sokuhyo

Trademark Appeal Case

不使用取消の証拠認定

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2002−30169(T2002−30169/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第2563980号商標の商標登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第2563980号商標(以下「本件商標」という。)は、平成1年6月27日に登録出願され、商標の構成を二段に横書きした「どらどん」の仮名文字と「DORADON」の欧文字からなり、指定商品を第30類「菓子、パン」として、 平成5年8月31日に商標権の設定登録がされたものである。

第2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べている。

1.請求の理由

本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において、商標権者が使用した事実は認められない。また、原簿上、使用権者の存在は認められないところであって、使用権者が本件商標を上記商品について使用している事実も認められない。

したがって、本件商標は、その指定商品「菓子、パン」について使用されていないものであるから、商標法第50条第1項の規定により、その登録は取り消されるべきである。

2.弁駁の理由

乙第1号証−1ないし乙第2号証−3により、本件商標の商標権者が「有限会社 七十七万石本舗薩摩城」であることが認識できる。しかし、乙第3号証ないし乙第8号証−3によっては、本件商標がその指定商品「菓子、パン」について使用されている事実は認めることができない。

(1) 乙第3号証ないし乙第3号証−5について

(ア) 乙第3号証は、平成12年12月11日、同12日のイベントの予告チラシとされているが、このチラシにおける「どらどん」「1個20円」の表示は他の文字とは書体・色彩・態様において明かに異なっているため、後になって取って付けたような態様等になっていることは否定できない。蓋し、「どらどん」「1個20円」の表示は、「カスタード1個30円」他の表示と同じ位置・態様で表されているのであればともかく、他の表示とは別の位置・態様・色彩(「15%割引とは異なる赤色)で表されているため、極めて不自然な態様だからである。また、「どらどん」が如何なる商品(商標)であるのか、全く明かにされていない。只、1個20円であることが明らかにされているにすぎない。してみれば、乙第3号証は単なるイベントに関するチラシであり、商品に関するチラシと認めることはできない。

(イ) 乙第3号証−1は、イベントの予告チラシの納品書及び請求書とされているが、乙第3号証のチラシについての納品書及び請求書と認識するに足る証左は何もない。尤も、乙第3号証によっては、本件商標がその指定商品について使用されたことの根拠にはなり得ない。「株式会社鹿児島新生社印刷」(以下「印刷会社」という。)が「七十七万石本舗薩摩城」に予告チラシを納品した事実が認識されたにすぎない。

(ウ) 乙第3号証−2は、平成12年11月11日に撮影された写真で、「どらどん」の商標を使用した商品「菓子」が店内フロア一でバラ売りされていた事実を示す写真と説明している。しかし、平成12年11月11日に撮影されたとしているにも拘らず、撮影された「クール宅急便」の受付に表示されたカレンダーは、平成14年4月のカレンダーと思料されるから、当該カレンダーと写真撮影年月日とは整合しない。写真に映し出される撮影年月日は調整可能であるから、畢竟、当該写真の撮影年月は平成14年4月であると思われる。蓋し、当該クール宅急便のカレンダーにおいて「29日」が赤(祝日)となっているけれども、「29日」が祝日になるのは、4月29日(みどりの日)のみだからである。因みに、平成12年11月29日は水曜日と思われる。してみれば、乙第3号証−2に示された写真によっては、本件審判の請求前3年以内に使用された事実は認めることができない。しかも、当該写真の商品陳列台に載せられた商品が如何なる商品であるのか不明であり、商品表示板に示された「どらどん/2日間限り/1個¥20」の表示からも「どらどん」が如何なる商品であるのか不明であるゆえに、本件商標がその指定商品に使用されたものと認めることもできない。

(エ) 乙第3号証−3ないし乙第3号証−5は、被請求人の制作に係る内部文書にすぎないため、如何様にも調整のできる文書であるから、法上予定された取引書類等に該当するものではない。しかも、イベントにおいて販売されたとしても(かかる事実も疑わしいが、一応そうであるとしても)、お預け金票に手書きで表示されているにすぎないから、当該商品「どらどん」はイベントのときだけ名目的に使用されているにすぎないと思料される。さもなくば(「どらどん」が名目的に使用されているのではないと主張するならば)、社外秘の収支日報(日々に販売される商品の収支に関する報告書)において、商品名「どらどん」が「かるかん」等と同様に独立して掲載されていなければならないと思料される。にも拘らず、「どらどん」は独立して商品名として掲載されていないからであり、イベントの際のみに販売されるため、収支日報ではなく、お預け金票にしかも(印刷表示ではなく)手書きで記載される程度の名目的に販売等されるにすぎないからである。

(オ) 以上のことから、乙第3号証ないし乙第3号証−5によっては、本件商標が本件審判の請求前3年以内に日本国内において、その指定商品について使用されている事実は認めることができない。若しくは、名目的に使用している事実しか認めることができない。

(2) 乙第4号証ないし乙第8号証−3について

乙第4号証ないし乙第8号証には、本件商標が表示・使用されていないのみならず、当該チラシは本件商標に係る商品の広告や取引書類に該当しない。まして、乙第7号証のチラシには「かるかん」「カスタード」等の菓子が写真入で掲載されているにすぎず、「どらどん」という菓子は全く掲載されていない。

(ア) 乙第4号証−1、乙第5号証−1、乙第6号証−1、乙第7号証−1及び乙第8号証−1は、単なる納品書及び請求書にすぎない。

(イ) 乙第4号証−2、同−3、乙第5号証−2、同−3、乙第6号証−2、同−3、乙第7号証−2、同−3及び乙第8号証−2、同−3は、いずれも「どらどん」に関する商品の取引書類等に該当しない。のみならず、商品「菓子」について本件商標「どらどん」が使用されている事実は見当たらない。殊に、内部文書にすぎず、如何様にも調整可能な「お預け金票」に手書きで「どらどん」が掲載されているからといって、これをもって、本件商標が使用されているとは認めることはできない

(ウ)したがって、乙第4号証ないし乙第8号証−3によっては、本件商標「どらどん」がその指定商品について使用されている事実は認めることができない。

第3 被請求人の主張

本件審判請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。との審決を求めると申し立てその理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第8号証(枝番を含む。)を提出した。

1.答弁の理由

本件商標の当該原簿上の商標権者の表示は、薩摩物産有限会社(鹿児島県曽於郡志布志町夏井134−14)となっているが、その商号は、現在「有限会社七十七万石本舗薩摩城」に変更され、本店を鹿児島市七ッ島一丁目5番1号に移転しているから(乙第2号証−1、同−2)、その表示を現在のものと一致させるために、平成14年4月22日付で登録名義人の表示変更登録申請書を提出した(乙第2号証−3)。

そして、商標権者が、本件商標をその指定商品のいずれかについて3年以内に日本国内において使用していることの事実について立証する。

2.乙第3号証ないし乙第3号証−5について

本件商標を本件審判の請求前3年以内に日本国内において、商標権者がその指定商品のいずれかに登録商標の使用をしていたことの事実について、平成12年11月11日(土)、同12日(日)のイベント予告チラシ(乙第3号証)に基づく使用の事実を次の資料によって立証する。

(1) 予告チラシに基づくイベントは、乙第3号証ないし乙第3号証−5等の資料を総合すれば、お菓子の薩摩城、すなわち、商標権者によって実施されたこと、及び、「どらどん」の商標を使用した商品「菓子」が販売されたことは明らかである。

(2) 乙第3号証−2は、平成12年11月11日(土)より、2日間限りの限定販売として、商標権者が、本件商標と同一範囲内の使用である商標「どらどん」が使用された商品「菓子」が店内フロア一においてバラ売りされていたことの事実を示す写真である。

(3) イベントの売上は「収支日報」(乙第3号証−4)上、「企画部売上」として計上され、また、企画部売上の種類別の売上は「お預け金票」(乙第3号証−5)に分類されていることから、企画部売上は、平成12年11月11日(土)が¥104,560円、平成12年11月12日(日)が¥97,860円であり、このうち、本件商標を使用した商品「菓子」の売上は「お預け金票」よりみて、平成12年11月11日(土)が¥10,600円、平成12年11月12日(日)が¥11,000円の売上があり、本件商標が商品「菓子」について使用されたことは明らかである。

(4) 以上の資料を総合すると、平成12年11月11日(土)、同12日(日)のイベントは、お菓子の薩摩城、すなわち、商標権者の所在地において実施され、本件商標と同一範囲内の商標を使用した商品「菓子」が、商標権者によって販売されたことは明らかであることからすれば、本件商標は、商標権者によって本件審判の請求前3年以内に日本国内において商品「菓子」について使用されていたことは明らかである。

3.乙第4号証ないし乙第8号証−3について

商標権者は、雨天の日を除き、毎週日曜日には各種イベントを実施してきたところであり、平成12年11月19日(日)、同26日(日)、同12月10日(日)、同24日(日)、同31日(日)に実施されたイベント及び2001年(平成13年)元旦から3日まで実施された大感謝初商のイベントにおいて、商標権者が本件商標をその指定商品「菓子」に使用したことの事実を証する資料を提出する。

(1) 平成12年11月19日(日)、同26日(日)、同12月10日(日)、同24日(日)、同31日(日)のイベント折込チラシ(乙第4号証、乙第5号証、乙第6号証、乙第7号証)

(2) 平成12年11月19日(日)折込チラシの納品書及び請求書(乙第4号証−1)、同イベントの企画部売上¥447,865円(乙第4号証−2)の収支日報及び本件商標が使用された商品「菓子」の売上¥15,000円完売(乙第4号証−3)のお預け金票

(3) 平成12年11月26日(日)のイベント折込チラシの納品書及び請求書(乙第5号証−1)、同日イベントの企画部売上¥93,400円(乙第5号証−2)の収支日報及び本件商標が使用された商品「菓子」の売上¥15,000円完売(乙第5号証−3)のお預け金票

(4) 平成12年12月10日(日)のイベント折込チラシの納品書及び請求書(乙第6号証−1)、同日イベントの企画部売上¥161,540円(乙第6号証−2)の収支日報及び本件商標が使用された商品「菓子」の売上¥15,000円完売(乙第6号証−3)のお預け金票

(5) 平成12年12月24日(日)、同31日(日)のイベント折込チラシの納品書及び請求書(乙第7号証−1)、平成12年12月24日(日)のイベントの企画部売上¥214,460円、平成12年12月31日(日)のイベントの企画部売上¥138,030円(乙第7号証−2)の収支日報及び平成12年12月24日(日)本件商標が使用された商品「菓子」の売上¥15,000円完売、平成12年12月31日(日)本件商標が使用された商品「菓子」の売上15,000円完売(乙第7号証−3)のお預け金票

(6) 平成13年元旦から3日までのイベント大感謝初商の年始めカラーチラシ(乙第8号証)

(7) 平成13年元旦から3日までのイベントの年始めカラーチラシの納品書及び請求書(乙第8号証−1)

(8) 平成13年1月1日の企画部売上¥97,950円、平成13年1月2日の企画部売上¥34,450円、平成13年1月3日の企画部売上¥118,270円(以上乙第8号証−2)の収支日報

(9) 本件商標が使用された商品「菓子」の平成13年1月1日の売上¥14,040円、平成13年1月2日の売上¥6,450円、平成13年1月3日の売上¥23,610円(以上乙第8号証−3)のお預け金票

(10) 以上の各資料からも明らかなように、本件商標は、商標権者によって各種のイベントにおいて、商品「菓子」に使用されているものであるから、本件商標は、商標権者によって、本件審判の請求前3年以内に日本国内において、商品「菓子」に使用されているものである。

第4 当審の判断

本件審判の請求は、本件商標について商標法第50条による商標登録の取消審判の請求であるところ、この取消審判の請求があったときは、同条第2項の規定により、被請求人において、本件審判請求の登録前3年以内、すなわち、本件審判の請求にあっては、平成11(1999)年3月13日から平成14(2002)年3月13日までの期間に日本国内において、その請求に係る指定商品(菓子、パン)のいずれかについての本件商標の使用をしていることを証明し、又は使用をしていないことについて正当な理由があることを明らかにしない限り、その登録の取消しを免れない。

そこで、被請求人が、商標権者により本件取消審判の請求に係る商品中「菓子」(以下「取消対象商品」という。)について、本件商標を使用している事実を証明するものとして提出した「乙第3号証ないし乙第3号証−5」と「乙第4号証ないし乙第8号証−3」とによりその事実を証明し得たものであるか否かについて判断する。

1.乙第3号証ないし乙第3号証−5について

被請求人は、予告チラシに基づくイベントは、乙第3号証ないし乙第3号証−5等の資料を総合すれば、お菓子の薩摩城、すなわち、商標権者によって実施されたこと、及び、「どらどん」の商標を使用した商品「菓子」が販売されたことは明らかである旨主張するのでこの点について検討する。

(1) 乙第3号証(イベント予告チラシ)は、鹿児島市七ッ島一丁目5番1号に所在する「お菓子の薩摩城」の駐車場において、平成12年11月11日(土)、同12日(日)に開催のイベントの予告チラシとするところ、左側中央部に薄い赤色で表した「どらどん」及び「1個20円」の文字の掲載があることは認め得るものである。しかしながら、右側の宣伝語句中には「カスタード1個30円」のほか、「さつま揚げ1枚30円」及び「焼きそば・うどん・そば200円」の掲載があり、該イベントにおいては「菓子」のみを販売しているものでなく、該「どらどん」と「1個20円」の表示自体からは、当該商品が取消対象商品である「菓子」の範疇に含まれる商品についての使用とは断定し難いものである。

(2) 納品書及び請求書(乙第3号証−1)は、商標権者宛ての印刷会社からの平成12年10月31日付納品書及び請求書であって、これより商標権者と印刷会社との間に予告チラシに関しての取引がされたことは認め得るものである。しかしながら、これからは、予告チラシに関しての取引等を証明するに止まり、本件商標を取消対象商品に使用した事実を証明し得るものとはいえない。

(3) 被請求人(商標権者)は、店内フロア一の写真(乙第3号証−2)について、平成12年11月11日(土)より2日間限りの限定販売として、商標権者が本件商標と同一範囲内の使用である商標「どらどん」が使用された商品「菓子」を店内フロア一においてバラ売りしていたことの事実を示す写真である旨主張している。これに対し、請求人は、撮影された「クール宅急便」の受付に表示されたカレンダーは、平成14年4月のカレンダーと思料される旨主張している。

そこで、乙第3号証−2に示された写真をみるに、「クール宅急便」の掲示板の下にある当該カレンダーは、店で購入した商品について顧客が宅配を依頼する際、その到着日等を確認するものとして掲示されているというべきであり、被請求人が主張する平成12年11月11日(土)時点の当該月のカレンダーであるというのが自然である。

しかしながら、当該カレンダーは、1日が月曜日から始まり月末が30日であること、及び月末30日は火曜日、その前日29日は月曜日であるとともに「赤色」で表示してあることは、各数字が鮮明でないとしても十分に感得できるものである。そうすると、請求人主張の如く「29日」が祝日になるのは、4月29日(みどりの日)のみであり、当該カレンダーは、平成14年4月のカレンダーであると認め得るものである。

さらに、写真中央部には、「どらどん」「2日間限り」「1個¥20」及び「七十七万石本舗薩摩城」の各表示がされた商品表示板の下、商品陳列台に個包装された商品らしき物がバラ売りされていること、及びその個包装には何らかの表示がされていることは認められるものである。しかして、このような場合、該掲示内容とその個包装の商品及びそれに表示されたものは整合性がとられているというのが商取引の実情に即すというべきであって、その表示が読み取れるもの、又はこの個包装自体の提出がされていない以上、その使用を確認し得ず、その使用は不明というほかない。

したがって、乙第3号証−2(店内フロア一の写真)からは、本件審判請求の登録前3年以内に使用した事実を認めることができないばかりでなく、個包装された商品が如何なる商品であるのかも不明といわざるを得ないから、その使用事実を示す写真であるとしては採用できない。

(4) イベントの売上についての計上説明(乙第3号証−3)、収支日報(乙第3号証−4)及び、お預け金票(乙第3号証−5)は、本件商標の使用事実を直接的に証明し得るものといえない。すなわち、平成12年11月11日、同12日付の各お預け金票の連絡事項の欄に「どらどん 10,600−」及び「どらどん 11,600−」の表示は認められるものの、いずれも商品売上の計上を示すにすぎない自社内に限定される書類であって、実際の商取引を保証するために作成された取引書類とはいい難いものであり、その事実を客観的に示すには使用の具体性に乏しい書類といわざるを得ない。したがって、本件商標を商品「菓子」について使用したことを証明し得る証拠とは認め難く、被請求人のかかる主張は直ちに認めることはできない。

(5) そうすると、被請求人の提出に係る乙第3号証ないし乙第3号証−5を総合的に勘案し判断しても、乙第3号証−2(写真)を基として曖昧な点が残り、被請求人主張の使用事実を客観的に認めることはできず、それらの状況は不明というほかないから、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標をその指定商品について使用していたものとすることはできない。

2.乙第4号証ないし乙第8号証−3について

被請求人(商標権者)は、雨天の日を除き、毎週日曜日には各種イベントを実施してきたところであり、平成12年11月19日(日)、26日(日)、平成12年12月10日(日)、24日(日)、31日(日)に実施されたイベント及び2001年(平成13年)元旦から3日まで実施された大感謝初商のイベントにおいて、商標権者が本件商標をその指定商品「菓子」に使用したことの事実を証する資料を提出する旨主張するのでこの点について検討する。

(1) 平成12年11月19日(日)、同26日(日)、同12月10日(日)、同17日(日)及び同31日(日)から平成13年1月3日までのイベントに関するチラシ(乙第4号証、乙第5号証、乙第6号証、乙第7号証、乙第8号証)には、本件商標の掲載はなく、かつ、これを取消対象商品に使用しているとの点は確認し得ない。

(2) 上記の各日付のイベント折込チラシの納品書及び請求書(乙第4号証−1、乙第5号証−1、乙第6号証−1、乙第7号証−1、乙第8号証−1)は、商標権者宛ての印刷会社からの各日付の納品及び請求書であって、これより商標権者と印刷会社との間に予告チラシに関しての取引がされたことは認め得るものである。しかしながら、これからは、予告チラシに関しての取引等を証明するに止まり、本件商標を取消対象商品に使用した事実を証明し得るものとはいえない。

(3) イベントの売上についての収支日報(乙第4号証−2、乙第5号証−2、乙第6号証−2、乙第7号証−2、乙第8号証−2)及び、お預け金票(乙第4号証−3、乙第5号証−3、乙第6号証−3、乙第7号証−3、乙第8号証−3)は、いずれも商品売上の計上を示すにすぎない自社内に限定される書類であること、上記1(4)と同様であって、各お預け金票の連絡事項の欄に「どらどん」とその売上金額の表示をもって、実際の商取引において、本件商標を商品「菓子」について使用したことを証明し得るとはいい難く、その使用事実を示すには客観性に乏しく、被請求人の主張は直ちに認めることはできない。

(4) そうすると、被請求人の提出に係る乙第4号証ないし乙第8号証−3において、各お預け金票の連絡事項の欄に「どらどん」の文字が記載されている以外は、本件商標を取消対象商品に使用されていたものとは、客観的に認めることはできないところであるから、提出に係る上記の乙各号証をもって、本件商標がその指定商品について使用されていたものとすることはできない。

3.まとめ

結局、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者の何れによっても、本件審判請求に係る指定商品「菓子、パン」について、使用されていたものとは認められず、かつ、使用をしていないことについて正当な理由があったものとは認められない。

したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その登録を取り消すべきものとする。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。