Trademark Appeal Case
称呼類似と著名商標の混同
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90339(T2002−90339/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4552942号商標(以下、「本件商標」という。)は、「e−ZEBOx」の文字を横書きしてなり、平成12年12月27日に登録出願、第9類「電気通信機械器具、電子応用機械器具及びその部品、電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)、ネットワークサーバー、ネットワークサーバーにおける環境状況をモニターするための電気計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープ・光ディスク・光磁気ディスク」を指定商品として、同14年3月22日に設定登録されたものである。
2 取消理由通知
本件商標は、電子乾式複写機の世界最大手メーカー「ゼロックス・コーポレーション」が同社製の複写機、その複写方式、その関連製品に使用し、我が国のみならず世界的にも著名な「Xerox」の商標と類似するものである。
しかして、上記「Xerox」は、「ゼロックス」と称呼され、米国の「ゼロックス・コーポレション」及びグループ企業(以下、「ゼロックス等」という。)の商品を表すものとして、本件商標の登録出願時及び査定時において、取引者、需要者間に広く認識されていたものであることは、当庁における顕著な事実である。
一方、本件商標は、「e−ZEBOx」の文字を書してなるところ、「e」と「ZEBOx」の文字とは、文字の書体を異にし、かつ、ハイフン(−)で分離して表されているために、後半の「ZEBOx」の文字部分が分離、独立して看取されるものであることが経験則に照らして相当であり、加えて、欧文字の一文字は商品の記号、符号等を表すものとして使用される場合が多く、また、単に「e」の文字は、指定商品中の「電気通信機器具」等については「eメール」「eマーケット」等のごとく、「電子的」であることを意味するものとして慣用されている実状にあるところから、本件商標に接する取引者、需要者は構成中後半の「ZEBOx」の文字部分に強く注意を引き付けられ、該「ZEBOx」の文字部分のみにおいて、独立して取引に資される場合があるものというを相当とする。
そして、該「ZEBOx」の文字からは、「ゼボックス」の称呼を普通に生ずるものと認められる。
そこで、著名な上記商標「Xerox」の文字より生ずる「ゼロックス」の称呼と本件商標より生ずる「ゼボックス」の称呼とを比較するに、両称呼は、共に4音構成よりなり、称呼上重要な要素を占める語頭音をはじめとする第2音の促音を伴う「ロ」と「ボ」以外の音をその配列を含めて同じくし、相違する「ロ」と「ボ」にしても、互いに母音を共通にする有声音であって、調音位置も隣接した近似音であるから、称呼上影響の少ない中間に位置することともあいまって、その差異が称呼全体に及ぼす影響が決して大きいものということはできないものである。
してみれば、これらを一連に称呼した場合には、全体の音調、音感が近似し、互いに相紛れるおそれがあるものというべきである。
また、本件商標の指定商品は、ゼロックス等が「Xerox」の商標を使用する上記商品と密接な関連性を有するものである。
したがって、ゼロックス等が使用する著名な「Xerox」の商標と称呼において類似する本件商標を、その指定商品について使用した場合には、その商品がゼロックス等の業務に係る商品であるかのごとく、本件商標の登録出願時及び査定時において、商品の出所につき混同を生じさせるおそれがあったものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものといわざるを得ない。
3 当審の判断
本件商標は、上記1のとおりの構成よりなるところ、当審は、商標権者に対し、相当の期間を指定して、上記2のとおりの取消理由の通知をしたが、商標権者は、述べるところがなかった。
したがって、本件商標は、上記取消理由のとおり、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきである。
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