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Trademark Appeal Case

称呼の差異音の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2002−90875(T2002−90875/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4605114号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4605114号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成13年8月3日に登録出願され、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年9月20日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第433954号商標(以下「引用商標」という。)は、「ニッケン」の片仮名文字と筆記体で書された「nikken」の欧文字とを二段に横書きしてなり、昭和27年2月11日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同28年10月31日に設定登録され、その後、3回にわたり存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標から生ずる「二ッテン」の称呼と引用商標から生ずる「二ッケン」の称呼とは、わずかに第3音において「テ」と「ケ」の差異を有するに過ぎない。そして、これら差異音「テ」と「ケ」は、母音を共通にし、どちらの子音も破裂音であるため音質が非常に似ており、しかも、その音は商標の中間に位置しているため、称呼全体に及ぼす影響は大きいとはいい難い。

よって、両称呼を全体として一連に称呼するときは、その語韻語調が紛らわしいものとなり称呼上誤認混同を生じることは必至であり、その指定商品も同一又は類似するものである。

(3)商標法第4条第1項第15号について

申立人は、引用商標を昭和50年より現在に至るまで継続して商品「経口用二糖類製剤」に使用しているものであり、本件商標がその指定商品に使用された場合には、商品の出所について誤認、混同を生ずるおそれが大きいことは明らかである。

(4)したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標と引用商標とは、別掲及び上記のとおりの構成よりなるものであるから、その構成文字に相応して、本件商標からは「ニッテン」の称呼を、引用商標からは「ニッケン」の称呼を生ずるものと認められる。

そこで、この両称呼を比較するに、両称呼の差異音である「テ」と「ケ」の音は、いずれもそれ自体、破裂音であって響きの強い音であるばかりでなく、その前音が必ずしも明瞭に発音されるものとはいえない通鼻音の「ニ」の音に促音を伴ったものであり、また、その後の音が弱く響く鼻音の「ン」で終わっている関係上、自ずと「テ」と「ケ」の音にアクセントを置いて発音され、差異音である「テ」と「ケ」の音は、より一層明瞭に発音、聴取されることとなるものであるから、この差異が促音を含めても4音という比較的短い音構成からなる両称呼に与える影響は決して小さいものとはいえず、両称呼は、これをそれぞれ一連に称呼するも、かれこれ相紛れるおそれはないものとみるのが相当である。

また、本権商標と引用商標とは、外観上、判然とした差異を有するものであり、観念については、両商標とも特定の観念を有さない造語と認められるものであるから、比較することができないものである。

その他、本件商標と引用商標とを類似のものとすべき理由は見いだせない。

したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。

(2)商標法第4条第1項第15号について

引用商標が、仮に本件商標の登録出願時において、申立人の業務に係る商品「経口用二糖類製剤」を表示する商標として取引者、需要者の間に広く認識されていたものであるとしても、本件商標と引用商標とは、上記のとおり、十分に識別し得る別異の商標であり、加えて、本件商標は商標権者の商号の略称であると推認し得るものであることをも併せ考慮すれば、商標権者が、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

(3)むすび

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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