Trademark Appeal Case
結合商標の分離観察
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第20509号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「グループ」の片仮名文字及び「GROUP」の欧文字を上下二段に横書きしてなり、第9類願書記載の商品を指定商品として、平成9年2月14日に登録出願され、その後、指定商品については、同10年9月28日付の手続補正書により、「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,加工ガラス(建築用のものを除く。),救命用具,電気通信機械器具,レコード,電子応用機械器具及びその部品,オゾン発生器,電解槽,ロケット,遊園地用機械器具,スロットマシン,運動技能訓練用シミュレーター,乗物運転技能訓練用シミュレーター,回転変流機,調相機,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,鉄道用信号機,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,火災報知機,ガス漏れ警報器,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,消防車,消防艇,スプリンクラー消火装置,盗難警報器,保安用ヘルメット,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,磁心,自動車用シガーライター,抵抗線,電極,溶接マスク,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,エアタンク,水泳用浮き板,潜水用機械器具,レギュレーター,アーク溶接機,金属溶断機,検卵器,電気溶接装置,電動式扉自動開閉装置,メトロノーム」と補正されたものである。
2 引用商標
原審において登録第4120418号商標(以下「引用商標」という。)を引用し、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当すると認定・判断して、本願を拒絶したものである。
引用商標は、別掲のとおりの構成よりなり、平成7年12月26日に登録出願がされ、第9類「電子応用機械器具」を指定商品として平成10年3月6日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標と引用商標との類否について検討するに、本願商標は、前記のとおり、「グループ」の片仮名文字及び「GROUP」の欧文字を二段に書してなるものである。他方、引用商標は、別掲のとおり、図形と「GROUP」の欧文字とを組み合わせた構成よりなるものである。
ところで、商標の類否の判断に当たっては、比較される両商標を全体的に観察し、外観、称呼、観念を総合的に対比する、いわゆる全体観察をすべきことはもとよりであるが、これに加えて、商標の各構成部分が分離して看取される場合には、いわゆる分離観察もすべきことは当然のことである。
すなわち、簡易、迅速を尊ぶ取引の実際においては、各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であるほど不可分的に結合しているものと認められない商標は、常に必ずしも構成部分の全体として称呼、観念されるものではなく、一個の商標から二個以上の称呼、観念が生ずることもあり得るものである。
これを本件についてみれば、本願商標は、その構成文字から「グループ」の称呼及び「集団、集まり、グループ」の観念を生ずること明らかである。一方、引用商標は、前記のとおり、図形部分と文字部分との組み合わせよりなるところ、その構成上、図形部分と文字部分とは、視覚上分離して認識されるばかりでなく、全体として特定の意味を有するものではなく、他にこれらを常に一体不可分なものとして把握すべき特別の事由は認められないから、各部分がそれぞれ独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものと判断するのが相当である。
そして、このような図形と文字とが結合した構成よりなる商標の場合、これに接する取引者、需要者は、「集団、集まり、グループ」の意で広く親しまれている「GROUP」の文字部分に着目し、これより生ずる「グループ」の称呼をもって、取引に当たることも決して少なくないとみるのが相当であるから、引用商標よりは、「グループ」の称呼及び「集団、集まり、グループ」の観念を生ずるものと認められる。
してみると、本件商標と引用商標とは、外観において差異を有するとしても、「グループ」の称呼及び「集団、集まり、グループ」の観念を共通にする類似の商標であって、かつ、本願商標の指定商品には、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を包含するものであるから、本件については、上記のとおり判断すべきものである。
したがって、商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願商標を拒絶した原査定は、取り消すべき限りでない。
なお、請求人は、図形+英文字の態様からなる商標と英文字の商標とが併存して登録となっているので本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、それらの登録例は、本願商標とは商標の具体的構成が相違し、事案を異にするものであって、これを本件に採用することは適切でなく、本件については、前示のとおり判断するのが相当であるから、その主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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