1 本願商標
本願商標は、「リニアモジュール」の片仮名文字を標準文字により横書きしてなり、第9類の願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成10年6月16日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、同11年10月6日付手続補正書をもって、第7類「太陽電池を利用した発電装置」及び第9類「太陽電池,蓄電器,その他の配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電極」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「リニアモジュール」の文字を普通に書してなるところ「リニア」の文字は「線の、線型(線状)の」意を有し、「モジュール」の文字はその指定商品中、第7類「太陽電池を利用した発電装置」との関係においては太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換するユニット(セル)の集合体を、屋外で太陽電池として使用できるよう強化ガラス等で覆ったものをいうことから、本願商標をその指定商品中、上記発電装置(モジュール)に使用するときには、「線状の太陽電池モジュール(を用いた発電装置)」の意を認識させるに止まり、単に、商品の形状・品質を表示するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、その構成中の「リニア」が「線の、線形の」等の意味を有する英語「linear」を片仮名により表したものであり、「モジュール」が「(工業製品などの)構成単位、(コンピュータの)構成装置」等の意味を有する英語「module」を片仮名により表したものであるが、本願商標は前記のとおり同書、同大、等間隔にまとまりよく一連に表示されているものであることからすれば、該文字全体から、直ちに原審説示の如き意味合いを看取し得るものとは言い難く、また、これが特定の商品の品質等を表示するものとして一般に理解され、或いは取引者・需要者間において、それらの意味合いを持つ語として取引上普通に使用されているとみるべき証拠も見出せないものである。
そうとすれば、本願商標をその指定商品に使用した場合、取引者・需要者は、むしろ、全体として特定の意味合いを看取し得ない一体不可分の一種の造語と認識し把握するとみるのが相当であって、自他商品の識別力を有しないものということはできない。
また、これをその指定商品中のいずれの商品について使用しても、商品の品質について誤認を生ずるおそれもないものといわなければならない。
してみれば、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした本願の拒絶の理由は妥当でなく、その理由をもって本願を拒絶すべきものとすることはできない。
その他、本願について拒絶をすべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。