Trademark Appeal Case
先使用商標との混同
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90866(T2002−90866/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4603178号商標(以下「本件商標」という。)は、「UNO PER UNO」の欧文字と「ウノパーウノ」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、平成13年12月11日に登録出願され、第18類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年9月13日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、ウエディングドレスの製造販売及びリース等を業とする者であるところ、平成13年12月11日に東京において、神田うのによりプロデュースされた「Uno PER Uno」の文字からなる商標(以下「引用商標」という。)を使用したウエディングドレスの発表会を企画・開催し、以後、引用商標を使用し今日に至っている。
上記企画は、有名タレントである神田うのによるプロデュース商品の製造販売を内容としたものであったため、事前に、ウエディングドレス取扱業者にダイレクトメールを送付し、マスコミ各社に対しては企画書等を送付した。マスコミは上記発表会に先立って、これをニュースとして取上げ、引用商標もこれに伴いマスコミに多く取上げられた。
その後、平成14年7月にも引用商標による新商品の発表会を開催し、神田うのプロデュース商品ということで多くの注目を集め、ウエディングドレスの業界では近年まれに見るヒット商品となり、引用商標は、申立人の製造販売するウエディングドレスのブランド名として、本件商標の出願時及び登録時において、同業者はもとより、広く一般国民にも認識されていたことは明らかである(甲第2号証ないし甲第19号証)。
引用商標は、イタリア語で「1対1」の意味があることから、「彼と私」、「ドレスと花嫁」等の意味や、更に、神田うのの名前とかけて「うのとうののウエディングドレス」等の意味が込められたものであって、申立人により独自に創作されたものである。
そして、本件商標は「ウノパーウノ」の称呼を生じ、引用商標は「ウノペルウーノ」と称呼されているものであるから、多少の違いはあるも極めて似たものである。また、文字配列については、小文字を使用しているか否かの違いはあるも文字の配列自体は全く同じであるから、両商標は、その外観、称呼、観念等から、看者に与える印象、記憶、連想等は全く同一である。
加えて、本件商標の指定商品は、いずれもブライダル商品として取引の対象となる蓋然性が極めて高く、引用商標が使用されているウエディングドレスとの関連性が深いことは明らかである。
したがって、本件商標がその指定商品について使用された場合には、需要者が出所の混同を生ずるおそれは非常に高いものであるから、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に違反してされたものであり、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第10号について
申立人の提出に係る甲第2号証(「Uno PER Uno」商品カタログ)、同第3号証の1ないし3(FAX文書の写し)、同第7号証(ダイレクトメール)、同第8号証(ダイレクトメール送付先リスト)、同第9号証(企画書送付先マスコミリスト)、同第10号証(企画書)及び同第11号証(発表会マスコミ出欠確認回答書)によれば、申立人は、平成13年12月11日に、神田うのによるプロデュース商品である「Uno PER Uno」の商標を使用したウエディングドレスの発表会を企画・開催したこと(以下「第1回発表会」という。)、発表会に先だって、ウエディングドレス取扱業者やマスコミ各社に対してダイレクトメールや企画書等を送付したこと、そして、甲第4号証ないし同第6号証によれば、平成13年12月4日付のスポーツニッポン新聞、2001年11月21日・12月1日合併号のブライダル産業新聞及び2001年12月号の雑誌「MARIAGES」において、引用商標とともに発表会の記事が取上げられていたことを認めることができる。
また、甲第12号証(平成14年6月25日実施の発表会についてのダイレクトメール)及び同第13号証(ダイレクトメール送付先リスト)によれば、平成14年6月にも引用商標による新商品の発表会を開催したこと(以下「第2回発表会」という。)、甲第14号証の1ないし10(売上報告書)によれば、平成14年3月から同年12月までの売上高は相当程度の額になっていたこと、そして、甲第15号証(雑誌「ゼクシィ」北陸版2002年2月号記事)、同第16号証(雑誌「ゼクシィ」新潟版2002年4月号記事)、同第17号証(雑誌「ゼクシィ ドレス&ビューティーBOOK」2002年春夏号記事)、同第18号証(雑誌「けっこんぴあ」首都圏版2002年早春号記事)及び同第19号証(雑誌「関西ゼクシィ」2002年12月号記事)によれば、その後も引き続き、女性雑誌に「Uno PER Uno」のウエディングドレスを紹介する記事が掲載されていたことを認めることができる。
以上の各証拠によれば、本件商標の出願前においても、申立人は、第1回発表会の開催に先だって、ウエディングドレス取扱業者やマスコミ各社に対してダイレクトメール等を送付しており、スポーツニッポン新聞、ブライダル産業新聞及び雑誌「MARIAGES」にも発表会の関連記事が取り上げられていた事実は認められるが、これらの証拠のみをもってしては、本件商標の登録出願時までに引用商標が取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認めるに十分なものとはいえない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
引用商標は、本件商標登録出願の時に申立人の業務に係るものとして、我が国需要者の間に広く知られたものでないことは、(1)で述べたとおりである。
したがって、被請求人が本件登録の出願の時に本件商標をその指定商品に使用しても、取引者、需要者が、引用商標を連想、想起し、その商品が請求人又は請求人と組織的、経済的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるとの混同を生ずるおそれはないものである。
(3)結び
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号及び第15号に違反してされたものということはできないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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