところ、見えるところにいるかのように、電話機を通じ電気製品のスイッチを入れ、あるいは家庭内等の状況を把握することができることとなる。すなわち、携帯電話機が実際には手の届かないところにあるものを手の届くところにあるかのようにする機能を発揮している実情にある。

上記分野の取引の実情よりすれば、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者は、単に商品の効能等を誇示する単なる宣伝文を記述したものと認識するに止まり、自他商品の識別標識としては認識し得ないものであるといわなければならない。

したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標であるといわざるを得ないから、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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