Trademark Appeal Case
慣用表現の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−13664(T2000−13664/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「生ごみポイッ」の文字(標準文字)を書してなり、第7類「廃棄物圧縮装置,廃棄物破砕装置,生ごみ処理装置」及び第11類「家庭用電熱用品類」を指定商品として、平成11年4月28日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『生ごみポイッ』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、指定商品を取り扱う分野において、例えば、『生ごみを溜めずにその都度ポイッ!』等のように用いられ、『ポイッ』の文字が捨てることの意味として使用されていることに照らせば、これを指定商品中、『生ごみ処理装置』に使用するときは、『生ごみを捨てること、さらに生ごみを当該装置に入れる(捨てる)』等の如く理解させるにとどまり、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は前記とおり、「生ごみポイッ」の文字を書してなるところ、これよりは、原審説示の如く「生ごみを捨てること、さらに生ごみを当該装置に入れる(捨てる)」程度の意味合いを容易に認識し把握されるものである。
すなわち、「ポイッ」の表現が極めて一般的かつ常套的に「軽く捨て、また投げなどするさま。」を表現する「ポイ」の語と同義語として用いられている状況は、例えば以下のような新聞記事情報によりその一端を窺い知ることができる。
(1)「家庭ごみをスーパーなどでポイ!」の見出しのもと「缶、瓶、生ご み、ペットのトイレ用の砂や、ガラクタ......それらを一つの袋に詰め 込んで持ってきて、ポイッです。」(1998年5月12日付け毎日 新聞)
(2)「運転席から吸い殻ポイッ!後部座席に入り車炎上――確率5割、ル ール守って。」(2000年6月7日付け日本経済新聞)
(3)「捨てられぬ、30年働いた圧力鍋=長年の友人のような間柄のこの 鍋を、ポイッと捨てるなんてとてもできません。」(2002年9月 13日付け毎日新聞)
(4)「『引っ越し金ない、分別面倒』家財をポイッ 容疑で逮捕」(20 02年9月24日付け朝日新聞)
(5)「掃除ロボット 自分でポイッ*独メーカーが試作機」(2002年 11月7日付け北海道新聞)
(6)「大掃除ごみ20t、空き地へポイッ 愛知・赤羽根町」(2002 年12月29日付け朝日新聞)
してみれば、本願商標をその指定商品に使用するときには、当該商品が、「生ごみを簡単に捨てることができるための機能を有するもの」であること、すなわち、その至便性、便宜性を強調するための語と理解させるに止まり、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というべきであり、かつ、これを「生ごみを簡単に捨てることができるための機能を有するもの」以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
なお、請求人は登録例を示して、本願商標が自他商品識別機能を有する旨主張しているが、提示の事例は本願と商標の態様を異にするものであって、本願商標が上記認定の如く判断されることから請求人の主張は採用できない。
したがって、本願商標は商標法第3条第1項第6号および同法第4条第1項第16号に該当するものといわざるを得ないから、これを理由に本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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