Trademark Appeal Case
エコシートの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第10254号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ECOSHEET」の欧文字及び「エコシート」の片仮名文字を二段に併記してなり、第24類「織物,メリヤス生地,フェルト及び不織布,オイルクロス,ゴム引防水布,ビニルクロス,ラバークロス,レザークロス,ろ過布,布製身の回り品,織物製テーブルナプキン,ふきん,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,織物製いすカバー,織物製壁掛け,織物製ブラインド,カーテン,シャワーカーテン,テーブル掛け,どん帳,織物製トイレットシートカバー,遺体覆い,経かたびら,黒白幕,紅白幕,布製ラベル,ビリヤードクロス,のぼり及び旗(紙製のものを除く。)」を指定商品として、平成10年1月21日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『ECOSHEET』の欧文字と『エコシート』の片仮名文字を上下二段に書してなるところ、その構成中の『ECO』『エコ』の文字は、近年、環境破壊の問題が極めて一般的かつ強く語られるようになったことから、リサイクル等自然環境にやさしい『エコロジー商品』の略称として広く取り扱われるようになり、また、『SHEET』『シート』の文字は、『敷布』を意味する語であるから、これをその指定商品中『敷布』に使用するときは、『(リサイクルなどにより作られた)自然環境にやさしい敷布』であることを理解するに止まり、単に商品の品質を表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記のとおり、「ECOSHEET」及び「エコシート」の文字よりなるところ、その構成中前半の「ECO」及び「エコ」の文字は、「環境保護。自然保護運動。」等を意味する「エコロジー【ecology】」(広辞苑第五版)の省略形として、例えば、「エコ商品」「エコマーク」「エコハウス」「エコツアー」等の如く、他の語に冠して「地球の環境を汚さない、地球環境に優しい」の意味合いで各種商品等に使用されているものであり、また、その構成中後半の「SHEET」及び「シート」の文字も、「敷布」等、シート状の商品を意味する語として、わが国においてよく知られているものである。
そして、前記「エコ」の文字と結合した本願商標と同一の「エコシート」の文字が附された各種商品が多数販売されている事実があるところ、例えば、以下の新聞記事情報あるいはインターネット・ホームページ情報により、その一端を窺い知ることができる。
(ア)2002年12月10日付け日経産業新聞
「環境配慮型の住宅内装建材、凸版が1割増産−21億円投資で生産集約」の見出しの下、「凸版印刷は環境に配慮した住宅内装用建材を増産する。焼却処理の際に有害物質をほとんど排出しないオレフィン系樹脂シート『トッパンエコシ−ト』の生産体制を・・・」との記事。
(イ)2003年3月19日付け朝日新聞
「環境にやさしいアルミ製リサイクル可能な選挙掲示板発売/山梨」の見出しの下、「上野原町上野原の建材販売会社『角屋ハウジング』は全国の市町村選管に、リサイクルできる環境にやさしい公営選挙ポスター用『アルミ製エコシート掲示板』を売り込んでいる。」との記事。
(ウ)2001年4月7日付け日本経済新聞・地方経済面
「大長光産業社長大長光三千夫氏−−段ボール、シートはり再生(エコチャレンジ)」の見出しの下、「−使用済み段ボール箱を再利用するための『エコシ−ト』を開発、特許を申請しましたね。」との記事。
(エ)2000年6月1日付け日刊工業新聞(19頁)
「中央化学、スーパーに的を絞ったプラ再生品市場を開拓」の見出しの下、「再生品のラインアップは魚や肉などの保冷ケース用下敷きシート『エコシート』や買い物かご『エコバスケット』といった食品包装容器をはじめ、・・・」との記事。
(オ)1997年7月26日付け日刊工業新聞(11頁)
「大成建設、熱帯材型枠の代替率が向上。廃棄物リサイクル率が54%に」の見出しの下、「建築設計段階で使用する環境チェック用のエコシートを全設計物件に適用するほか、建材・設備機器などにエコマークのついた製品・材料を導入する。」との記事。
(カ)「株式会社 都羊(http://www.toyo-am.co.jp/ecoseat.html)」
「ドライバーの必需品○健康エコシート【座布団】」との記述。
(キ)「東和合成工業株式会社(http://www.netlaputa.ne.jp/~towagose/products/p_soft/)」
「環境に優しいと言われているエコシートです。焼却時に塩素系ガスが発生しません。EMMA樹脂、EVA樹脂を主原料とした特殊配合シートです。」との記述。
(ク)「副資材◆ダニスメンシート(http://www.cco.ne.jp/yuusasai/fukusizai/sheet.html)
「"ロジン331"を独自の製法でエコシートに染み込ませた抗菌・防ダニシートです。畳やカーペット、寝具などの防虫対策として、より快適な環境にリフレッシュできます。」との記述。
以上の事実を総合すると、「エコシート」の文字が、住宅内装建材や再生素材等を取り扱う業界において、リサイクル可能な、環境にやさしい素材を用いた商品を表すものとして普通に使用されているというべきである。
そうすると、本願商標は、その指定商品中「ビニルクロス,敷布」等、シート状の商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「環境に配慮したシート状の商品」程度の意味合いを容易に認識するに止まり、単に商品の品質を表示したものと把握し理解するとみるのが相当であり、また、これを前記商品以外の商品について使用した場合には、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとした原査定は、妥当なものであって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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