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Trademark Appeal Case

消雪シートの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2001−9834(T2001−9834/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「消雪シート」の文字を書してなり、願書記載の第11類、第19類及び第24類に属する商品を指定商品として、平成11年12月3日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、平成13年1月4日付け手続補正書をもって、第11類「熱媒体利用の敷設型シート状熱交換融雪装置」及び第19類「屋根面据置きの消雪用シート状建築材料」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『消雪シート』の文字を書してなるものであり、その構成中の『消雪』は『人工的に雪をとかすこと。』の意味を表わし、『シート』は『雨よけや日よけなどに使う防水したビニールや布』といった意味に通ずる英語の『sheet』を表音で表わしたものであり、指定商品との関係からすると、これより『人工的に雪をとかすために使う防水したビニールや布』といった意味合いを表わすものとみるのが相当であるから、これを本願指定商品中の『屋根面据置き建築材料や織物』に使用しても、取引者・需要者は『人工的に雪を溶かすためのシートあるいはこれを使用した商品』といった程度に理解・認識するに止まり、単に商品の品質(内容・材料)を表示するに過ぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「消雪シート」の文字よりなるところ、その構成中前半の「消雪」の文字は、「雪をとかして消すこと。融雪。」の意味を、また、その構成中後半の「シート」の文字は、「雨よけなどに使う布やビニール」を意味する語として、いずれもよく知られているものである(岩波書店発行「広辞苑第5版」)。

ところで、雪害を防ぐ手段として、人力や機械力による除排雪作業、散水消雪(消雪パイプ)、流雪溝、消融雪施設等が挙げられるところ、近年、消融雪施設として、地下水を循環利用したり、ヒートパイプを用いて地熱を汲み上げたりする方式を用いた各種の無散水消雪技術が開発或いは実用化されてきている。そして、その無散水消雪技術を応用したシート状の融雪用製品が多数、開発・販売されていることは、例えば、以下の新聞記事情報やインターネット・ホームページ情報により、その一端を窺い知ることができる。

(ア)2003年3月16日付け共同通信

「ネットワーク経済情報(東北)」の見出しの下、「▽和紙の発熱シート 青森市の建設業「トリニティー」が、和紙を使った発熱シート『フリーヒート』を開発した。炭素繊維を混ぜた和紙をプラスチックでコーティング。電気を通して発熱させる。厚さ0・4ミリと薄く軽いのが特徴で、屋根の融雪や床暖房などに応用した商品を販売している。」との記事。

(イ)2000年3月22日付け読売新聞中部朝刊(37頁)

「消防署に融雪装置 白川村の分遣署 屋根に積もらず=岐阜」の見出しの下、「豪雪地帯で知られる白川村に新設される飛騨消防組合の大野消防署白川分遣署に、屋根に雪が積もらない新開発の融雪シートが敷設された。」との記事。

(ウ)(http://www.extec.or.jp/pdf/extec59/P032.pdf)

「遠赤外線を用いた融雪技術」の見出しの下、「山形道における・・・、特殊融雪シートで発熱体を包みこんだ・・・」との記載。

(エ)(http://www.carrozzeriajapan.co.jp/harugari/hraugari13.htm)

「床暖房以外の商品化例」の見出しの下、「農業水産業工業/凍結防止/融雪シート」との記載。

(オ)(http://www.abc-housing.co.jp/203_izumi/news/2001/05/0525_e.html)

「新設備」の見出しの下、「農業用保温シートや融雪シートにも応用が可能で、加熱を抑えて一定の温度が保てるよう、電気量の調整は周囲の温度変化に合わせ自動的にできるよう工夫されている。」との記載。

(カ)(http://www.hapi.or.jp/05kaiin/shokai/a181.html)

「会員会社紹介」の見出しの下、「又、カーボン発熱体を用いた農業用育苗床や融雪シート、住宅用の暖房フロアタタミ等への応用研究など、メディカル事業部はこれからの社会に対応した製品の開発にとことん心血を注いでいきます。」との記載。

(キ)(http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2003/0227/nto0227_3.html)

「用途は自由、発熱するシート開発」の見出しの下、「事業は先月、県の中小企業創造活動促進法に認定された。今後は、冬期間の育苗や温床への活用を目指し大学と共同研究を進めたい考え。同社は、屋外に駐車する自家用車の上に乗せる融雪シートや、温かい畳などの実用化も検討している。」との記載。

そうすると、「シート状」の融雪用商品が多数存在又は開発中であること、及び「消雪」と同義語である「融雪」の文字と結合した「融雪シート」の語が一般的に使われている上記の事実からして、「消雪」と「シート」の文字とを結合した本願商標は、補正後の指定商品に使用した場合、原審説示の如く、これに接する取引者・需要者は、該商品が「雪を人工的に溶かす(消雪する)シート状の商品」であるという、商品の品質(機能、形状)を表示したものとして理解するに止まり、自他商品の識別標識として認識し得ないものというのが相当である。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとした原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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