Trademark Appeal Case
周知性立証と不正目的
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90668(T2002−90668/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4577703号商標(以下「本件商標」という。)は、「HOOTERS」の欧文字と「フーターズ」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、平成13年7月30日に登録出願され、第28類「釣り具,運動用具」を指定商品として、平成14年6月21日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由の要点
(1)商標法第4条第1項第15号について
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、その所有に係る次の登録商標を引用する。
(ア)登録第2267767号
商標の構成:「HOOTERS」
出願日:昭和63年4月14日
指定商品:第32類「加工食料品、その他本類に属する商品」
登録日:平成2年9月21日
(イ)登録第4457056号
商標の構成:別掲のとおり
出願日:平成10年4月24日
指定商品及び指定役務:第16類、第25類、第30類及び第42類に 属する登録原簿に記載のとおりの商品及び役務
登録日:平成13年3月2日
上記各登録商標(以下、まとめて「引用商標」という。)と同一の商標は、米国をはじめとして世界各国で登録・使用されており、特に米国においては周知・著名商標であって、本件商標の出願時においては我が国においても相当程度の周知・著名性を獲得していたことは明白な事実である。
引用商標と同一の称呼を生ずる本件商標がその指定商品に使用された場合、需要者・取引者をして両者間に何らかの経済的又は組織的関連が存するものと誤認される蓋然性は非常に高いものである。
よって、本件商標は、他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標である以上、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第19号について
引用商標及びこれと同一の米国における登録商標が我が国及び米国において周知・著名である以上、本件商標の出願は、少なくとも次の1に該当するものである。
(ア)外国で周知な他人の商標と同一又は類似の商標が我が国で未登録であることを奇貨として、高額で買い取らせるために先取り的に出願されたもの
(イ)外国権利者の国内参入を阻止し、国内代理店契約を強制する目的で出願されたもの
(ウ)日本国内で全国的に著名な商標と同一又は類似の商標について、出所の混同を生ずるおそれがなくても出所表示機能を希釈化させたり、その名声を毀損させる目的をもって出願する場合
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当する。
(3)商標法第4条第1項第7号について
申立人は、引用商標について登録を受けている事実から、我が国に進出する意思があることは明らかである。したがって、本件商標は、我が国へ進出の可能性のある外国の著名商標の冒認出願に係るものであり、国際信義及び国際商業道徳に悖るものである。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。
(4)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第15号、同第19号及び同第7号に該当し、その登録は同法第43条の3により取り消されるべきものである。
3 当審の判断
申立人は、引用商標を引用して、引用商標は米国をはじめとして世界各国で登録、使用されており、特に米国においては周知、著名商標であることは明らかであり、甲第7号証において示すように、本件商標の出願時には、我が国においても相当程度の周知、著名性を獲得していたことは明白な事実である旨主張する。
しかし、甲第7号証(甲第7号証の1ないし28)によっては、本件商標の出願時に我が国において引用商標が周知、著名であった事実を認めるに足りず、甲第8号証の1及び2を総合しても同様であり、他に同事実を認め得る証拠はない。
そうすると、本件商標の出願時に我が国において引用商標が周知、著名であった事実を前提にして、本件商標は他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがあるものであり、商標法第4条第1項第15号に該当するとする申立人の主張は、理由のないものであるから、採用できない。
また、引用商標は、レストランチェーンを経営する申立人が使用する商標として米国において周知、著名性があるとしても、本件商標の商標権者が、本件商標を申立人に高額で買取らせるために先取り的に出願したもの、申立人の国内参入を阻止し、国内代理店契約を強制する目的で出願したもの、引用商標の出所表示機能を希釈化させたり、その名声を毀損する目的をもって出願したもの、その他不正の目的をもって出願したものと認めるに足りる証拠はない。
そして、本件商標は、これを国際信義及び国際的商業道徳に悖るものとすべき相当の理由は認められないから、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標ということはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第15号及び同第19号の規定に違反して登録されたものということはできない。
よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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