Trademark Appeal Case
称呼・指定商品の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90647(T2002−90647/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4585545号商標(以下「本件商標」という。)は、「CAMP」の文字を横書きしてなり、平成13年9月3日に登録出願され、第25類「履物,運動用特殊靴,運動用特殊衣服」を指定商品として、平成14年7月12日に設定登録されたものである。
2 取消理由の要点
当審において平成15年3月5日付で商標権者に通知した取消理由は、要旨次のとおりである。
登録異議申立人の引用する登録第410923号商標(以下「引用商標」という。)は、「キヤンプ」の文字を横書きしてなり、昭和25年7月18日に登録出願され、第36類「足袋、其他の被服」を指定商品として、昭和27年4月23日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
しかして、本件商標と引用商標は、上記のとおりの構成よりなるところ、両者は、それぞれの構成文字に相応して、「キャンプ」の称呼を生ずること明らかであるから、称呼を共通にする類似の商標というべきである。
ところで、本件商標の指定商品中の「履物」には、「地下足袋」が含まれていることは商標法施行規則別表の第25類の商品例示から明らかである。
他方、引用商標は、大正10年の商標法に基づき登録出願されたもので、その出願当時適用されていた商品類別(以下「旧旧類」という。)の第36類によれば、引用商標の指定商品中の「足袋」には、「木綿製、絹製、・・・・皮革製足袋」が例示されているものの、「地下足袋」、「マラソンたび」は例示されていない。しかし、昭和34年の商標法下で大幅に改正された商品区分(以下「旧類」という。)においては、「地下たび」は第22類中の「はき物」に属する商品として、また、「マラソンたび」は第24類中の「運動用特殊ぐつ」に属する商品として、それぞれ例示されると共に、いずれも旧旧類第36類から移行したものとされていることからすれば、「地下足袋」及び「マラソンたび」は旧旧類第36類中の「足袋」の範疇に属する商品として取り扱われていたものと解すべきである。同様に、引用商標の指定商品中の「其他の被服」には「運動用特殊被服」が含まれるものとして取り扱われていたと解すべきである(特許庁商標課編「商品類別集」、「類似商品対照表」参照)。
そして、上記のとおり、本件商標の指定商品中の「履物」には「地下足袋」が含まれるばかりでなく、同じく「運動用特殊靴」は、旧類第24類から移行したものであって、その中には「マラソンたび」が含まれると解すべきである(特許庁商標課編「類似商品・役務審査基準」、「新旧類似商品対照表」参照)。さらに、本件商標の指定商品中の「運動用特殊衣服」は、引用商標の指定商品に含まれると認められる「運動用特殊被服」と同一又は類似のものである。
そうすると、本件商標の指定商品には、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品が含まれていることになる。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものといわざるを得ない。
3 商標権者の意見
上記2の取消理由に対し、商標権者は、要旨次のように意見を述べている。
本件商標の登録に対しては、「CAMP」の文字を横書きしてなる登録第1480957号商標(昭和52年2月14日出願、同56年9月30日設定登録、指定商品第22類「はき物(運動用特殊ぐつを除く)かさ、つえ、これらの部品及び附属品」:以下「件外商標」という。)が存在している。件外商標は、平成3年11月28日に更新登録された経過の中で、自社商品の使用商標として設定され、この20年間余り、異議申立等のクレームは一切なく使用され現在に至っており、現在は商品の取扱数は少ないものの自社商品構成の中で設定されている商品であって、今後も重要な使用商標である。
ところで、件外商標の更新時期において、類似商標調査の結果、件外商標と同一又は類似の商標は出願されておらず、しかも自社が主に取り扱っている商品の商品分類上においては、日本分類の第22類と24類にまたがっているので、更新時期はできるだけ国際分類の第25類に統合して一元管理を行っている次第である。
しかるに、本件商標は、新規に平成13年9月3日に登録出願され、第25類「履物,運動用特殊靴,運動用特殊衣服」を指定商品として、平成14年7月12日に設定登録されたものである。
件外商標は、正当に登録された完全無欠の権利であると信じて自己の商品に20年間余り使用し、今日まで企業努力によりならしめた商標であり、自社としては指定商品が履物(地下足袋、運動用特殊靴を除く)のみと減縮されても登録維持を強く切望するものである。
4 当審の判断
商標権者は、上記2の取消理由に対し、上記3のとおり、現に使用されている件外商標の更新時期において、自社の商標の一元管理のために国際分類の第25類を指定して本件商標を新規出願したものである旨述べている。
しかしながら、仮に、件外商標が存在しており、かつ、商標権者の上記のような事情により本件商標が登録出願されたものであるとしても、そのことのみをもって上記2の取消理由を覆すことはできないし、上記2の取消理由に示すとおり、本件商標と類似する引用商標が存在し、それぞれの指定商品も同一又は類似といえるものである以上、件外商標の存在ないしはその使用如何に拘わらず、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものといわざるを得ないから、商標権者の意見は採用することができない。
そして、本件商標は、上記2の取消理由により、同法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものといわなければならない。
したがって、本件商標は、同法第43条の3第2項の規定に基づき、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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