Trademark Appeal Case
アレンジの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−12462(T2000−12462/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「アレンジ」の片仮名文字と「ARRANGE」の欧文字を二段に横書きしてなり、平成11年5月13日に登録出願、第3類に属する願書記載の商品を指定商品として登録出願され、指定商品については、平成11年6月11日付手続補正書により「化粧品,香料類」に補正されている。
2 原査定の拒絶理由
本願商標は、「アレンジ」「ARRANGE」の文字を書してなるものであるところ、平成11年6月11日付手続補正書による補正後の指定商品との関係おいては、「肌や髪を整える、アイシャドーや頬紅等を配色する、香りを取り合わせる」の意味合いを認識、理解させるにとどまり、これを指定商品に使用しても、商品の品質を表したものとして認識されるにすぎないものと認められる。
したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
3 当審の判断
本願商標は、前項1で述べたとおり、「アレンジ」の片仮名文字と「ARRANGE」の欧文字を二段に横書きしてなるところ、下段の「ARRANGE」の欧文字は「アレンジ」の英語を表したものであり、「アレンジ/ARRANGE」の語は、「整える、整理する、調整する」等を意味する語として親しまれ、化粧品を取り扱う業界においては、以下のとおり用いられている事実が認められる。
平成12年2月29日付刊行物提出書で提出された資料1によると、新・現代理美容技術用語事典(昭和57年1月10日、理美容教育出版株式会社発行)では「ヘアデザイン用語」として「アレンジ(arrange)」の項を設け、「・・・を整える、・・・を配列する、がらりと変わったスタイルにチェンジすること、または一部だけ変えて全体のイメージをチャンジすること。」と説明されている。また同提出書で提出された雑誌の「MORE」(1998年7月号及び2000年1月号)、「with」(1998年7月号)、「non−no」(1998年12月5日号及び同年12月20日号)、「Ray」(1999年10月号、11月号及び12月号)である資料1ないし9によると、髪型を整える方法を説明する記事に「ヘアアレンジ」(資料2、3、5)、「もっと違うアレンジスタイルにしたい」(資料3)、「ヘアピン&ヘアドライヤーだけで、ここまでアレンジが効く」「夏らしいアレンジが楽しい」(資料3)、「伸ばしかけの髪をすっきりとかわいく見せたアレンジが○!」「特別な日こそ、冬のアレンジを一日中しっかりキープ・・」(資料4)、「3cm切ってアレンジ自在に」(資料6)、「100倍かわいくなるアレンジ髪47」、「街を歩けばあちこちで見かけるアレンジヘア。・・」「この秋のNOWアレンジはトサカちゃん」(資料7)、「マーメイドウェーブヘアの簡単アレンジヘア5」(資料8)、「ストレート人気が再燃 最新アレンジにも注目」(資料9)等と記載され、これらの資料によると「アレンジ」の語は「ヘアアレンジ」、「アレンジヘア」又は「・・・アレンジ」と表し、「髪を整える」「髪型」又は「・・に髪型を整える」の意味合いで用いられているものと認められる。
また、インターネット情報によると、例えば、整髪用の化粧品について「Basic」、「Arrange」、「Treatment」及び「Hair Spray」に分け、その「Arrange」の項目には「髪に動きやニュアンスをプラスするアレンジシリーズ」と説明し、そこで髪型を整える整髪(スタイリング)用のワックス、ヘアクリームを紹介しており(日本リーバ)、また「手ぐしで仕上げるナチュラルスタイル」と説明して「ラックス フィンガーアレンジクリーム」(日本リーバ)と表示、「毛先にシャープな動きをつけたいときにおすすめのミストです。」「全体使いやポイントセットなど、使い方によって、自由自在にアレンジでき、しかも長時間キープします。」等と説明して「ルシードエル アレンジ&キープミスト」(マンダム)と表示、「ヘアークリーム特有のテカリやベタつきなし。軽やかアレンジも簡単に決まります。」と説明して「サラ アレンジングクリーム」(カネボウ)と表示をしているものがあり、それぞれ「アレンジ」の語が髪を整える整髪用の化粧品に用いられていることが窺える。
上記実情及び本願商標の意味合いからすると、「アレンジ/ARRANGE」の語は、髪型を整える頭髪用の化粧品については自由自在に髪を整えることができることを表す語として使用されているものとみるのが相当である。
してみれば、本願商標を指定商品中「髪型を整える頭髪用化粧品」について使用するときは、取引者、需要者をして、その商品が自由自在に髪を整えることのできる整髪用ものであること、すなわち商品の品質、用途を表しているものと理解、認識し、その商標のみによっては、自他商品を識別する標識として機能し得ないものと認められる。
なお、請求人は、「アレンジ/ARRANGE」の語は、その語単独では具体的に商品の品質を表さないものである旨主張しているが、確かに、その語における辞書上の意味からすると特定の商品についての具体的品質を表す意味を持つものでないとしても、その語の意味合い及び指定商品を取り扱う業界における該語の使用状況等の実情よりみて、その語を当該商品に表示した場合における、取引者、需要者の理解、認識の度合いをもって、その語が品質を表示するものであるか否かを判断すべきものであり、本願商標は、上記認定のとおり、取引者、需要者は具体的品質を表すものと認識するものと認められるので、請求人の上記主張は採用できない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、原査定を覆すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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