Trademark Appeal Case
商標の周知性立証の範囲
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第1560号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願標章
本願標章は、「DIC」の文字を横書きしてなり、第42類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,美容,理容,入浴施設の提供,写真の撮影,オフセット印刷,グラビア印刷,スクリーン印刷,石版印刷,凸版印刷,気象情報の提供,求人情報の提供,結婚又は交際を希望する者への異性の紹介,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供,葬儀の執行,墓地又は納骨堂の提供,一般廃棄物の収集及び分別,産業廃棄物の収集及び分別,庭園又は花壇の手入れ,庭園樹の植樹,肥料の散布,雑草の防除,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものに限る。),建築物の設計,測量,地質の調査,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらにより構成される設備の設計,デザインの考案,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究,機械器具に関する試験又は研究,工業所有権に関する手続の代理又は鑑定その他の事務,訴訟事件その他に関する法律事務,登記又は供託に関する手続の代理,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,通訳,翻訳,施設の警備,身辺の警備,個人の身元又は行動に関する調査,あん摩・マッサージ及び指圧,きゅう,柔道整復,はり,医業,医療情報の提供,健康診断,歯科医業,調剤,栄養の指導,家畜の診療,保育所における乳幼児の保育,老人の養護,編み機の貸与,ミシンの貸与,衣服の貸与,植木の貸与,カーテンの貸与,家具の貸与,壁掛けの貸与,敷物の貸与,会議室の貸与,展示施設の貸与,カメラの貸与,光学機械器具の貸与,漁業用機械器具の貸与,鉱山機械器具の貸与,計測器の貸与,コンバインの貸与,祭壇の貸与,自動販売機の貸与,芝刈機の貸与,火災報知器の貸与,消火器の貸与,タオルの貸与,暖冷房装置の貸与,超音波診断装置の貸与,加熱器の貸与,調理台の貸与,流し台の貸与,凸版印刷機の貸与,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与,布団の貸与,理化学機械器具の貸与,ルームクーラーの貸与」を指定役務とし、登録第2333016号商標(以下「原登録商標」という。)の防護標章登録願として、平成9年2月10日に登録出願されたものである。
そして、原登録商標は、別紙(1)に表示したとおり、「DIC」の文字を横書きしてなり、昭和62年11月13日に登録出願、第3類「印刷インキ、その他本類に属する商品」を指定商品として平成3年9月30日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
2 原査定の拒絶理由
原査定は、「本願に係る標章は、他人がこれを本願指定役務に使用しても役務の出所について混同を生じさせる程に需要者間に広く認識されているものとは認められない。したがって、本願に係る標章は商標法第64条の要件を具備しない。」旨認定、判断して本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
請求人は、本願標章及び原登録商標を構成する「DIC」の文字は請求人(出願人)会社の英文社名表示からとったもので、請求人会社の略称を示すものとして広く知られており、かつ、原登録商標は印刷インキ、顔料、塗料、着色剤製品の分野において使用され周知になっている旨主張し、証拠を提出している。
そこで、原審及び当審において請求人より提出された各証拠をみるに、原審での甲第2号証の1ないし94は、いずれも新聞の報道記事と認められるところ、これらの記事は、請求人の事業活動等に関するものであり、記事中において請求人の商号の次に「DIC」の文字が括弧書きされ、その見出しに「DIC」の文字が用いられているものが殆どであって、「DIC」の文字自体が具体的な商品についての商標として使用されていることを示すものは見出せない。
原審での甲第3及び第4号証は、請求人の事業部総合カタログ及び製品カタログと認められるところ、これらのカタログ中には「DIC」の文字をデザイン化したと思しき標章(以下「使用商標1」という。その構成については別紙(2)参照。)が請求人商号の略称と認められる「大日本インキ化学」の文字と共に使用されていることが認められる。しかしながら、使用商標1は、原登録商標とは著しく構成態様を異にしており、これの使用をもって原登録商標の使用とみることはできない。そして、原登録商標と同一と認められる「DIC」の標章(以下「使用商標2」という。)は、甲第3号証中の数カ所において商品の説明等の記述中に使用されているにすぎない。
原審での甲第5号証の1ないし20及び当審での甲第1号ないし第13号証は、各種新聞での広告であり、原審での甲第6号証の1ないし9は、雑誌類での広告と認められるところ、これらの広告においては、使用商標1及び上記商号の略称の使用が殆どであり、「DIC」の文字が請求人の略称として用いられているとみるべきものが含まれるなど、使用商標2自体が具体的な商品の商標として使用されているといい得るものは少ない。
原審での甲第7号及び第8号証は、請求人の会社概要及び会社案内と認められるが、これらにおいても、使用商標2が具体的な商品の商標として使用されているとはいい難い。
その他、使用商標2が具体的な商品の商標として使用されていると認めるに足る証拠はなく、また、使用商標2が使用された商品の販売実績、広告宣伝の期間、回数等について具体的に示すものはない。
以上の事実を総合勘案すると、原登録商標は、印刷インキ、顔料、塗料、着色剤製品の分野において使用された結果、請求人の業務に係る指定商品を表示するものとして需要者間に広く認識されているものということはできない。また、他人が本願の指定役務について原登録商標を使用しても、その役務と請求人の業務に係る商品との間に混同を生ずるおそれはないというのが相当である。
したがって、本願標章が商標法第64条の要件を具備しないものであるとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、これを取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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