Trademark Appeal Case
略称の周知性と類否判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90680(T2002−90680/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本件商標
本件登録第4580303号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成13年8月22日に登録出願、「パワーパフ」の片仮名文字を標準文字で表してなり、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類,げた,草履類,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同14年6月28日に設定登録されたものである。
2.登録異議の申立ての理由
本件商標は、異議申立人(以下、「申立人」という。)の提供する人気アニメーションの名称「パワーパフガールズ」(以下、「引用商標」という。)と類似する。
甲第1号証は、インターネット「Google」の検索結果であるが、これらの中には単に「パワーパフ」と略称したものも散見される。
甲第2ないし第5号証は、それぞれ劇場用映画を制作・配給するワーナーブラザースと、日本でテレビ放映していたテレビ東京のウェブサイトである。このように、「パワーパフガールズ」は、それ自体広く知られたキャラクターであるばかりか、「パワーパフ」といえば「パワーパフガールズ」が想起される。
してみれば、本件商標をその指定商品に使用するときは、申立人の業務に係る商品とその出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号の規定によりその登録は取り消されるべきである。
3.当審の判断
(1)本件商標と引用商標との類否について判断するに、それぞれの構成文字に相応して、本件商標は「パワーパフ」の、引用商標は「パワーパフガールズ」の各称呼を生ずるものと認められるところ、この「パワーパフ」の称呼と「パワーパフガールズ」の称呼とは、後半部における「ガールズ」の音の有無に顕著な差違を有するものであるから、称呼上相紛れるおそれはないものというべきである。
また、本件商標は既成の観念を生じ得ない一種の造語というべきであるから、本件商標と引用商標とは、観念上比較し得ないものであり、かつ、それぞれの構成からみて外観においても判然と区別し得るものというべきである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ない。
(2)申立人は、引用商標が広く知られたキャラクターを表すものである旨主張し、証拠を提出しているので、申立人の提出に係る各甲号証について検討する。
甲第1号証は、インターネット「Google」の検索結果であり、甲第2ないし第5号証は、ワーナーブラザース及びテレビ東京のホームページをプリントアウトしたものと認められるが、これらがプリントアウトされた日付(2003年1月6日)は、いずれも本件商標の出願日(平成13年「2001年」8月22日)より後のものである。
また、これらの内容からは、アニメーション映画「パワーパフガールズ」がアメリカ合衆国及び我が国において公開されたことが認められるとしても、我が国における興業及び放映の開始時期、その期間、回数、その規模、動員人数等、我が国において具体的にどの程度の規模で公開されたのかが明らかではない。そして、インターネットのホームページに掲載されていることが直ちに一般において広く知られていることを示すものでもない。
甲第6号証(諸外国商標登録状況一覧表)によれば、引用商標ないしはその類似商標が各国において登録されていることが認められるとしても、その事実のみによって引用商標が我が国において需要者間に広く知られているということはできない。
してみれば、申立人の提出に係る各甲号証をもってしては、引用商標が、本件商標の出願前より我が国において取引者、需要者間に広く知られていたものということはできない。また、引用商標が「パワーパフ」と略称されていることを示すものは殆どなく、「パワーパフ」が引用商標の略称として広く知られていたとは到底いえない。
その他、上記事実を覆すに足る証拠はない。
(3) 以上からすれば、本件商標は、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者が引用商標を連想、想起するというようなことはなく、該商品が申立人又は同人と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれのないものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号の規定に違反して登録されたものはでない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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