Trademark Appeal Case
略語の称呼識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90678(T2002−90678/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4579514号商標(以下「本件商標」という。)は、「MSQ」の文字を標準文字で表してなり、平成13年5月11日に登録出願され、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年6月21日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)本件商標は、「QMS」の文字を横書きしてなり、昭和60年2月20日に登録出願され、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和62年7月23日に設定登録された登録第1969977号商標の商標権の分割に係る登録第1969977号商標の2及び別掲のとおりの構成よりなり、平成3年5月28日に登録出願され、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成8年5月31日に設定登録された登録第2713985号商標(以下、これらを合わせて「引用A商標」という。)と、称呼において類似する商標であり、その指定商品も類似するものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)商標「QMS」(以下「引用B商標」という。)は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の業務に係るものとして、本件商標の出願前において著名なものとなっていた。そして、本件商標と引用商標とは類似する商標であるから、本件商標は、同法第4条第1項第15号に該当する。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標と引用A商標は、上記及び別掲のとおりの構成よりなるところ、その構成文字に相応して、前者は「エムエスキュー」、後者は「キューエムエス」の各称呼を生ずるものと認められ、両称呼は、語頭部と語尾部において「エム」と「キュー」、「キュー」と「エム」のそれぞれの音の差異を有するものである。
しかして、本件商標と引用A商標は、共に欧文字を綴ってなる一連の成語を形成するものではなく、アルファベット3文字を羅列してなるものであって、このような場合、発音に際しては一気一連というよりも一文字一文字を区切って明確に発音されるのが常といえるから、発音上の係る事情と前述の音の差異とを考え合わせれば、本件商標と引用A商標とは、称呼上相紛れることなく十分聴別し得るものとみるのが相当である。
また、本件商標と引用A商標は、語頭と語尾において「M」と「Q」、「Q」と「M」のそれぞれの差異を有するものであるから、本件商標と引用A商標とは、通常の文字に対する注意力をもってすれば、その差異は明らかに認識し得るもので見誤るそれはないものである。
そして、両商標は、他に類似するところがない。
してみれば、本件商標と引用A商標とは、その外観、称呼及び観念において類似するものとすることはできない。
(2)引用B商標が本件商標の登録出願時には我が国において、申立人の業務に係る商品「カラープリンター」等の商標として取引者、需要者の間に広く認識されていたものとする証拠は甲第10号証の登録一覧表のみであり、他に客観的に裏付ける証左は見出せないので、その証拠のみでは、本件商標がわが国において取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。
してみれば、本件商標は、これをその指定商品に使用した場合に、引用B商標を連想し又は想起するものとは認め難く、該商品が申立人又は同人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その出所について混同を生ずるおそれがあるということはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものということはではない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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