結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2000−31394(T2000−31394/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第1915772号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に示したとおりの構成よりなり、昭和59年7月27日に登録出願、第17類「被服,布製身回品,寝具類」を指定商品として、同61年11月27日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
請求人は、商標法第50条第1項の規定により、商標登録第1915772号の指定商品うち「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,下着,ねまき類,くつ下,たび,手袋(ゴム手袋、絶縁用ゴム手袋を含む。),えりまき,マフラー,スカーフ,ネッカチーフ,ショール,ネクタイ,ゲートル,たびカバー,エプロン,おしめ,帽子,ナイトキャップ,ずきん,ヘルメット,すげがさ,頭から冠る防虫網」について登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。
(1)請求の理由
本件登録第1915772号は、その指定商品のうち「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,下着,ねまき類,くつ下,たび,手袋(ゴム手袋、絶縁用ゴム手袋を含む。),えりまき,マフラー,スカーフ,ネッカチーフ,ショール,ネクタイ,ゲートル,たびカバー,エプロン,おしめ,帽子,ナイトキャップ,ずきん,ヘルメット,すげがさ,頭から冠る防虫網」(以下「取消請求に係る商品」という。)について継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者または通常使用権者のいずれも使用した事実が存在しないから商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
(2)弁駁
被請求人は、本件商標の使用の事実を証明するものとして、乙第1号証の1ないし18、乙第2号証の1及び2、乙第3号証及び乙第4号証、乙第7号証ないし乙第12号証を提出している。
しかしながら、乙第1号証の2、3、4、7及び15を除く上記物件に示されている標章は、いずれも本件商標とその態様を異にし、社会通念上同一と認められる商標とはいえない。
、両者は全く異なった印象を看者に与えるものであり、社会通念上同一と認められる商標の域を越えている。
また、乙第1号証の2、3、4、7及び15に係る標章と本願商標はその色彩構成を異にするものであり、看者に与える印象は著しく異なるものである。よって、乙第1号証の2、3、4、7及び15に係る標章と本願商標は、決して社会通念上同一の商標とはいえない。
上述のとおり、乙第1号証の2、3、4、7及び15を除く被請求人が提出している物件に示されている標章は、いずれも本件商標とその態様を異にし、社会通念上同一と認められる商標とはいえないから、それを本件商標のいかなる指定商品について使用しても本件商標の使用とはいえない。
残る乙第1号証の2、3、4、7及び15に示されている標章は上述のように、いずれも本件商標とその態様を異にし、社会通念上同一と認められる商標とはいえないものであるが、その使用は、いずれも小売店の商号としてその店内の装飾の一部に使用されているものであり、本件商標の指定商品についての使用とはいえない。このことは、乙第1号証枝番は「本件請求前の3年間に本件商標のロゴがショップ名として使用されていた」と被請求人が答弁書において述べていることからも明らかである。当該物件に示されている標章の使用を、需要者はその標章をショップ名(商号)として認識するものであり、婦人用の被服及び婦人用の布製身回品に係る商標として認識するものではない。
したがって、当該物件に示されている標章の使用は、商品の同一性を表示するために本件商標の指定商品について使用されているものとはいえない。
被請求人が提出している答弁書は、本件商標が、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかによって、「取消請求に係る商品」について使用されていることを何ら立証していないものと思料する。
被請求人は、結論同旨の審決を求める、と答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第12号証(枝番を含む。)を提出した。
被請求人は、本件商標をその指定商品中婦人用の被服及び婦人用の布製身回品に使用していた。
まず、被請求人の本件商標に関する事業展開について説明する。
被請求人は、本件商標「JUAN」又は乙1号証の9、10の「JUAN」のロゴをショップ名ロゴとする婦人服専門店チェーンを全国的(東北地方から関西地方にかけて)に展開していて、現在その店舗数は117に及んでいる(乙5)。
これらのチェーン店においては、当初本件商標「JUAN」のロゴ(乙1の2〜4)を使用していた。その後、乙1号証の9、10のロゴに変更することとし順次改装作業を進めているが、一部については、従前通り本件商標「JUAN」のロゴを使用している。
乙1号証枝番(サンテラス千代田橋店のジュアン千代田橋店)はその事実を示すものであり、本件請求前の3年間に本件商標のロゴがショップ名として使用されていたことは乙6号証の証明書によっても明らかである。
本件請求前の3年間における本件商標の使用事実について説明し立証する。
1)乙7号証は、平成11年(1999年)7月に宮城県石巻市で配布した新聞折込み用チラシである。
乙7号証に表示されている商標「JUAN」は、本件商標のデザインロゴとは相違する。しかし、両商標ともアルファベット「J」「U」「A」「N」の大文字を若干のデザインを付加して綴りにしたものと理解されるから、社会通念上は同一商標として認識できるものである。そして、商品「(デザイン)カットソー、ブラウス(各種)、スカート・パンツ」が表示され、配布年月も「7/16(金)」の表示から明らかである。
2)乙8号証は、平成12年(2000年)4月に北陸地域で配布した新聞折込みチラシである。
乙8号証には、乙7号証と同じ「JUAN」が表示されている。そして商品については「春物商品」とされているが、この「春物商品」が「婦人服」を指すことは「写真の商品はイメージです」の説明と、婦人服を効果的に表したモデル写真を関連的に見れば明らかである。しかして、北陸地方の需要者間において、「JUAN」が婦人服専門店であることは周知な事実である。このため「JUAN」の文字があれば「春物商品」の表現だけで「春物の婦人服」の意味として理解されているのである。
3)乙10号証は、平成10年(1998年)の秋冬用商品の販売用に配布されたカタログ、乙11号証は、平成11年(1999年)の春夏用商品の販売用に配布されたカタログ、乙12号証は、平成12年(2000年)の秋冬用商品の販売用に配布されたカタログであるが、いずれも商標「JUAN」が表示され、本件指定商品が紹介されている。
4)乙6号証は、ユニー株式会社が証明する証明書である。
被請求人は、証明者ユニー株式会社のショッピングセンター「アピタ、サンテラス等」にテナントとして80店舗の「JUAN」を出店している。そして、ユニー株式会社は被請求人会社の親会社で、被請求人の「JUAN」事業を正しく把握しているから証明する者としては適格者である。
ユニー株式会社は、本件商標が本件請求登録前3年間に使用されていた事実を証明している。
乙第4,5,7,9,10,11、12号証を総合すると、被請求人は、本件審判請求の登録(平成12年12月13日予告登録)前3年以内に日本国内において、「JUAN」また「JUAN」と「ジュアン」の文字の組み合わせよりなる標章を自己の営業する店舗名を示す表示として、かつ、この店舗名の店舗で販売する婦人服、ブラウス、スカート、パンツ、コート、下着などの被服の商標(販売標)としても使用した事実が認められる。
請求人は、被請求人が本件商標の使用の事実を証明するものとして提出した乙第1号証の1ないし18、乙第2号証の1及び2、乙第3号証及び乙第4号証、乙第7号証ないし乙第12号証に示されている標章は、いずれも本件商標とその態様を異にし、又は色彩構成を異にするものであり、看者に与える印象は著しく異なるから、本件商標と社会通念上同一の商標とはいえない旨主張する。
しかし、本件商標と上記乙各号証に示されている標章は、いずれもアルファベット「J」「U」「A」「N」の大文字を一連に表したものとして理解されるものであり、その文字のデザインの仕方あるいは色彩に多少の差異はあるとしても、商標として使用された場合、社会通念上同一の商標と認めるのが相当である。
また、請求人は、乙第1号証に示されている標章の使用を需要者はショップ名(商号)として認識するものであり、婦人用の被服及び婦人用の布製身回品に係る商標として認識するものではない旨主張する。
しかしながら、乙第7号証において「ジュアン」の片仮名文字等と組み合わせ長方形輪郭内に表示されている「JUAN」の文字は、店舗名(ショップ名)を示し、かつ、この店舗で販売するブラウス、スカート、パンツなどの被服の商標(販売標)としても需要者に認識されるものと認められ、同様のことが乙第9号証ないし乙第11号証における「JUAN」の文字についても認められる。
そして、乙第7号証に記載されている「7/16(金)」、乙第9号証に記載されている「12/3(日)」は、日付と曜日の関係からそれぞれ平成11年7月16日と同12年12月3日であり、これらのちらし又は葉書がその頃に頒布されたものと推認することができる。
そうすると、請求人の上記主張にかかわらず、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、被請求人(商標権者)が婦人服、ブラウス、スカート、パンツ、コート、下着などの被服について本件商標と社会通念上同一といえる商標を使用した事実が認められる。
したがって、本件商標の登録は、取消請求に係る指定商品「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,下着,ねまき類,くつ下,たび,手袋(ゴム手袋、絶縁用ゴム手袋を含む。),えりまき,マフラー,スカーフ,ネッカチーフ,ショール,ネクタイ,ゲートル,たびカバー,エプロン,おしめ,帽子,ナイトキャップ,ずきん,ヘルメット,すげがさ,頭から冠る防虫網」について、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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