1 本件商標
本件登録第4404950号商標(以下、「本件商標」という。)は、「ぴぴっと」の平仮名文字を標準文字で横書きにしてなり、平成10年9月28日に登録出願、第9類「電子応用機械器具及びその部品、スロットマシン、映写フィルム、スライドフィルム、スライドフィルム用マウント、録画済みビデオディスク及びビデオテープ」を指定商品として、同12年8月4日に設定登録されたものである。
2 請求人の主張
請求人は、「本件商標の登録中『電子応用機械器具及びその部品』についてはこれを無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求める。」と申し立て、その理由を次のように述べている。
本件商標は、「pipit」の欧文字を横書きしてなり、平成8年5月30日に登録出願、第9類「電気通信機械器具」を指定商品として、同10年2月27日に設定登録された登録第4118378号商標(以下、「引用商標」という。)と称呼を同一にする商標であって、その指定商品も類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、同法第46条の規定により無効とすべきである。
3 被請求人の答弁
被請求人は、答弁していない。
4 当審の判断
本件商標は「ぴぴっと」の平仮名文字書してなるものであるから、これよりは、「ピピット」の称呼を生ずるものであるのに対し、引用商標は「pipit」の欧文字を書してなるものであるから、これよりは、「ピピット」の称呼を生ずるものというべきである。
ところで、引用商標の「pipit」の文字は、セキレイ科の小鳥「タヒバリ」を意味する英語であり、本件商標の「ぴぴっと」が他に格別の観念を有するものでないことからみれば、該「pipit」に本件商標の採択の意図が伺われ、両商標は、同一の観念の生ずるものと認められる。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観において平仮名と欧文字の差異を有するとしても、共通の「ピピット」の称呼及び「pipit」の観念において、互いに相紛れるおそれのある、全体として類似する商標である。
そして、本件商標の指定商品中の「電子応用機械器具及びその部品」に属する「電子管、半導体素子、電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。)」は、引用商標の指定商品と、その生産者、用途、流通系統等を同じくする、類似する商品といい得るものである。
また、本件商標の指定商品中のその余の指定商品は、その生産者、用途、流通系統等を異にし、引用商標の指定商品と類似するとはいい得ないものである。
したがって、本件商標は、その指定商品中の「電子管、半導体素子、電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。)については、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすべきであり、本件商標のその余の指定商品については、商標法第4条第1項第11号に該当するものでないから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすべきでない。
よって、結論のとおり審決する。